雨飾山 花と残雪 2023/5/31

残雪とブナの新緑、そして初夏の花々の咲く雨飾山に登ってきました。雨飾山と言えば人気の山で、すぐ駐車場が一杯になり、登山道も渋滞するイメージ。土日に真正面から登るのは気が引けます。今回は急に仕事が休みになって、それならばと雨飾山に出かけた次第であります。朝のうちは快晴、登るにつれて雲が増え、山頂を出る頃には雲に覆われる…という、ありがちな展開でした。快晴の絶景はもちろんのこと、雲の動きも面白くて、平日の雨飾山を満喫できました。

  • 日程: 2023年5月31日(水)
  • 天気: 晴れのち曇り
  • メンバー: ひとり
  • 温泉: なし
  • 食事: なし
  • 登山口情報: この時期の平日ということで6時頃で十数台
コースタイム
  • 雨飾山登山口(6:45)
  • 荒菅沢(8:00~15)
  • 笹平(9:15~30)
  • 雨飾山(9:55~11:00)
  • 笹平(11:10)
  • 荒菅沢(11:35)
  • 雨飾山登山口(12:40)

平日なので駐車場がガラガラ

朝は仕事に行く時と同じ時間に起床。空を見ると晴れてるので行くことにします。安曇野はやや雲が多めでしたが、白馬に向かうと晴れ間が優勢。雨飾山はバッチリ見えております。登山口の駐車場に着くと、車は10台前後だったっけか…?ガラガラです。人気の山に行く場合、平日休みはありがたいなあと思うのでありました。今は滅多に平日休めん…

平日ということもあって朝6時ごろで10台程度

登山口から大海湿原へ

登山口から緩く下って大海川の脇、大海湿原を歩きます。なんだか恐竜でも出てきそうな雰囲気の湿原です。水芭蕉はだいぶ盛りを過ぎてて、葉っぱがオバケのように成長してます。水芭蕉が良いのは小さい時だけだよなー。ここらへん、まだ太陽が低いので日陰になる場所が多かった。太陽が高くなる帰りに期待かな。

登山口
大海湿原は恐竜でも出てきそうな雰囲気
水芭蕉がわっさわさでした

ブナは立派だけど黄葉の方が数倍見ごたえあるなあと

川沿いから尾根に取り付きます。しばらく登るとブナ地帯。まあまあ新緑かなって感じですが、だいぶ新しさに欠ける感じになってます。ブナ平あたりは立派なブナ林。秋の黄葉の時分は圧巻の景色となります。新緑もも少し若いと心に響くんだろうけど、だいぶ夏山チックになってきてます。グイっと登ってトラバースするあたりに、少しだけ雪が残っていました。

雨飾山といえばブナ 一応まだ新緑の範囲内かな~
11なんて中途半端な
トラバース区間では少し雪が残ってました

荒菅沢へのトラバースが本日の核心でした

荒菅沢が見えて参りました。トラバースしながら沢床に降り立つんですが、そのトラバースが本日の核心であります。雪だけならズルズルなりながらも進めますが、雪の斜面の上を分厚い泥が流れてきており、そこを通過するのに難儀しました。多くの水を含んでるので、うかつに踏み込むとぬかるみ状態です。アイゼンは不要でしたが、ストックは大活躍でした。

荒菅沢に降り立ってひと休み。いつも賑わう場所ですが、今日は誰もおりませんです。荒菅沢の雪渓と布団菱の岩峰というロケーションは、何度見ても素晴らしいの一言であります。ほぼ晴れで、程よく雲が流れてていい感じです。そんな様子をタイムラプスにしてあります。

荒菅沢への下りトラバースはなかなか手ごわい
荒菅沢に無事着陸
いつものことながら素晴らしい!
雪渓は上までつながってそうに見える
アップで!

混雑する急な尾根登りも今日はガラガラ

荒菅沢の対岸の尾根に取り付きます。取り付くや否やサンカヨウの群落。その後はシラネアオイがあちこちで群落となってます。シラネアオイに関しては、尾根を登ってる時から笹平に至るまで、あちらこちらで咲いてました。笹平では高山植物か!って思うほど、地べたに這うように咲いてました。今までの中で一番たくさんシラネアオイを見た気がします。

対岸の尾根を登るにつれて、徐々に青空が減り雲が増えてきました。展望には影響ない高い雲ですが、太陽が射さない時間も増えてきました。笹平までの道は結構急で、足元が悪い部分が多いです。なので、秋の紅葉シーズンには大渋滞。今日はほとんど人がいないのでありがたい。

こう見ると新緑って感じ
地蔵山、高妻&乙妻、堂津岳
登るにつれて景色が開けてきます
荒菅沢を横断するところに人がいるのがわかります
焼山が見えてきた!

笹平はハクサンイチゲとシラネアオイが盛り

笹平に近付くと展望がだんだんと開けてきて、焼山や海谷の山々も見えてきます。海谷の山々にはフワフワとした低い雲が点々と湧いてます。今はなかなかいい感じだけど、この点々とした雲がみるみる増殖してくるのでした。笹平から見る雨飾山の山頂も絵になるところですが、上空の薄雲が太陽を隠してて、ちょっと寂しい景色でした。

笹平は笹に覆われた台地。笹刈りはしてあるけど、かなり控えめ。結構登山道に覆いかぶさってきてます。もう少し広めに刈り込めばいいのにと思うのですが、何か問題あるんだろうか…?笹を広めに刈ると、登山道の脇に花がたくさん咲いていいのになあと、個人的には思うのでありました。雨飾山の山頂への登りでは、カタクリ、何とかハタザオみたいな花がたくさん咲いていました。

海谷流域の山々
笹平からの雨飾山山頂
海谷の山々には少しずつ低い雲がかかり始めてきます
昼闇山、焼山、茂倉尾根、金山
シラネアオイが高山植物のような咲き方してました
ハクサンイチゲは盛りかな~
ハクサンイチゲと雨飾山山頂
荒菅沢源頭
雪渓下ったらあっという間だろうな~
上部がちょっと切れてるか

山頂では1時間以上のんびりできました

雨飾山の山頂には2名様+1名様。静かなもんですわ。秋の週末はごった返してますからね~。山頂の看板だけ撮って、お地蔵さんのある西側の山頂へ移動。ここで1時間以上のんびり山頂を満喫しました。点々と湧いていた低い雲はさらに増殖。下界全体を覆う雲海の雲に成長。面白いなあと見ていたら、雲海の雲がさらに勢いを増し、ついには雨飾山の山頂を覆い隠してしまいました。雲に覆われてからは景色がなくて残念でしたが、雲がだんだんと成長して山を飲み込んでいく一部始終を見れて、すごく得した気分になれました。

登山道が顔の輪郭みたいで、これが『女神の横顔』だそうな… いつ頃から言われ始めたんだろうか?
山頂!一応標識撮っておきます
西側のピーク
白馬の山々 ちょっとどんより
大網から登ってくる尾根筋
海谷の山々にかかる雲がだいぶ増えてきた
白馬の山々の上空が青空になってきて期待が高まります しかし、この後雲海の雲が上がってきて真っ白けに
山頂は程よい人数ですな~

山頂が雲に覆われてしまったので下山します

1時間以上山頂に居座ってましたが、すっかり雲に覆われてしまいました。これ以上居座っても無駄ですんで、ぼちぼち下山するとします。下山中はほぼ曇りな状態。下山がはかどって良かったと思いましょう。帰りの荒菅沢もパッとせず。とっとと通過します。まあ、このままとっとと下りましょう。最後の大海湿原が晴れてることを期待したけど、残念ながらもう少しのところで太陽が当たらずじまいでした。

帰りの嵐 すっかり雲に…
荒菅沢からのトラバース道 雪渓の上を土砂が流れてて大変だった
帰りは晴れるの期待していた大海湿原
太陽が射さずにちょっと残念

本日の感想

登山口に戻ると少しだけ車が増えていました。新たに増えた車、既に帰っていった車の差し引きで。何はともあれ無事下山です。雨飾山は何度か登ってますが、登るたんびに良い山だなあ…と感じますね~。山容も特異ですし、植生の移り変わりも楽しい。家からの距離はこんなもんでいいので、もう少し人が少なければなあ…と思います。都合の良い願望ですけどね~

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