大千軒岳 2023/8/12

北海道は渡島半島にあります大千軒岳に登ってきました。まあ、無理矢理登ってきたって感じですね…。普段は天気悪い日には絶対山に登りません。しかし、函館上陸なので、地理的なことを考えると、一番最初に登っておきたいところ。北海道の真ん中あたりまで行ってしまうと、わざわざ大千軒岳まで戻ってこれませんからね。

でまあ、天気悪いのに登ってしまった大千軒岳。前半は小雨&アブ・蚊の襲来。稜線に出てからはガスガス爆風。爆風は恐らく大げさ。強めの強風くらい。ちゃんと歩けないくらいの風でした。山頂手前は密密な笹薮。全身びしょ濡れの惨めな山行でした。あえて無理矢理よかった点を探してみますと、稜線のお花畑がよさそうでした。盛りは過ぎてますが、なかなか大規模なお花畑でした。このお花畑は晴れた日に見てみたいと思ったけど、もう大千軒岳に登る機会はないだろうな~。

  • 日程: 2023年8月12日(土)
  • 天気: 雨のちくもり 稜線は強風
  • メンバー: 一人
  • 温泉: 知内町 こもれび温泉 350円(シャンプー&石鹸なし)
  • 食事: ラーメン次郎長森町本店
  • 登山口情報: 10台くらい置けるスペース 仮設トイレあり
  • 奥二股登山口(6:30)
  • 金山番所跡(7:45~50)
  • 千軒平(9:05)
  • 大千軒岳(9:30)
  • 千軒平(9:55)
  • 金山番所跡(10:50)
  • 奥二股登山口(12:00)

雨なのに 無理矢理登る 北海道

前日に函館入りし、夕方前に松前城など観光。福島の道の駅で車泊です。本州も猛暑が続いていますが、北海道も蒸し暑い日が続いています。夕方になっても気温が下がらず、寝苦しい夜となったのでした。翌朝起きたら小雨模様。天気予報を見ると昨日より悪くなってるし…。普段なら絶対行かないんですが、やはりここは北海道。東北くらいなら次の機会に…となるけど、北海道は次にいつ来れるやらわかりません。無理矢理でも登っておかねば…。この心理が北海道での遭難の原因の一定数を占めてるのではと思います。

登山口に着くとなんと先客はゼロ

知内川沿いの林道を登山口であります二股まで進みます。道はそんなに悪くないです。二股と思われるところに着きますと、仮設トイレがありました。で、先客の車はない…。心細いなあ…。仮設トイレは要らないので、先客にいて欲しかったです。車から外に出ると蚊が襲ってくるし…。行きたくない気持ちMAXです。それでも気持ちを奮い立たせて出発!…と思ったところ、急にお腹が…。仮設トイレがあってよかったです。

奥二股登山口 仮設トイレあり

知内川沿いの歩きが長かった

小雨のなか歩きはじめます。蒸し暑いのでカッパは着ませんでした。どうせ汗でビショ濡れですからね。はじめどこに進んでいいのかわかりませんでした。林道を進んで知内川に降り立ちます。最初の渡渉ですが飛び石でクリア。靴はアプローチシューズっぽいやつで歩きました。川沿いは沢靴で歩く記録も見ましたが、そこまですることもないかと…。ほとんど巻き道があって、川に入るのは対岸に渡る時くらい。今回は水量が少なかったのかもしれませんが、全て飛び石で靴を濡らすことはありませんでした。

知内川沿いに歩く時間がとっても長いです。とくに前半は大きく高巻くことも多く、帰りが思いやられました。高巻きは主なやつで3回はあったかな…?沢靴で歩けば簡単に水線通しで進めるのか…?もし進めるのなら、沢靴の利用価値は絶大かと思われます。ダメだった時のリスクを考えると、やっぱり無難に巻き道を選択。『広い河原』に出てからは高巻きはなくなりました。

番所跡には特徴的な十字架が。小雨が降って暗い雰囲気の中、一層気味悪さが際立ちます。休憩しようと思ったら蚊が集まってきたので短めに。川沿いにいたアブはいなくなりました。アブには背中を2ヶ所くらいやられた模様。番所小屋から尾根に取り付くと勝手に思ってたら、まだしばらくは川沿いの道でした。

最初はこのヤブの中を入っていくのかと思った
広い河原は確かに広い河原

番所跡からは普通の山道に

尾根に取り付くとやっと快適になります。快適とは言っても、今日の中では一番マシな区間。まあまあのブナ林の中を登っていきます。ブナのうちはよかったけど、登るにつれて植生が笹となり、笹となると全般的にマメに整備されない北海道ということで、笹が被ってきます。足元はしっかり通っているんですが、濡れた笹が被ってくると鬱陶しいです。

稜線が近付くと風が強くなってきました。徐々に傾斜が緩むと千軒平の標識。そして、一息で稜線に出ました。稜線に出たところにも十字架。この十字架が強風と共鳴して、気味の悪い音が響いていました。ここからは稜線歩きで大千軒岳。晴れてればクライマックスになるところ。しかし、雨こそ上がったものの強風が吹き荒れています。風に耐えながら山頂に向かうとしましょう。

千軒平が近付くと草原地帯になる
十字架の立つ稜線手前にこの標識あり

千軒平からは強風の中お花畑を歩きます

稜線の道は西側のお花畑の中に付けられています。風は東側から。なので、お花畑の中を歩いている間は風はかなりしのぐことができました。で、このお花畑ですが、想像してたよりもずっと大規模です。斜面一面お花畑!咲いてるものが既に雑草(ゴメン)のような花ばかりでしたが、早い時期には可憐な花も咲くようです。もしかしたら、ガスガスだったせいで妄想が入り、実物よりもよく見えた可能性もありです。

このままお花畑の中を山頂まで行くのかと思ってたら大間違い。後半は深い笹薮を漕ぐことになりました。トラバース気味の笹薮漕ぎなので、かき分けて足を通すのが大変でした。時々ですが稜線上を歩くこともあって、そんな時は風に身体をあおられまくり。偽ピークにも騙されるし、最後がとっても長く感じました。

大千軒岳名物のお花畑 残念ながらガスガスでした

荒れ模様なので写真だけ撮って退散

やっとの思いで大千軒岳登頂です!立ってるのもままならないので、写真だけ撮ってトンボ返り。深い笹薮の区間は登りよりマシとはいえ、下りも不快極まりない。お花畑に出てホッとしました。しかし、びしょ濡れのまま歩いているんですが、この風の中でも全く寒くなかったです。それだけ気温が高いってことでしょう。とりあえず千軒平まで戻ってきて、風との格闘はおしまいです。

荒天につき看板だけ撮ってトンボ返り

下山は川沿いの道が長かったです

番所跡まではコンスタントに下るからあっという間。そこからの川沿いの長いこと…。しかも、3度の高巻きがあるので、そこで脚がやられます。お昼近くになるためか、蚊がいなくなったのはありがたかった。雨はずっと降っていませんが、汗で全身びしょ濡れ状態は下山するまで続きました。こんな悪条件で山に登るのは、全くもって不本意なのですが、とりあえず大千軒岳を片付けることができてホッとしました。

下山後の温泉とラーメン

下山後の温泉は最近の中では一番快適なものでした。裏を返せば山がどれだけ不快だったかを表しているのですが…。リフレッシュしたところで、明日からの今回の本丸に向けて日高方面へ移動。途中、森町にあるラーメン屋で下山後ラーメン。スープは美味しかったけど、麺がイマイチだったかな~。もちろん個人的にはですが。

大千軒岳を離れて函館近くまで来ると、その先は爽やかな空が広がっています。駒ヶ岳や遠くは日高山脈まで見えています。どうやら今日はピンポイントで一番天気の悪い大千軒岳に登っていたようです。森町を過ぎると北海道らしい風景になります。今日は苫小牧を越えて、むかわ町の道の駅まで進んでおきました。広い駐車場の道の駅ですが、車中泊の車で一杯です。きのうの福島の道の駅は閑古鳥が鳴いていたのですがね。

明日はペテガリ岳か神威岳の予定。前者は1泊2日、後者は日帰りです。早朝に起きて、天気の巡りを見てから山を決めることにします。

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