乗鞍BC 屋根板、富士見沢の下部 2024/1/14

今シーズン早くも2度目の乗鞍BCへ。乗鞍が特に好きだからってわけではなく、困った時の乗鞍って感じですかねぇ。前日にどっさり降った。でも、全体的に雪不足。天気はどこも晴れ予報。急斜面は回避したいところ。緩い山で雪と戯れるか、あんまり降っていない内陸にするか…とかとか、いろいろ考えてたら乗鞍になっちゃいました。

  • 日程: 2024年1月14日(日)
  • 天気: 快晴
  • メンバー: T世
  • 温泉: 梓水宛(450円) 物味湯産手形利用
  • 食事: ひさりな食堂
  • 登山口情報: 1回券600円 4人乗りリフトは9時スタート
  • 乗鞍かもしかリフト上(9:30)
  • 位ヶ原急斜面下(10:45~55)
  • 公衆便所下の滑り出し(11:45~12:00)
  • 富士見沢下部滑り出し(12:40~50)
  • 位ヶ原山荘近くの車道(13:00~25)
  • 位ヶ原急斜面滑り出し(13:55)
  • かもしかリフト上(14:20)

早くも今シーズン2回目の乗鞍BCです

前回の乗鞍は1月5日。9日前になります。その時は4人乗りリフトとかもしかリフトは営業してなくて、休暇村から登ることになりました。今はもう営業が始まってます。で、今年からリフトの1回券が600円に値上がりしています。去年はたしか500円。ちょっと前までは300円でしたからね。やまぼうしの短いリフトなんて絶対乗れません。しかも、営業開始時間が9時から。ハッキリ覚えてないけど、もっと早かった気が…。二重の値上げみたいなもんですわ…。

今日はリフト利用で楽々かもしかゲレンデ上へ

ということで、朝は仕事の時と同じくらいの出発です。安曇野も少しですが雪が降りました。乗鞍のふもとまで進んでも雪の量は変わりません。こんなの珍しい。前日の情報ではツアーコースにも30センチは降ったとありましたが、ホントかいなと疑いたくなります。朝から快晴なので冷え込みも厳しいです。乗鞍の駐車場でマイナス12度でした。

リフト券が高くなってるので、1本目のリフトは乗らずにシールでゲレンデの端を登ります。4人乗りとかもしかリフトの2本に乗るので、計1200円です。かもしかリフトを降りると、大勢の人たちが出発準備していました。すごい人数だなあと思ってたら、ほぼ1つのグループのようでした。できれば先に出たいところでしたが、ほぼ同時スタート、混じる形での歩き始めることに。

山への入り口 警告類が多いです!

ツアーコースの雪は増えたけどまだまだ

トレースが2本できてるとこで少し抜き、止まってる間に少し抜き、かもしかの壁で最後の人を抜いてからは、振り返っても人影さえ見ることはありませんでした。早めに抜けてよかった。巻き込まれてたら大変だった…。そこから先はポツポツ程度の人出。ツアーコースあたりでは新雪が30センチくらいはあり、情報はウソじゃなかったです。9日前よりは増えた気はするけど、まだまだ地形がハッキリ出てて、何度も小さな沢を渡る場面がありました。

ツアーコースの雪は少し増え増した

位ヶ原下の急斜面はまだモジャモジャ

位ヶ原下の急斜面もダケカンバの灌木がモジャモジャと出てます。登るのは関係ないけど、滑るのは邪魔。9日前に雪崩れたところの破断面、新雪降ったけど、まだわかるくらいには残っていました。今日も新雪降ったので気を付けよう。ただ、今回のはおとなしく積もってる様子。風で飛ばされてきた雪が積もった感じはないのかなと…。

位ヶ原の急斜面 まだモジャモジャ感あります
位ヶ原に出たとこ
高天原

位ヶ原では乗鞍名物のブリザード

駐車場にいる間は稜線あたりの雪煙はほぼなかったです。しかし、かもしかリフト上くらいから風が気になるようになってきて、位ヶ原に出た今は風がだいぶ強くなってきました。稜線の雪煙もあちこちで絶え間なく上がってます。午後から南風予報だったけど、早くも吹き始めてきたって感じです。風は強くなったけど、空の方は雲一つない青空状態が継続しております。

今日も風が強くなってきてしまいました
穂高連峰がバッチシです
登山者は肩ノ小屋へ、スキーヤーは富士見方面へと分かれていきます
2本目に滑った富士見沢の下部から見る上部

屋根板は下にいくほど滑りやすい雪に

風が強くなったので、いつもの塚のようなところから滑ります。滑り出しは柔らかめなモナカで気が抜けなかったけど、滑り降りるにつれてパウダーっぽい雪に。ちょっと密度濃いめだったので、やや警戒しながらの滑りとなりました。今の道具では後ろ足の抑えが効かないので、こんな感じの雪ではうまく滑れません。そろそろ道具一新しようかな~とか考えている今日この頃であります。

2本目に滑った富士見沢の下部 これから滑る斜面

富士見沢を少し登り返して滑ります

富士見沢の流域の一部まで下りたところで登り返します。富士見沢の中間から下部にかけてひと滑りします。少し上で登り返し準備をしてる人がいました。あと、富士見沢の最上部を登る人2名。滑ったあとは何本かありました。ラッセルは沈んでも20センチくらい。たいしたことはないけど、斜度が強くなってくるとしんどい。当たり前ですけど。

富士見沢の本流から左に伸びる枝沢みたいなのを滑ります。本流ほど開けてはないけど、十分楽しめるラインです。こちらも滑り出しはモナカ気味でやばかったけど、そのあとは密度濃いめの重パウ。下にいくほど雪が軽くなっていった気がします。緩くなってからは灌木のヤブ地帯。前回より少しは疎らなヤブになったかもしれませんが、ここらへんたっぷり積もってても密林地帯ですからね。車道までは消化試合的な感は否めませんね。

あとは車道を位ヶ原急斜面上まで。30分くらいかかります。急斜面は既にギタンギタンでした。試しに南側の方に回り込んでみたら、疎林斜面に滑るところが残されていました。短いけど気持ちよく滑れました。既に下山モードだったので得した気分。

ツアーコースはギッタンギッタン

あとはツアーコースを下るのみ。急な部分はギタギタ、緩い部分は縦にシュプールが。雪が柔らかかったので、見た目ほど滑りにくくはなかったです。ちょうとツアーコースに入るあたりから、かっ飛び若者グループと前後します。早いのであっという間に滑っていくんですが、沢を渡るとことかで撃沈してるので、その間にまた追いついたり。結局は先にゲレンデに着いてたという…。しかし、真下に向けて突っ込めるメンタルは、もうおっさんにはないわ~というか無理だわ~

位ヶ原山荘近くの車道まで滑り降りてきました

本日の下山後温泉とラーメンは

下山後は物味湯産手形利用で松本市梓川の梓水苑へ。ここは通常料金が450円と今どきにしては安いです。シャンプーとコンディショナーが別々ですし。しかもDHC。容器だけだったりして…。風呂も脱衣場もちょっと狭めなのがアレですが。

お風呂に入ってる間5時前となりました。せっかく食堂が開く時間になったので外食して帰りましょう。きのうのお昼にも行ったひさりな食堂へ連日繰り出します。今日はちゃんぽんと味噌ラーメン。どっちもウマウマでした。この量、内容、味で900円はお得です。


手持ちのガイド本を紹介します

山スキーを始めた頃は情報源といえば山雑誌の記事とガイド本のみ。今のご時世はネットに情報が腐るほどあって、情報を集めるというより選別するという感じ。ネットのレポは個人差大きく主観が入ってて難しいところがありますね。その点ガイド本はレベル的に安定してます。行き先はガイド本で探して、足りない情報をネットで補う…が理想的なのかなと思ってます。

山スキールート212

『212』というだけあって盛りだくさんの内容。定番ルートからマニアックなルートまで品揃え豊富です。値段が2980円と高いけど、内容からすれば安いくらいかも。コレ1冊持ってればOK!って感じですかね。地形図にラインが入ってるので、概念図から地形図に変換する作業も不要です。ちょっと至れり尽くせり過ぎじゃないって感じ。

山スキー百山

隣の山スキールート212とボリュームも見た目も似てますが、こちらは山スキーアルピニズム研究会の著。ちなみに、こっちの方が早くに世に出てます。中身はだいぶ違ってて、かなりマニアック。一般人には行けないルートも多いです。『百名山』ではなく『百山』ってことです。

山スキー百山2

山スキー百山の第2弾です。山スキーアピニズム研究会の著、記録集をよりガイド本化したような感じか。見やすい地形図に落とし込まれており、利用価値が高いです。ただ、レベルの高い人が多いので、自分の力量と合致してるか見極めるのも重要。


東北の山スキー特選ガイド

特選ガイドというだけあって、東北の主なところが網羅されています。オールカラーで解説が丁寧です。東北に住んでる人や、東北への出没頻度が高い人は必携のガイド本かなと思います。

東北山スキー100コース―滑走記とデータ

東北の山スキー本というと、以前はこれでした。しかし、如何せん時代遅れ感が否めなくなってきました。地形は変わらなくても、流行、アプローチ、植生、雪の量などは変わっていきますから。

ハイグレード山スキー―最新ルート集

月刊誌『岳人』では初冬に山スキーの特集が組まれていました。その特集の数年分を集めて一冊のガイド本になったのがこの本。2007年発刊ですが、しばらくは大変お世話になった一冊です。


日本バックカントリー・オール 50エリア170ルート (パウダーガイド12)

ここまで紹介したガイド本はどちらかというと登山系の出版社のもの。この本はパウダーガイドなので、基本的に滑り系の人向け。本の名も『バックカントリー』ですからね。GPSデータも付いてたり。

リフトで登る日帰り山スキー特選ガイド

『リフトで登る』に特化したガイド本。しかも日帰り。2004年発刊。当時は概念図が当たり前だったけど、この本は地形図にルートが引いてあります。かなり大雑把だけど。

山スキールート図集1’〈01~’02〉

2昔前の山スキーのバイブル本。この本も古いので時代遅れ感はありますが、シーズン初めにひと通り目を通すのも良いのかなと。概念図+点線&波線の懐かしい表記です。


山スキールートガイド105

ガイド本というよりも、著者である酒井さんの記録集的な本。エリアは北陸中心で掲載ルートも特殊です。山スキーを始めて最初に買うガイド本でないことだけは確か。ルート図も概念図にラインが引かれた昔ながらの手法です。概念図から地形図に落とし込む作業が必要です。上級者向けの本だと思います。

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