草津白根山の中腹、癒し渓温泉沢であります『毒水沢』に行ってまいりました。簡単だし、キレイだし、そこそこ滝もあるし、温泉湧いてるし…で、まさに初心者向けの沢。沢初体験の沢としても良さそう。泥臭い沢登りに、好印象を持ってもらえそうです。また、身体のあちこちにガタがきはじめた、ワタクシのようなおっさんにも向いてます。あえて難点を言えば、アプローチと下山がやや長いってことくらいかな。
本当は泊まりで薬師沢に行く予定だったんです・・・
この週末は泊まりで薬師沢あたりに行く予定でした。予定というか、天候悪化で当日出発後に中止に。朝出発したはいいけど、現地は本降りとの情報が入り、沢渡で引き返してきたのでした。翌日は日帰りで…ということで、毒水沢になったのでありました。ま、薬師沢は晴れた日に行かないとね。毒水沢もですが・・・
朝5時に三才山のふもとで集合して草津温泉に向かいます。途中、晴れたり曇ったりのくり返しです。嬬恋からは快晴の草津白根山が見えてたのに、現地に着くとどんより曇り空。一瞬で高い雲が空を覆ってしまったのでした。今日は一日中ずっと高曇りで経過です。
天狗山第一駐車場に車を停めて出発です
駐車場は西の河原露天風呂と共用になってる『天狗山第一駐車場』。登山口に近い方にもいくつか駐車場はあるけど、どうも朝早い時間は閉鎖されてるみたい。早い時間は天狗山第一駐車場の一択かな?トイレもあるし。駐車場には自転車積んだ車がいっぱい!渋峠越えなのかな?登山風の人は見当たらない。
入渓点までのアプローチは1時間ちょっとです
車道を15分ほど歩くと芳ヶ平への登山口。往きはよいよい、帰りは長そうだ。毒水沢の入渓点までは、登山道がきれいに整備されてます。傾斜も緩くて歩きやすい。林の雰囲気もよかったです。紅葉もよさそな雰囲気。グダグダしゃべりながら歩いて、1時間くらいで入渓点へ。
毒水沢の入渓点は平凡で貧相ですが・・・
毒水沢を渡る橋のとこで沢登りの格好にチェンジ。試しに触ってみるがまだ冷たい。入渓点こそ平凡なゴーロ帯だったけど、ものの数分も歩けば石ころはなくなり、岩盤が露出してきます。岩盤は白っぽく、周囲は灌木メインなので渓相はとても明るいです。浸食されやすいのか、小滝や釜が連続。気分よく歩けます。空が青くなく、太陽もほとんど射さないのが、とってもとっても残念で…。
谷が狭まり傾斜が増してくると連瀑帯のはじまり
そのうち谷が狭まり傾斜が増してくると、滝が連続して出てくるようになります。登れない滝もあるけど、巻き道が完備です。登りにくいところには残置のトラロープが完備です。岩にペンキマークが付けられてるとこもありました。沢登りというよりも、温泉を求めてくるワイルドな温泉マニア用に至れり尽くせりなんだと思われます。
※トラロープは劣化してるのもあるので要注意!
連瀑帯の後半に一つ目の温泉地帯
大きな滝をいくつかクリアすると、いよいよ温泉地帯に突入です。流れてる水が生温くなり、感じる風も生暖かく。湧き出てるところは、かなり熱い湯が出てきてました。温泉と思われる部分には、白いペンキで数字が振られてます。なかなか興味深いですな。まだ前半なので、上流の温泉地帯でのんびりすることにします。
温泉地帯を過ぎると沢全体が赤茶色になってきました
温泉地帯を抜けると、沢の雰囲気がガラリと変化。今まで白っぽい岩だったのが、赤茶色がになってきました。岩も赤茶色、水も赤茶色(沈殿物かな?)。よくわからないけど、上流は鉄分豊富な温泉に変わったのか?岩や水が赤茶色になると、今まで温かみのある雰囲気だったのが、急に殺風景に変わっちゃいました。日が射さないのも大きいのか?
標高1900mあたりに上部温泉地帯 ここでまったり
ホントにこの先温泉があるのかいなと不安になりましたが、1900mくらいのところに出て参りました!前半の温泉とは違った趣きの温泉です。滝が何段かになってて、それぞれに湯舟(滝壺)があります。知床のカムイワッカ湯の滝と比べると、スケールは小さいかな。カムイワッカのはナメ滝、こっちは岩々してます。ま、あまり比較の対象にはならないです。
何段かの滝を登り切ると、一気に源頭の雰囲気になり、周囲の展望も開けてきました。ここでのんびりします。湯舟は浅いけど、太ももから下だけ浸かります。ぬるま湯程度の温度で極楽。
空を見ますと、志賀高原から白砂山にかけての稜線より北の空は、雲一つない青空が広がってるように見えます。曇りエリアと晴れエリアがクッキリ分かれているようです。今日は関東地方がいま一つの予報だったので、草津あたりもその影響を受けてると思われます。残念。このお手軽さなら、晴れが約束された日にリベンジもありかな。少し寒くなっても大丈夫そうなので、秋の紅葉の頃にリベンジしてみたいと思ったのでした。
水流ありのまま登山道が横切って遡行終了です
のんびりした温泉から、ものの10分も歩けば登山道が横切ります。温泉のところからは河原が続いてたので、そこで沢装備を解いてもよかったかなと思いました。芳ヶ平までは登山道というより作業道。火山の観測の関係で作られた道なのかな?荒涼としたところに灌木が生えてて、火山独特な雰囲気。芳ヶ平まではハイキング気分でしたね。
下山道は傾斜も緩くて腰やヒザに優しい
芳ヶ平からは山道。全体的に傾斜が緩く、地面もフカフカしてたので膝に優しかったです。冬にスキーで下るのを妄想しながら下ってました。概ね快適に下れたけど、最後の方は腰と足の付け根と膝と肩が痛くなっちゃいました。それらが最後の車道歩きでドッと表に。最後は苦痛。
下山後温泉は草津温泉中心地にある『御座之湯』 湯畑観光
せっかく草津にいるんですから、下山後温泉も草津温泉。駐車場近くの西の河原露天風呂が気持ちいいけど、洗い場がないからなあ…。さすがに沢のあとは身体を洗いたい。ということで、御座之湯という日帰り入浴施設へ。草津温泉の中心『湯畑』に隣接。駐車場は湯畑の有料に停めることになるけど、ついでに観光もできるので元は十分取れる。身体を洗う目的で入る人は少ないのか、洗い場が4つしかなかった。
下山後ラーメンは上田の人気店『おおぼし』
下山後ラーメンは上田まで戻ってから。上田の人気店『おおぼし』へ。開店直後に着くと、1巡目には間に合わず、少し待つことに。やっぱり『ばりこて白』が美味しいねという結論。このあと長野で泊まるYきさんを上田駅まで送って、そのあと松本へと戻ります。
お手軽な沢だったのに、身体はガタガタになってしまいました。この年になると、加速度的に老化が進行していきますね…。ヤダヤダ。
コメント