米子沢 沢登り 2023/9/10

日本に数ある沢の中でも人気の高い米子沢へ。もう残り少ない沢人生、もう1回行っとこうかなと行ってきました。米子沢はこれで5回目です。4回目が2009年のブサの裏沢の時なので、もう14年も前になります。この14年の間に確実に身体は衰え、気持ちの面でも超ネガティブに…。今回の米子沢では、この身体と気持ちの衰えを思い知らされた気がします。

もともと無かった登攀力はさらに落ち(まあ行ってないから仕方ないけど)、怖いと感じる限度がかなり下がった(これも行ってないから仕方ないけど)気がします。『米子沢ってこんなに難しかったっけか…』が今回の一番の感想であります。

  • 日程: 2023年9月10日(日)
  • 天気: くもり時々晴れ
  • メンバー: T世
  • 温泉: 金城の里(350円)
  • 食事: どさん子塩沢
  • 登山口情報: 500円/1日 トイレあり 6時で空きは十分ありました(この日は)
  • 桜坂駐車場(6:20)
  • 入渓点(6:35~45)
  • 4段40m大滝高巻き(7:50)
  • 美滝(8:15)
  • 大ナメ帯入口(9:35)
  • 避難小屋(11:45)
  • 桜坂駐車場(13:40)

巻機山登山口の桜坂駐車場はまだ余裕で空きあり

今年の夏は土日に晴れてくれるもんで、テント泊が続いていました。この週末も晴れベースではありましたが、まあちょっと微妙な感じ。疲れもあるので泊まりの山はヤメにしました。で、この米子沢が急浮上したのでした。米子沢ぐらいならまだ行けるかな…って感じで。

3時前に起きて、3時半出発の6時前に巻機山の登山口であります桜坂駐車場へ。心配していた駐車場ですが、まだかなり余裕がありました。ちなみに、駐車料金は1日500円で、帰りに徴収されます。駐車場番のおじさんによると、すでに5,6パーティーは入ったとのこと。恐るべし米子沢!まだこの後も来るだろうし。誰もいないのは寂しいけど、多すぎるのは鬱陶しい。

米子沢ははじめの伏流ゴーロ帯が長くて唯一のウンザリ区間

堰堤の作業道を15分くらい歩いて米子沢へ。まあ入渓なんですが、水が流れてないので入渓って気分ではないです。伏流したゴーロ帯をひたすら歩きます。今日は暑い!さすが新潟!汗が噴き出てきて、滝のように流れ出ます。この汗が今日の米子沢のF1だな…とか思いつつ、汗をたらしながら歩いていました。でも、暑いと言ってもまだ早朝。この汗は異常だよな~。身体もなんか変だし…。

看板が新調されてます
15分ほど作業道を歩いて入渓
入渓はいいけど、水流が出てくるまでが長い長い

岩盤出てきてほどなく大滝4段40mの高巻き

30分くらい歩いてやっと水が出てきて、単調なゴーロ帯から解放されます。米子沢らしい岩盤の発達した渓に。まだ朝早くて太陽が当たってこないのが残念です。こればっかりは仕方ない。ほどなく4段40mの大滝。というか、この大滝の1つ手前の滝から巻きはじめるので、大滝を見れるのは高巻き中となります。ぱっと見ですが、この大滝はそんなに難しそうに見えないので、力量のある人は登っちゃうのかな…とか思ったり。結構な大高巻きでした。

やっと岩盤が出てきて米子沢らしくなる
ツルツル滑る ここから一気に4段40mの大滝もまとまて巻くことになります
大滝手前の7m 対岸に渡れば登れるが…
高巻き中からの4段40m大滝 その気になれば登れなくはないのかな?

今日は6パーティー20人弱と会いました

沢身に戻って大きなナメ滝を越えると、幅広の10mくらいの滝が出てきました。右側には入渓の時に見た若者中心の団体さん、左側には4人組が取り付いていました。しばらく休憩を兼ねて観察です。右の団体さんは、ちゃんと支点を作って本格的にロープ出してて、左の4人組はワンポイント的にロープ出してました。左が先に空いたので、左側から登ります。はじめの2,3手が悪いけど、あとはノープロブレム。

滝は断続的に続きますが、傾斜も落ち着き、比較的穏やかな渓相に。休憩中の5人組様を追い越します。この時T世さんのハーネスが具合悪いのを教えて頂きました。この場を借りて感謝申し上げます。結果的にですが、ロープや金物、シュリンゲ類は一切使わず…でした。この先では2人組、3人組、2人組と出会ったので、全部で6パーティーと会ったことになります。

大滝のあとは感じの良い渓相が続きます
右から登るチーム、左から登るチーム 自分たちは先に空いた左から登りました
ここは左の側壁を巻き気味に登りました

米子沢屈指の景勝地で日が射さなかったのは残念

左から美滝が流れ落ちてきます。米子沢の中でも屈指の景勝地です。ここではスカッと晴れて欲しかった。上空は半分以上青空なのですが、巻機山上空は青空半分以下。ちなみに、朝はほぼ快晴でした。あとは大ナメ地帯で晴れてくれれば御の字かな~。

米子沢屈指の景勝地です
ここで日が射してくれればうれしかったんだが…
美滝を上から

ミニゴルジュは小難しい滝が連続します

またしばらく平凡気味になります。平凡になるとサクサク進むので、体調の悪さが気になってきます。だんだんと谷が狭くなり、左にカーブするあたりからまた滝場の始まり。今度は豪快な滝はありませんが、ゴルジュの中の小滝連続って感じに。小難しいところもありますが、楽しく登っていけます。複数の先行パーティーに追いつき、待機する時間も。身体がしんどいので、ありがたかったり。

米子沢最狭部の奥にある滝。以前ならヒョイヒョイと登っていけましたが、今回は見た瞬間に登りたくない…と思ってしまいましたねぇ。。。このあたりに気持ち的な衰えを感じました。明瞭な巻き道もあることですしね。

しばらくの間は平凡で、少しずつ両岸が狭まりゴルジュっぽくなってきます
前がつかえているのでしばし待機
モザイクではなくて水滴
ここも右から登るチーム、左から登るチームに分かれていました
難易度的にはこの前後が核心かな~
この滝が一連の滝場の最後の滝

ミニゴルジュを抜けると米子名物の大ナメ地帯

一連のミニゴルジュの連瀑を登り切ると、いよいよ大ナメ地帯となります。空は雲に覆われてる部分が8割がたですが、時々日が射して青空も広がる時間もありました。とっても気持ちが良いのですが、体調の悪さは改善せず…。大ナメ地帯もスタスタ登れてしまうので、そのぶん脚をはじめとする身体に負荷がかかります。休憩を申し出ます。まあ、タイミング的にも休み時でしたけどね。

大ナメが続く中に、小粒な小難しい滝も混じります。ナメばかりでもね…。滝が出てくるとアクセントになります。気も紛れますし。相変わらず息切れが激しいんですが、それも傾斜が緩むとともに解消。源頭部はほぼ水平かってくらいに緩みますので、脚の疲労と息切れは収まりました。谷は細くなり、水量もみるみる減ります。もう終わりだな…と感じますね。

そして大ナメ地帯に突入です
ナメ滝地帯の中にも小難しい滝が点在します
ぬめる岩も多いので気は抜けない
ここらが米子沢名物の大ナメ地帯の中心部
前後に人がいるところも米子沢らしいところ
滝はまだまだ出てきます
これが主な滝では最後の滝
徐々に傾斜が緩んで源頭っぽくなってきます

脱渓で洗濯して下山

避難小屋への踏み跡が合わさるところで洗濯休憩。家に帰って洗うのが面倒なので、ここでスパッツ、靴下、靴などキレイにしておきます。靴下なんて沢登りを始めた時に買った靴下をまだ使ってます。親指と小指のとこには大穴が空いてます。1mm厚の靴下なんですが、今は分厚いのしか見ない。分厚いの買うと、靴も1サイズ大きくなってしまうからな~。

避難小屋への踏み跡を辿ること数分で避難小屋です。一般登山の方は既にいなくなってるのか、米子沢の遡行を終えた人たちが集結していました。避難小屋に着いた時は山頂が見えてたけど、休んでいるうちにすっかり雲の中へ。昨年にヌクビ沢を登ったんですが、その時に好条件で山頂に登ったので、今回は心置きなくパスできます。天気が悪くなってきて、わりあい涼しく下山できたのかなあ。約2時間で下山であります。

避難小屋への踏み跡を辿って米子沢はおしまい
五合目からの米子沢核心部 以前はもっとよく眺められた記憶

下山後の温泉とラーメン

下山後温泉はこの界隈では御用達の金城の里。ごみ処理施設に併設されてるのもあって、350円と今のご時世にしては格安なのであります。スッキリした後は下山後ラーメンです。どうしても下山後は昼営業と夜営業の間の時間になることが多いです。そんな中、塩沢のどさん子はありがたい通し営業。味噌ラーメンと餃子を頂きました。ラーメンは平凡でしたが、餃子はまあまあ美味しかったです。


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