一昨年2019年の6月から11月にかけて整備、復活した権兵衛峠から経ヶ岳への登山道。昨年あたりチラホラ歩いた話を耳にしていました。機会があればと思っていて、行先に悩んだこの日に行って参りました。天気も微妙だし、ダメ元的な位置づけで臨んだんですが、期待した何倍も良いルート、良い展望でした。
【動画】このルートの良さが少しは伝わるかな~
行き先選びに困っての経ヶ岳
今年は9月の前半が涼しくて高い山に紅葉スイッチが入り、例年よりも早めの紅葉に。逆に9月半ばからは暑いくらいの日が続き、ブナなど山地の紅葉スイッチが入らない。ブナはかなり遅め…というか、まだ紅葉が始まらないという…。つまりのところ、今は高いとこは終わってて、低いところは始まってない状態。
そんなこんなで、紅葉シーズンなのに行くところに困るといった事態に陥ります。高いところのカラマツなら黄葉してるかなと思い、この権兵衛峠から経ヶ岳ってのを思い付いた次第であります。
登山口であります権兵衛峠は雲の中
道中、雲が多くてテンションは低めな状態で権兵衛峠に向かいます。上空は晴れてても、雲がかかってる山が多い。グーグルマップ見ると奈良井からが最短になってるのでそちらから。権兵衛トンネルの手前から旧道に入ります。雲の中に突入です。権兵衛峠の登山口も雲の中。先客は2台。ちなみに旧道の伊那側は通行止め。伊那から入る場合は、いったん権兵衛トンネル抜けてから。
権兵衛峠からアンテナピークへ
行くのやめたい気持ちもあったけど、ここまで来てるんだからやめるのもアホ。天気ダメならまたくればいいし。ということで歩きはじめます。果たしてこのガスガス、雲海なら登ってると晴れる可能性ありだが、山にかかってる雲なら期待薄。雲海であることを期待しながら登ってると、太陽の気配が感じられるように。しかも、上空は真っ青な青空!テンション上がってきましたね。
このあとしばらくは、雲海の水面の上下動に合わせ、また雲の中に突入したり、水面から出たりを繰り返します。登っていくにつれて雲海の水面が低くなっていきました。快晴ですね!
資材運搬用のモノレールが出てきました。今登ってるピークにあるアンテナへとつながってます。後で調べてみたら、携帯基地局のアンテナだそうな。このモノレールが出てきたところあたり、ちょうど霧が薄くなったところに光が差し込み、とっても幻想的な光景が見れました。写真撮ったり、動画も撮ってみたり。動画の方がいい感じで写ってました。




アンテナピークからは目指す経ヶ岳も見えてます
モノレールが続くアンテナの建つピークは通称アンテナピークと呼ぶそうな。これもあとで、『経ヶ岳友の会』のホームページで確認。ちなみに、2019年に登山道を復活させたのが、この『経ヶ岳友の会』です。アンテナピークからは、これから登る経ヶ岳の山頂が見えております。辿る稜線も見えてます。さすがに距離が長いなあ…。木曽駒あたりも見えてるけど、高いところには雲がまとわりついていますね。



アンテナピークから北沢山は概ね平凡な稜線歩き
ここから経ヶ岳本体の登りにかかるまでは、登りベースではあるけどほぼ稜線横歩き。緩いアップダウンを繰り返す感じになってます。道沿いの岩に名前が付けてあったり、経ヶ岳友の会の遊び心がうかがえます。北沢山までは概ね平凡な雰囲気の稜線歩きでした。


北沢山は展望も雰囲気も素晴らしいところ!
北沢山の直下で樹林帯から抜けて開けます。雲海の伊那谷が一望。経ヶ岳も雲のかかった木曽駒も、西には御嶽山も見えています。あまり広くはないけど快適な山頂でした。ここで小休止です。






北沢山とコイノコの間はこのルートきっての快適稜線歩き
北沢山から次のチェックポイントであります『コイノコ』までが、この権兵衛峠からのルートのクライマックス!笹の稜線にダケカンバ並木みたいになってて、とっても雰囲気が良いです。コイノコ手前にあるアヤメ山も伊那谷の展望ヨシ!写真や動画を撮りまくったので、以下にたくさん並べておきます。






『コイノコ』ってなんか意味あるんかな?
コイノコにはこんなに人が来るんかい!というほどのベンチ&テーブルが作ってありました。恐らく友の会の方が倒木を利用して作られてるんだと思われます。経ヶ岳山頂にはもっとたくさんのベンチ&テーブルありでした。
帰りに笹刈り中の人にお会いしました。『日本一の登山道を目指してます』『また来てください!』とおっしゃってました。年輩の方でしたし、生き甲斐を感じながらされてるのかなと思いました。
コイノコから先、再び雲に包まれます
コイノコから先は少し雰囲気が変わります。針葉樹が混じるようになり、雰囲気は少し暗めに。雰囲気が暗くなるのに合わせるように、またまた雲が押し寄せるようになってしまいました。もう、しばらくは晴れてるんだと思ってたのに…。ただ、時々赤く染まるツツジが群生してて、霧に包まれシットリとした紅葉になってました。コレはコレでよい。



鬱蒼とした経ヶ岳本体の登りにかかります
経ヶ岳は羽広にある仲仙寺から登ったことがあります。途中から展望があっただけで、山頂は鬱蒼とした針葉樹に覆われて展望ナシの記憶。途中のカラマツ林は悪くなかった記憶。まあ、一度登っておけば十分かなって印象が残っています。
経ヶ岳本体の登りにかかります。前回の記憶がよみがえりますね。針葉樹に覆われてて暗いし展望がない。横歩きが長く続いた後の最後の試練です。結構急だし。黙々と何も考えずに登るのみ。北沢山~コイノコの雰囲気とはえらい違いでした。




二度目の経ヶ岳登頂です!
倒木が目立ち始めてきたら山頂。2年前の台風19号による倒木らしいです。山頂には先客の2名様がいらっしゃいました。もう1名様は経ヶ岳の登りですれ違ってます。そして、うちらと前後しながら歩いてた単独の方が、少しだけ遅れて到着です。
山頂はひどい倒木です。だいぶ片付けれれてて、倒木を利用してベンチ&テーブルが作ってあります。この倒木のおかげで、鬱蒼とした山頂だったのが、かなり開けて見通しが良くなってます。ただ、雲が増えてきてしまったので、何が見えてるのかの確認はできずです。松本平が良く見えてて意外に思いました。日も射さず、風も強いので、山頂は長居せず後にしました。



山頂を後にするとしばらくでまた晴れてきます
経ヶ岳本体を下り切ったあたりから、またまた晴れベースになってきました。傾向としては下り坂なので、今日はもうダメなのかと思っていました。また晴れたコイノコ~北沢山を歩けると思うとうれしくなります。往きは曇っててシットリ紅葉地帯だったところも、帰りは晴れて明るく派手な色になってました。

コイノコ~北沢山の間はやっぱりよかった!
コイノコ~北沢山はやっぱり帰りも気持ちよかったです。ただ、笹原というのは順光だと濃い緑に見えるけど、逆光だと笹の葉が反射してキラキラします。進行方向はキラキラしてて、振り返ると濃い緑でした。







帰りの北沢山も晴れてくれて快適
帰りの北沢山でもゆっくり休憩しました。経ヶ岳は風が強かったのに、北沢山はほぼ無風でした。経ヶ岳は今も風強いのかなあ…?そして、伊那谷を埋めてた雲海もいつの間にか解消。市街地が見えています。午後は降水確率高くなってたけど、今のところ崩れてくる気配はないです。木曽駒にかかってる怪しい雲も、朝からとくに増殖することもないし。



あとは権兵衛峠まで気持ちよく下っていけました
権兵衛峠から経ヶ岳は距離が長いので、帰りはウンザリモードになると思ってました。でも、あんまりウンザリしなかったです。やっぱりコイノコ~北沢山がよかったからだろうな。あとは、これといった見どころがあるわけではないけど、ウンザリすることなく無事下山であります。



権兵衛峠からの経ヶ岳 まとめ
権兵衛峠からの経ヶ岳は思ってたよりもずっと良かったですね。経ヶ岳が良かったというよりも、途中の稜線が良かったって感じです。もう一度歩いてもいいなあと思いますが、権兵衛峠からコイノコまででいいかなと。コイノコの宴会場で大休止して、経ヶ岳に登らずに戻るのが賢いのかなと思ったり。
本日の下山後ラーメンは
下山後は伊那のラーメン屋に向かいます。『麺屋二八』というラーメン屋。伊那にはあまり人気店はないみたいだけど、その中でも上位にランク。13時半くらいだったけど、駐車場は一杯で、座席の方もほぼ満席でした。下山後だけにスープが旨かった。最近しょっとハズレが多くなってたけど、今日はまずまず美味しかったです。
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