根子岳のカルデラの中を探検してきました。ずいぶん前の秋になりますが、米子大瀑布からカルデラの中を登って浦倉山、四阿山、根子岳…と外輪を周遊して戻るという周回コースを歩きました。その時にカルデラの中をスキーで来てみたらどうだろう…と思ったのでした。なかなか実現せず、10年以上経った今回やっと実現。まあ、予想通りではありましたが、探索という意味以外では来る価値はあまりないのかな~と思ったのでした。ほぼダケカンバの密林で構成されていますので。
- 日程: 2022年3月9日(水)
- 天気: 晴れ
- メンバー: ひとり
- 温泉:
- 食事:
- 登山口情報: 菅平 奥ダボススキー場(500円/1回券)
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奥ダボススキー場トップから今年3回目の根子岳へスタート
今年3度目の根子岳です。奥ダボススキー場からのアプローチも慣れたもんです。1回券500円を払ってフード付きリフトに乗ります。降りたところで登る準備。今日は根子岳に向かう人は少なそうです。1回目の時も平日だったけど、その時は結構登る人多かったです。真冬の方が人気なのかな?
圧雪されたツアーコースを登ります。登りの効率はとても良いけど、いい加減飽きてきましたね。ずーーっと上が見えてますんでね。いかに無心で登れるかが肝心。寝ながら歩いてもいいくらい。平日ですがキャットツアーは人気のようです。登ってる間に2往復してました。キャットの中はスカスカでしたけど。
今年3回目の根子岳登頂!
今シーズン3度目の根子岳登頂です。12年ぶりに根子岳に登ったと思ったら、続けて3回も来ちゃいました。山頂の四阿山よりで休憩します。大明神沢の源頭部が見えています。なかなかそそる斜面です。次はここだな。こうなったら根子岳地域研究するしかないでしょう。
四阿カルデラ 奇妙山~浦倉山~四阿山~根子岳
根子岳から眺めててもよくわかりますが、奇妙山、浦倉山、四阿山、根子岳が外輪を構成していて、その中が陥没したカルデラになってます。かなり大きなカルデラですよね。で、カルデラの中の川が集まって米子の滝となって落ちてます。根子岳から見るよりも、地形図を見た方が一目瞭然かな。
いよいよカルデラへと滑り込みます
さて、今日こそはカルデラに入ろう。少し前に四阿山に登った時、カルデラ壁の様子がよく見えました。滑り込むなら小根子岳からが一番良さそう。登りも小根子岳へ登るのが斜度的には優しそうです。ただ、北肩あたりに登り返した方が効率は良さそうです。
小根子岳の真下がちょっとした雪庇になってます。上手い人なら飛んで入れそう!ワタクシは手前側からカルデラ壁に侵入します。ほんの最初だけ木が疎ら。北向きなので雪もフレッシュで、数ターンだけ気持ちよく滑れました。ところがというか、見た目通りにというか、この後はダケカンバの密林に行く手を阻まれます。
縦に1本無木立のシュートあり!
少しでも疎らな斜面を求めて左へとトラバースしてみます。すると、前方の視界が開け、1本の無木立シュートが現れました。きっと雪のない時はガレ沢なんだろうなと想像できます。まるで黒姫山の七つ池シュート。黒姫に比べると幅も長さも控えめではありますが…。北向き斜面なので、数日晴れた後でも雪質は温存されてます。地形もウネウネしてて滑ってて楽しいです。こんな面白いのが出てくると思ってなかったので、なんだか得した気分でした。
あとはずっとダケカンバの密林地帯
このシュートから下は延々とダケカンバの密林が続きます。テレマークで滑るのは難しい。とにかく木にぶつからないよう安全運転。もし、ぶつかって骨でも折れたら、誰も助けにきてくれませんからねぇ。木を避けながら滑るのは楽しいです。
斜度が徐々に緩んで、カルデラ壁からカルデラ底へ。まあ普通考えたらここまでなんですけど、カルデラ底の末端まで進んでみます。末端まで進むと米子大瀑布の落ち口が近く、もしかしたら大瀑布の雰囲気がわかるかも…。カルデラ底もとにかく延々とダケカンバを掻い潜りながら滑る感じ。
すると前方が落ち込み、針葉樹も混じった密密な林になり、行く手を阻まれます。スキーで進めなくなります。だいたいカルデラ末端まで来ましたね。これ以上は無理というか無駄。滝がありそうな雰囲気は感じられませんでしたが、ここまで来れたら探索の目的は達成といっていいでしょう。
登り返しは小根子岳の北肩あたりへ
さて、問題の登り返し。滑ってきたあたりを登るのが確実ですが、小根子岳へは距離があるし、標高的にもたくさん登らねばなりません。北肩あたりに登り返せれば、距離は近いし、標高的にも100mくらいは楽できる。今日は一人なので、失敗してもノープロブレム。斜面を観察して、地形図と比較して登るルートを決めました。
登りルートも例に漏れずダケカンバ密密。地形的に浅い沢形が続いてくれたので、わりと容易に登ることができました。登り易い雪だったのも幸いしました。斜度はそこそこあります。根子岳カルデラ探索は再訪はないな。あのシュートだけ滑るのはアリかもしれませんが…。でも、滑ったとこを登ると考えると、イマイチ美しくないよなあ…。
最後の仕上げはパウダーの北西斜面
北肩から頑張ってトラバースすればツアーコースに戻れたかもしれないけど、せっかくなので北西斜面を滑っておきましょう。雪もまだ生きてることだし。この北西斜面、正面に北アルプスや北信五岳を見ながら、程よい樹間のカンバ林を快適に流せます。ただ、北肩からだと斜度が不足してて、いま一つスピードに乗れない。やはり小根子岳の一段下から滑り込むのが最高。
北西斜面も台地の末端まで滑っておきました。この先は落ち込んで林も密になるところまで。で、夏道が横切るところまで登り返し。そして、シールをはずしてツアーコースまでトラバースです。気持ちよさそうな斜面が出てきたら、下に向けて滑る。いい加減なところでツアーコースに戻る。このパターンが定着してきました。そして無事下山であります。
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