3月下旬以来2ヶ月以上ぶりのスキー。2ヶ月も空いたのでもはや滑り納めという気分ではないですね。スキーを使って白馬岳に登ってきましたって感じ。
6月に入ってスキーに行くのは久しぶり。雪は後退して駐車場からの歩きが長くなり、雪自体も劣化してます。スキーの快適度は下がりますが、一応山スキーヤーでございますもんで、スキーを使いたくなるのでありました。
北アルプス南部は『入山自粛』、北アルプス北部は『入山注意』
コロナの影響での山自粛は5月末をもって一応ひと区切り。6月からは自粛が緩みます。しかしまだ、ステイ信州は継続のようです。まずは近場の常念山脈から再開かなと思っていたところ、北アルプス南部は『入山自粛』とのこと。地震の影響と思われます。岩岩の槍&穂高は怖そうだけど、常念山脈は大丈夫じゃないかと思うんですが…。
逆らってまで山に登る気はないので、ここは『入山注意』の北アルプス北部に行くことに。で、白馬岳となったわけであります。山スキーで白馬岳はなんと10年ぶり。かなりのご無沙汰です。ここんとこ、GW明けて乗鞍と鍋倉行っておしまいという年が多かったからなあ。
6時半頃に猿倉の駐車場に着きますと、先客の車がすでに8台。平日とはいえ、6月に入って自粛が緩んで最初の晴れ予報ですからね。狙いを定めていた人もいるでしょう。ちなみに、1台お隣の県があっただけで、あとは全て県内ナンバー。この前の土曜の美ヶ原は都会のナンバーが多かったけど、さすがに猿倉は少なかったです。
白馬尻小屋の手前までの長い歩き
スキーブーツで歩くか、運動靴で歩くか悩みどころ。悩んでスキーブーツにしたけど、少し歩いて後悔…。絶対に運動靴が楽だ。スキーブーツで歩くと膝が痛くなるのを忘れてた。スキーが使えるまで小1時間は歩くことになったし。なかなかの苦痛でした。運動靴で歩いてたら、スキーブーツで歩いてりゃよかったと思うかもしれませんけど。
ガスガスの大雪渓を登ります
スキーで歩けるようになったのは、白馬尻小屋がある場所の200mくらい手前。いくら雪が後退したとはいえ、ここから稜線までの標高差1200mは雪がつながってるんだから、大雪渓ってもんはたいしたもんだ。シール貼ったりしてる間に1人に抜かれました。
天気予報はくもり時々晴れ。傾向としてはくもりのち晴れってところか…。猿倉では雲の隙間からチラッと小蓮華山が見えたりしたけど、大雪渓はガッスガス。視界は50mとかそんなもんか?先を歩く人も見えない。ある意味見えない方が黙々と登れるが、やっぱりスケールのでかい大雪渓の景色が見たい!
ガッスガス状態からだんだんと雲が薄くなる時間が増えてきました。たまに雲がなくなり、稜線まで見渡せることも。大雪渓中間付近の急斜面、シールの限界近くなって体力消耗。いつも後から思うんですが、背負って歩けばよかった…と。登り切ったところで、ツボ足2人組にぶち抜かれました。ま、恐らくかなりお元気なお二人だったと思われます。
白馬岳の主稜線直下で晴れてきました!
あとは斜度が緩んだ小雪渓を稜線まで。斜度は緩むけど、斜めってるので歩き易くはない。だいぶ登ってきたなと思ったら、突然雲がなくなって、目の前に頂上宿舎現る!稜線は最初から晴れてたのか、今になって晴れてきたのかは不明。
とにもかくにも、晴れてくれてよかった!稜線がガスだと登ってきた甲斐がない。くたびれ損や。雪が切れるところに板を置いて、まずは白馬岳ピークハント!スキーブーツでガラガラした道は歩きにくい…。ぶち抜いて行ったお二人は、もう山頂から下りてきたし。
白馬岳山頂
スキーでは10年ぶりだけど、夏山では2016年の7月以来の白馬岳山頂。この時は花見。ウルップソウが咲いていました。
白馬岳の周囲は晴れてるんですが、全体的に雲は多いです。杓子岳&鑓ヶ岳は出たり隠れたり。それ以南は一度も見えず。北は雪倉岳まで。それより近い小蓮華山は見えません。下界は雲海の底です。
黒部川対岸の毛勝三山あたりは雲の中。立山&剱は辛うじて雲から出てる感じです。雲が多いお天気なのですが、これはこれなりに味があってよかった…と思うことにしましょう。山頂は30分いたけどずっと貸し切り。大雪渓で2人は抜いたけど、あとの先客はどこに行ったやら~。鑓温泉方面か、はたまた白馬岳を通り過ぎて白馬沢とかか…?
さて、下りるとします。下ってると柳又谷源頭を登ってくる3人が。よく見ると旭岳の東面に3本のシュプールあり。なるほどね。ワタクシもこのまま下りるのは芸がないので、少しだけ滑っておこう。
柳又谷か清水谷かどっちがいいかな~。2つの谷を分ける尾根でシール剥がしながら考えます。ま、無難に柳又谷かな~。久しぶりのスキー。緊張するなあ。滑り出しの急な斜面の数ターンはまだマシだったが、だんだん縦溝が…。アホほど深くはないけど、快適には滑れないのでヤメ。
登り返して今度は清水谷へ。こちらは初めから縦溝。しかも緩いので滑っていかん…。少しで滑るのやめた。斜度が緩いからウロコで登り返せたのはラッキー。実りのない源頭2本でした~
修行の大雪渓滑り
主稜線に戻って、あとは大雪渓を下るのみ。たぶん大雪渓も雪面は悪いだろうな…。滑るの疲れるなあ…。できれば滑らずに終わりたいと思ったけど、板背負って歩いて下りる選択肢はない。
小雪渓は縦溝。トラバースが多いので腰に悪い。滑るというよりも、ただ下りるというだけ。テレマーク不可。中間部の急斜面は雪面はわりと良かったけど、やっぱりここは杓子からの落石が…。保護色で判別しにくい。ま、たまに踏む程度で、板外して歩くってほどでは全然ないです。
落石地帯が終わって斜度が緩むと、わりあいキレイな雪面となり、なんとかテレマーク中心のターンで滑ることができました。滑るのはここだけ楽しかった。でも、もう脚が疲れてたからなあ、キツイと言えばキツかった。このまま気持ちよく滑り納め!といきたいところだったけど、白馬尻小屋あたりからは深くえぐれたスプーンカット。凸凹の衝撃に耐えられず、糸の切れた凧状態になり、惰性で雪がなくなるとこまで…。
滑るので疲れ果てて、さらにこのあと猿倉までの歩き。ここが滑れるのか歩くのかは大きいよな~。もう6月だから仕方ないけど。ブーツの中、何ヶ所かマメができちゃいました。
無事2020年シーズンが納まりました
雪不足に始まり、コロナの追討ちで、過去稀にみるストレスの溜まるシーズンでした。夏山もコロナの影響は避けられなさそう…。いろいろ制約はありそうだけど、制約ある中でも山で遊べればな~と思います。
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