海の日、スポーツの日の4連休は、三伏峠に2泊して塩見岳と小河内岳へ。塩見岳は2004年の年末年始以来の17年ぶり。小河内岳は1999年の南ア全山以来の22年ぶりとなります。このへん、ずいぶんとご無沙汰してたんだな~。山本体としては塩見岳は存在感アリアリ、稜線歩いて楽しいのは小河内岳だったかな。
オリンピックの4連休にコロナが合わさって、どうしようかと随分悩みました。テン場は予約制が大半だし、予約じゃないとこは争奪戦必至。はじめは沢泊も考えたけど、三伏峠のテン場が予約取れたので、久しぶりにこのあたりに行くことにしたのでした。あわよくば中日に蝙蝠岳まで届かないかなと。
1日目 鳥倉登山口から三伏峠
登山口は鳥倉林道。前は登山口まで車が入ったけど、いつからか知らないけど今は3キロ手前にゲートがあります。そこの駐車場に車を置いて、3キロ林道歩いて登山口。ゲート近くの駐車場に収まり切らず、路駐になったり、さらに手前の第2駐車場に停めることになります。さらにさらに手前のスペースにも停まってたなあ…。
ゲートから登山口までの車道歩きが面倒くさい
45分の林道歩きで登山口。登山口付近は広くなってるし、ここまでの道も何の問題もなさそう。なんで3キロ手前で止めるんだろうなと思っちゃいます。現に1日2本の登山バスは登山口まで入るみたいだし。ちなみに何故かタクシーはダメ。まあ、いろいろとあるんでしょうね~
三伏峠からの道はおおむね歩きやすい道
鳥倉登山口から三伏峠までの道は、アップダウンにならないよう上手に作ってあります。トラバースの区間が長いので、ちょっと飽きるけど楽に越したことはない。時々ある丸太の橋は濡れてると滑って恐い。壊れそうな橋も何個かあったし。展望はほぼナシ。三伏峠の直前で針葉樹の隙間から仙丈ケ岳と塩見岳がチラ見できた程度。
三伏峠に到着
三伏峠小屋に到着。テン場の受付にずいぶん時間がかかりました。予約制のテン場はどんな塩梅なのかな…?場所を指定されることはなく、良い物件から早い者勝ちって感じ。9時過ぎ着だったので、まあまあの物件をキープです。
三伏峠のテン場料金システムは、1000円/1人、500円/1張り、トイレ100円。2人だと2700円ということになります。2泊で5400円。結構な出費だ。昨年からコロナで小屋料金急騰してるけど、コロナが収束しても下がることはないんだろうな…。
三伏峠のテン場は眺めはないけど場所的にはまあまあ
三伏峠の特徴として、張りっぱなしで塩見を往復する人が多いです。戻って来てからテント撤収。ですので、早く着けば良い場所が取れるってわけでもなさそう。昼過ぎに空いたりと、タイミング次第かなと。ただ、テントスペースはトラロープで区切られてて、どれもわりと広さに余裕がありました。よくあるギューギュー詰め、張り綱クモの巣状態にはならなさそう。
三伏峠にはこれまでにテントで2泊しています。2泊とも今はなき沢小屋のテン場。水場周辺に段々畑のようにテントスペースが点在するテン場でした。沢小屋がなくなってテン場も廃止となったようです。水場だけは残ってて、三伏峠小屋の水場となってます。往復25分は結構な労力です。
天気がよくないので延々とテン場で過ごします
小屋に着いた時は澄んだ青空が広がってたけど、受付してる間に急速に雲が増殖。今日が天気良ければ小河内岳往復の予定でした。しかし、既に三伏峠もガスガスに。まだ10時前だけど、今日はどこにも行かないことにしました。
時間を持て余すのは織り込み済み。ビール&日本酒は多めに持ってきてました。ツマミもボチボチ。そして、今回の新兵器は Helinox(ヘリノックス) キャンプチェア チェアゼロ のチェア。最近テン場でよく見かけてて、なんだか快適そうなので買っちゃいました。耐久性はそれなりですが軽量コンパクト。座り心地もまずまずです。テント泊の定番になりますね。今回はテン場にいる時間が長かったので重宝しました。
さてさて、この4連休は大気の状態が不安定。午後は雷雨予報。お昼ごろから時々パラパラと降ってきてたけど、3時か4時くらいにすごいのが来た!至近距離で何発も!光って鳴るまで0.1秒レベルのが10発くらいあったんじゃないかと…。時間にして30分もないくらいかなあ…?ほんと怖かったです。まだ歩いてる人もいたけど、生きた心地しなかっただろうな。
うちのテントは寝るだけなら3人は余裕の広さ。雨が降ってる間はテントの中でヘリノックスのチェアに座ってました。2つ並べても全く問題ナシ。テントの中でも快適でした!身体が堅くて腰痛持ちのワタクシには打ってつけですな。
2日目 三伏峠から塩見岳を往復
三伏峠連泊の中日。条件良ければ蝙蝠岳往復を目論んでました。予報だと今日も不安定な天気みたいで、午後は雷雨とかなんとか…。昨日のあのピカドンを体験すると、お昼にはテントに戻っておきたいよなー。ということで、蝙蝠岳はやめといて塩見岳往復ということに。
三伏山あたりでは朝焼けの景色を
4時50分にテン場出発。まだ少し薄暗いです。鬱蒼とした針葉樹の中なのでなおさら。歩き始めて最初のピークが三伏山。ここは森林限界上で展望良好。夜明けの雰囲気がまだ残った景色を堪能。
主稜線なのに展望のない稜線歩きが続きます
この先は本谷山の山頂で少し開ける他は、塩見小屋の手前までずーーっと針葉樹林帯。木が薄くなったところから塩見岳が垣間見えたり、のぞき岩という飛び出たところで伊那谷が望めたくらい。つまらないといえばつまらない。南アルプスらしいといえば南アルプスらしい。快適稜線歩きではないです。権右衛門山は巻いてくれてて助かります。
塩見小屋の手前あたりから森林限界に
森林限界を抜けたところに塩見小屋が建ってます。ちょっとした窪地に埋まるように建ってますね。初めて塩見岳に登った時は、ここでテント泊。人生初のテント泊だったのでした。狭いテントに男2人寝たなあ…。懐かしい。
塩見小屋からやっとアルペンチックな道となります。深い森を歩くのもいいけど、やっぱ岩混じりの道が楽しいですね。景色も荒々しくなります。高山植物もそれぽいのが咲いてます。問題はお天気。今日は朝から白峰三山や荒川三山など高い山には雲がかかっていました。塩見岳には雲がかからず、しめしめと思ってたけど、ここにきて雲が湧きはじめます。
塩見岳周辺に咲いていた花
17年ぶり5回目の塩見岳
塩見岳山頂に到着です。雲に覆われたり晴れたりの繰り返し。晴れた時でも、周りの高い山にも雲がかかってるので、最高の展望とはいきません。まだ朝8時くらいなので太陽は低いです。斜めから日が射すので、ガスがかかった時にはお決まりのブロッケン。今日は虹の色合いが濃かったような。
南アルプスの真ん中にある塩見岳、晴れたらグルリと素晴らしい展望なはずなのに…残念。まあ、暑くもなく寒くもなく、のんびりできたのでヨシとしましょう。
来た道戻って三伏峠へ
4連休の間の日にしては人は多くないのかな?山頂もそうだけど、山頂直下の難所も混むことなく通過。やっぱり山小屋の予約制が効いているのかな?塩見小屋の下の樹林帯まで下ると、そこは三伏峠と同じくらいの標高。ここからは稜線歩き。本谷山と三伏山の登り返しが地味に効いてきます。
今日もテントに着いてからが長い長い
だいたいお昼にテン場に帰還です。今日も暇を持て余します。多めに持って来ていたお酒、セーブしながら呑まないと夜までもちません。今日もヘリノックスで寛ぎます。今日も昨日のようなゲリラ雷雨を警戒するも、パラパラっと降った程度で済みました。しかし、霧時々曇り的な天気でした。夕方晴れたら三伏山にでも…と思ってましたが、晴れてはくれませんでした。
3日目 三伏峠から小河内岳往復 そして下山
最終日はこのまま下山するのも勿体ないので、烏帽子岳、小河内岳まで足を伸ばすことに。きのうより少し早い時間に出発したかったので、少し早い時間に目覚ましをセット。目覚まし通りに起きたけど、なぜか出発時間は昨日と同じ4時50分。まあいいんですけど。
まずは烏帽子岳に向けて登っていきます
水場分岐のところは鹿の食害から守るため、お花畑が金網で囲われています。囲われた中はかなりの密度で花が咲いてます。金網の外側には毒のあるコバイケイソウとハクサンフウロが少し咲く程度で、ほぼ草原状態。鹿のせいでお花畑は壊滅状態です。これが北アルプスにも及び始めると考えると…
歩きはじめの時間は高い山に雲がかかってました。これは朝方にかかる雲のようで、太陽が登るとともに一部を残してほぼ消滅。ほぼ快晴です。烏帽子岳までは30分ほどの登りです。山頂からの展望はなかなかです。三伏峠から暇つぶしで登ってくるのにちょうどよい。
やはり開けた稜線歩きは気分爽快
さて、一番遠くて小河内岳まで。天気も良いし、時間も早いので、烏帽子岳で引き返す手はないな。とりあえず、前小河内岳に向かいます。この間はハイマツが登山道に被さってきてて、朝露でビッショリになってしまいました。主稜線の道なんだから、枝を払ってくれたら助かるのになあ…と思ったり。
前小河内まで来ました。ここから見える小河内岳と避難小屋がのどかな雰囲気。この景色に惹かれて小河内岳まで行くことに。この間はお花畑が多く、ハイマツの枝も刈り払われていました。今回の3日間の中で、一番気持ちよく歩けた稜線だなあ。
塩見岳は立派な山というのは揺るぎないのですが、三伏峠からだと稜線歩きじゃなくてピークハント的な趣きになります。それに対して小河内岳は、山自体はパッとしないけど、稜線歩いてての気持ち良さは塩見より上でした。塩見岳自体どうのこうのより、三伏峠から塩見小屋までの樹林帯区間がつまらんだけですが…。
小河内岳山頂
今日の最終目的地であります小河内岳。ここより先はグイっと標高を下げます。これ以上行く意味もなし。先が落ち込んでるだけあって、荒川三山の眺めがよかったです。谷越しですからね。あと、直下に建つ避難小屋も良いアクセント。名前は避難小屋だけど、営業してるんかな?コロナでしてない?富士山は雲に隠れたり、まだ出てきたり。富士山がスカッと見えてくれてたら最高だったんだけどな。
稜線歩きも太陽が高くなると趣きが変わります
帰り道は太陽が高くなって朝露は乾き、朝は閉じてた花が開いて、花が増えたような錯覚に陥ります。錯覚ではないか…。朝は逆光だった山々も、太陽が高くなってクッキリ見えてきました。気持ちよ~くテン場まで戻れました。
4連休の最終日だけあって、今日はそれほどテントは増えてこない雰囲気。空きスペースの方が多いです。今のところですが。テン場は日向になってたので、テントの床など濡れてる部分を乾かしながら、のんびり撤収していました。
三伏峠から重荷になって登山口まで
今日は不安定な天気は少し解消されるみたいだけど、早くも9時過ぎから雲が湧き出します。そして、三伏峠も雲の中。きのう、おとといと同じだ。これから下山する身には雲っててくれた方が助かります。ほぼ涼しく下山できました。で、やっぱり最後の車道歩きがかったるい。
下山後の温泉とラーメン
下山後、まずは温泉。大鹿村の山塩館も塩湯荘もどちらもコロナの影響で日帰り温泉は休止中。仕方がないので、松川町の清流苑へ。今年から物見湯産手形の手形入浴に加わりました。ここで今年度版を購入です。ここは設備も良くて500円。お湯がぬるめなのが下山後には評価高いです。
下山後ラーメンはちょうど南信では昼の中休みの時間で合わず。塩尻まで引っ張って来来亭へ。安定の旨さ。調子に乗って大盛り頼んだら、メッチャ量が多くて苦しくなりました。大盛りはほぼ2玉だそうな。プラス120円でこの量はお得だけど、ペロリと食えるお腹ではなくなったのが残念なところです。食べ過ぎると太る一方で。
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