焼山北面台地 山スキー 2023/3/19

毎年恒例の春の笹倉温泉シリーズ、今シーズンは焼山北面台地です。吉尾平の方がご無沙汰してるのですが、今年は雪融けが早くて2度の渡渉がどうなってるかわからない…。ということで、無難に焼山北面台地にしておきました。焼山山頂まで登る元気はなく、1680mあたりにある立派なダケカンバまでとしました。堅い下地の上に昨日の新雪が10センチほど。下地を感じる底ありパウダーですが、この時期にしては贅沢な滑りとなりました。ま、もちろんこのロケーションあっての贅沢さですが…

  • 日程: 2023年3月19日(日)
  • 天気: 晴れ
  • メンバー: T世
  • 温泉: 笹倉温泉 850円 高いけど駐車料金込みと思えば…
  • 食事: 糸魚川市 ラーメンハウス ネタですな
  • 登山口情報: 笹倉温泉の駐車場 下山後温泉前提で(個人的に)
コースタイム
  • 笹倉温泉(7:10)
  • アマナ平(9:20~30)
  • 焼山北面台地末端(10:20)
  • 北面台地(約16870m)(11:55~12:30)
  • 焼山北面台地末端(12:50)
  • アマナ平(13:00~10)
  • 笹倉温泉(14:00)

笹倉温泉からスタートです

7時前に笹倉温泉へ。昨日が悪天なので、今日の晴れ予報、人と車が溢れかえってるかと思いきや、至って普通な感じの入込み具合い。まだ空きスペースありました。大半の人が焼山ピークを目指すのか、車の数に対して人の少ないこと。『焼山北面台地の途中まで』って人は極少数派のようであります。

笹倉温泉から少しだけ除雪してありますが、前回の2月に来た時と同じとこまでかな?違うことと言えば、除雪終点付近が広く除雪してあって、車が数台駐車可になっていたこと。まあ、わざわざスペース作ってあるということは、車を停めるためにしてるんでしょうねえ。

ちなみに、春の陽気が続いてて雪融けは急速に進んでおりますが、それなりに貯金があったようで、それなりに雪は残っています。笹倉温泉からしっかり雪はつながっています。2020,2016、2009,2007よりは各段に多いです。焼山に関しては、快適かそうでないかは別として、しばらくの間は山スキーは可能と思われます。

笹倉温泉を出発
きのうは雨だったか

本日の林道九十九折はまあまあの難易度

焼山に向かうのに一番イヤなところ、林道九十九折。まあまあ冷え込んだので雪はカチカチ。アイゼン持ってくるの忘れてやばかったけど、前日のトレースに助けられて無事通過。前日のがなかったら、結構苦労したと思われます。九十九折の険悪感と、九十九折が終わったあとの平穏感のギャップが激し過ぎる。この平穏な林道は長いですが、このまったりロケーションで苦にならず。

九十九折より上は雪だったみたい
林道は長いけど景色が良いので苦にならない
振り返りますと鉾ヶ岳&権現岳

アマナ平で小休止します

アマナ平まで2時間ちょっと。ここまではアプローチ。ここが登山口だったらといつも思います。昨年の秋に初めて北面台地から焼山に登りました。第二ゲートが駐車場で、アマナ平の南端の焼山登山口までは徒歩1時間ほどでした。アマナ平まで立派な車道があるんですけどね。

高松山の東面
アマナ平 火打山と焼山
焼山をアップで!
焼山北面台地への登り

北面台地は前日の雪で白さが戻るもモジャモジャ感は否めず

アマナ平の一段上が焼山北面台地の末端。ここが登山口でもいい!例年よりは雪が少ないのかモジャモジャ感がありますね。しかし、景色は日本離れしてます。外国の山は行ったことないけど。文章であーだこーだ言うのは難しいので、写真を見て理解して頂けたらと…。昨日降ってくれた雪で白さが増したのもありがたい。

その昨日の雪ですが、笹倉温泉あたりでは形跡なし。林道九十九折くらいから新雪うっすら。アマナ平あたりで5センチくらい?北面台地で10センチくらい?そうそう、今日北面台地にした理由に、この新雪が降ったこともあり。急な山は雪崩れやすそう。北面台地はまず大丈夫でしょう…ということで。登ってる時の感触では、まだ雪はフレッシュな状態に思えました。

これを登り切ると北面台地末端
ジャジャーーン!
北面台地からの高松山
スケールが大きすぎて焼山がなかなか近付かん
火打山
鉾ヶ岳
噴煙が上がってるのが見えます

標高約1680mにある立派なダケカンバまで登りました

最後に焼山へと続くトレースから離れ、斜め左に生える立派なダケカンバまで登ることにしました。トレース上だと少々片斜面になってしまうので。そのダケカンバまで登れば、尾根(台地)の真上、真ん中を滑ることができます。このラインだとトレースもなく、まっさらな雪を滑ることができます。

このダケカンバまででオシマイとします
火打山
T世さんヨレヨレ模様
焼山山頂は近くに見えるけどまだ700mはある

この時期にしてこの雪は満足です

その立派なダケカンバから滑ります。新雪は10センチ程度なので、さすがに下地の堅いのを感じます。それでもよく走ってくれて、斜度のわりにスピードに乗れます。ただ、パフパフの新雪というわけにはいかず、時々板を取られそうになりました。気の抜けない滑りとはなりましたが、この時期、この天気でこの雪なら十分でしょう。とにかく滑ってる時のロケーションが素晴らし過ぎるので、雪質で贅沢言ったら怒られます。

近そうに見えて長く滑れるのも素晴らしい。北面台地末端から1時間半も登ってますからね。そのぶんはたっぷり滑れます。標高差にすると500mは滑れます。滑っても滑っても景色が変わらんのも北面台地の特徴です。なにしろスケールが大きいですから。今日はとってもよかったです。

北面台地からアマナ平への下り。ここからは消化試合になるのが常ですが、今日は薄くなってきたものの新雪が乗っかってて、意外と楽しく滑れました。アマナ平から林道に乗るまではガマンの区間。アマナ平の平坦から林道への少しの登り返しがしんどい。めんどくさい。そして、林道滑りで徐々に太ももがやられ、林道九十九折で太ももパンク!杉林で太もも終了!終了しつつも笹倉温泉まで滑り降り、本日も無事下山であります。

2滑りして
最後尾に近い遅い出発からの一番風呂です
堅い下地に10センチほどの新雪が乗っかっていました
近くに見えて意外と長く滑れる
底ありパウダーでした
北面台地末端へは少しの登り返し

本日の下山後の温泉とラーメン

今日の下山と温泉&ラーメン。温泉は車を停めさせてもらった対価として、850円とちょっと高いですが笹倉温泉で。快くかどうかは知りませんが、山スキーヤーの駐車に対して寛容なのはありがたいことこの上なしです。下山後ラーメンは糸魚川の街中にある『ラーメンハウス』。ここの名物と思われるチャーシュー面を頼んでしまいました。厚さ1センチはある大きなチャーシューが6枚も入ってました。1枚で十分って感じなのに、それが6枚も…。この年になって肉はたくさん食べれません。それでも注文したからには完食せねば。最後は吐きそうになりながら完食!すると、店主が来て『全部食べたの?』と。残ったらタッパーあったのに…ですと。先に言ってくれ~!1枚しか食べなかったのに。


手持ちのガイド本を紹介します

山スキーを始めた頃は情報源といえば山雑誌の記事とガイド本のみ。今のご時世はネットに情報が腐るほどあって、情報を集めるというより選別するという感じ。ネットのレポは個人差大きく主観が入ってて難しいところがありますね。その点ガイド本はレベル的に安定してます。行き先はガイド本で探して、足りない情報をネットで補う…が理想的なのかなと思ってます。

山スキールート212

『212』というだけあって盛りだくさんの内容。定番ルートからマニアックなルートまで品揃え豊富です。値段が2980円と高いけど、内容からすれば安いくらいかも。コレ1冊持ってればOK!って感じですかね。地形図にラインが入ってるので、概念図から地形図に変換する作業も不要です。ちょっと至れり尽くせり過ぎじゃないって感じ。

山スキー百山

隣の山スキールート212とボリュームも見た目も似てますが、こちらは山スキーアルピニズム研究会の著。ちなみに、こっちの方が早くに世に出てます。中身はだいぶ違ってて、かなりマニアック。一般人には行けないルートも多いです。『百名山』ではなく『百山』ってことです。

山スキー百山2

山スキー百山の第2弾です。山スキーアピニズム研究会の著、記録集をよりガイド本化したような感じか。見やすい地形図に落とし込まれており、利用価値が高いです。ただ、レベルの高い人が多いので、自分の力量と合致してるか見極めるのも重要。


東北の山スキー特選ガイド

特選ガイドというだけあって、東北の主なところが網羅されています。オールカラーで解説が丁寧です。東北に住んでる人や、東北への出没頻度が高い人は必携のガイド本かなと思います。

東北山スキー100コース―滑走記とデータ

東北の山スキー本というと、以前はこれでした。しかし、如何せん時代遅れ感が否めなくなってきました。地形は変わらなくても、流行、アプローチ、植生、雪の量などは変わっていきますから。

ハイグレード山スキー―最新ルート集

月刊誌『岳人』では初冬に山スキーの特集が組まれていました。その特集の数年分を集めて一冊のガイド本になったのがこの本。2007年発刊ですが、しばらくは大変お世話になった一冊です。


日本バックカントリー・オール 50エリア170ルート (パウダーガイド12)

ここまで紹介したガイド本はどちらかというと登山系の出版社のもの。この本はパウダーガイドなので、基本的に滑り系の人向け。本の名も『バックカントリー』ですからね。GPSデータも付いてたり。

リフトで登る日帰り山スキー特選ガイド

『リフトで登る』に特化したガイド本。しかも日帰り。2004年発刊。当時は概念図が当たり前だったけど、この本は地形図にルートが引いてあります。かなり大雑把だけど。

山スキールート図集1’〈01~’02〉

2昔前の山スキーのバイブル本。この本も古いので時代遅れ感はありますが、シーズン初めにひと通り目を通すのも良いのかなと。概念図+点線&波線の懐かしい表記です。


山スキールートガイド105

ガイド本というよりも、著者である酒井さんの記録集的な本。エリアは北陸中心で掲載ルートも特殊です。山スキーを始めて最初に買うガイド本でないことだけは確か。ルート図も概念図にラインが引かれた昔ながらの手法です。概念図から地形図に落とし込む作業が必要です。上級者向けの本だと思います。

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