空沢山 北東面探索 2023/2/23

放山から空沢山へと伸びる尾根の東側の斜面、どっか良いとこないかと探索しに行ってきました。糸魚川のかちょさんとコラボです。空沢山と言えば北西面が定番ですが、今年は雪が少な目で火打山川の渡渉が厳しいとのウワサ。そんなわけで、笹倉温泉から放山経由で空沢山へ。登りながら尾根東面の斜面を物色しようという腹積もりです。結局のところ、探索ってほど探索はできませんでした。尾根から付かず離れずで、効率よく滑ってきたって感じですかね~。

空沢山に登るのに骨が折れ、あまり探索気分になれなかったです。次回があるとすれば、体力&気力を温存するためにも、シャルマンから登るってもんかな~。スタートが遅くなるのだけが難点。

  • 日程: 2023年2月23日(祝)
  • 天気: くもり たまに晴れ間 小雪も
  • メンバー: かちょさん
  • 温泉: 笹倉温泉
  • 食事: 
  • 登山口情報: 笹倉温泉の駐車場に停めさせてもらいました
コースタイム
  • 笹倉温泉(7:00)
  • 放山南西端(9:15)
  • 空沢山(10:50~11:30)
  • 放山南西端(12:40)
  • 笹倉温泉(13:45)

笹倉温泉はお客さん少な目?

4時半にウチを出て、7時前?6時半過ぎ?に笹倉温泉に到着。ほぼ同時にかちょさんも。今日は天皇誕生日の祝日。天気は良くもないけど悪くもない予報。…にしては、山に登るお客さん少ないですね~。2月に笹倉温泉にはあまり来ないけど、地元のかちょさんも少ないって言ってたんで、少ないんだと思います。2日前にそこそこ降ってるので、焼山までは届かないと踏んでるのか…?

スキー客は少な目 天気が曇ってるからかな?

笹倉温泉を出発します

それでも数人の先行者がいます。橋を渡るところでトレースから離れ、左の林道に沿って進みます。大きな谷に出くわすところで、林道からその谷の斜面に取り付きます。一昨日そこそこ降ったわりには、あまり沈みませんね。とはいっても先頭はしんどいです。大半はかちょさん先頭で、こちら楽させてもらいました。楽をするというよりか、張り切り過ぎて体力切れになって迷惑を掛けるのは避けたいところです。

儀式らしい もう8年目の板だ
阿彌陀&烏帽子
ラッセルは浅いけどネットリ重め

高曇り基調 思わせぶりな晴れ間も

天気は高曇り。山は見えてるんですけどねえ、暗くて寂しい感じです。予報では後ほど晴れてくるらしいので、期待しとくしかないかな。832m付近で尾根に乗っかると展望が開けます。なんだか一気に青空が増えてきましたよ!なんか予報より早く晴れてきた。これでもう、このあとはずっと晴れるもんだと思ってました。ところがどっこい、束の間の晴れでして、再び元の濃い高曇りに戻ってしまいました。尾根に乗っかってから放山の南東端までが思ってたよりも長く感じたなあ…。

832mの尾根に乗っかりました 晴れてきた!
起伏のある尾根を進みます
帰りに滑る予定の斜面と鉾ヶ岳
放山に向かいますが、また曇ってしまった…
山は見えてるんですが寂しい感じです
阿彌陀&烏帽子
焼山と火打山なんですけどパッとしません
阿彌陀&烏帽子に光が!

放山-空沢山の尾根に

放山の南東端は右から巻きます。巻き終わって尾根に復帰すると、放山の南面・東面の斜面が目に飛び込んできました。ほとんど木が生えてないですねえ…。しわのように沢が入り組んでて、真っ白な斜面がウネウネしてます。思いっ切り風下斜面なので、木がないのは雪崩の影響とかもあるんだろうか…?それにしても白過ぎる。斜度的にはそんなになさそうなんですが…。

放山ー空沢山間の尾根へ 観察中のかちょさん
放山-空沢山の間は雪庇とアップダウンのある尾根でしんどいです
尾根の東面 おもしろそうではあるが、なんか気持ち悪くもある
放山の南面東面

放山-空沢山の間の尾根は雪庇&アップダウンで疲れます

さて、進行方向に空沢山が見えております。遠いです。こんなに遠かったっけか…。前に空沢山から見た時は、放山から楽勝かなって感じで思ったんですが…。遠いだけならよかったんですが、空沢山の基部までの間はアップダウンの連続。大きな登り返しが1つあるのは認識してましたが、その他にもポコポコポコポコと出てきます。しかも、雪庇付きの尾根なのでメンドクサイ。このアップダウンの尾根でかなり消耗しちゃいましたね~。

空沢山の基部からは登り一辺倒になって、かえって身も心も楽になりました。基部から山頂までの地形は結構複雑。北西面のようにきれいに尾根は下りてきていません。結構クネクネしながら登りました。滑る斜面も物色しながら登るのですが、コレ!という斜面はなく、まあコレかなあ…程度の物しか見当たらず…です。

まだまだ遠い空沢山の山頂を
あの藪を越えれば山頂なはず

空沢山山頂!は今日の中で一番天気悪いタイミング

相変わらず空沢山の山頂は、これが山頂かいなって感じの山頂。単なる尾根上の小ポコです。よくこのポコに空沢山って名が付いたなって感じです。もっと顕著なポコは他にもあるのに…。ただ、滑り出しの起点としては、この位置がベストなのかなと思います。ま、山名付けるのに、滑り出しの起点は関係ねぇ…わな。

さて、天気の方は回復傾向どころか、焼山や火打山に雲がかかるように。小雪も舞ってきました。これじゃあ斜面の凸凹見えんぞ…。このエリアは斜面や雪もさることながら、やっぱロケーションが一番。晴れてナンボの山域(個人的には)。空沢山からの展望がアレなのは残念でした。まあ、途中で一瞬2回ほど晴れたので、完全敗北ではなかったのだけが救い。

山頂に登った時が一番パッとしない天気だったかも
尾根続きの火打山ももやーッとした雲に隠れてしまったし
山頂からの斜面 滑る頃には薄日が差してくれて最悪の事態は免れた

山頂からの2本の斜面は気持ちよく滑れました

る頃になって薄日が差してきました。斜面の凸凹もまあまあ見える。まずは山頂からの北東面。スケール的には小さいけど、適度な斜度でウネウネしてておもしろかったです。そこから少し緩く移動して2つ目の斜面。登る時によく見えていた斜面。こちらも適度な斜度とうねった斜面。北斜面なので雪質も温存されていました。重すぎず、深すぎず…で、自分の道具&テクでも楽しめました~。

このあとはV字の谷底滑り。楽しく滑れたけど、ここはどうかな…って感じ。早めに尾根を乗越して、尾根の裏側を滑った方が楽しく滑れたし、進行方向に伸ばせたかも?それでもまあ、登りルート上から大きく離れることなく滑れたので、まあまあ効率はよかったのかなと思いました。尾根への登り返しも楽だったし。

2本目の斜面 思い描いていた斜面とは違ったけど、結果的には上手くいってくれた
2本目の斜面を下から

2度目の北東面は疲れていたのでヤメ

尾根に戻ってから、もう1本いいとこあれば滑ろうと思ってましたが、なんだか疲れてしまって…。もちろん疲れもあったけど、そそる斜面もなかったってことです。空沢山の北東面、つまり尾根の東側の斜面を探索するなら、上からは見えない下の方まで行ってみないと全容はつかめませんな。滑ったぶんだけ登ってこないといけませんので、やる価値があるかどうかです。ま、また行きたくくなったら考えようかな~

2本目はナシにしたとはいえ、放山までのメンドクサイ尾根を登ったり下ったり。1194のポコはしんどいけど、それ以外の小さいポコポコは往きの煩わしさに比べると、帰りはずいぶん楽に感じました。精神的なもんかと思います。放山南西端を巻き切ったところでシールをはずします。これであとは滑るだけだー。

832m付近からは激重で大難儀

滑るだけがしんどかった。尾根上滑りと尾根から離れるところの斜面は、ギリギリなんとか楽しく滑れました。しかし、それより下は腐れ雪。ターン不能。頑張ってテレマークするも、速攻玉砕って感じでした。こけまくりも楽しいけど、起き上がるのに疲れるので考えもんです。もう年ですし。林道に下りてきてホッとしました。

林道から笹倉温泉へと最短ルートと思われるラインで戻ります。確かに距離的には最短なのですが。辿るのは田んぼ地帯。田んぼって水平→段差→水平→段差の繰り返し。そうかあ…コンスタントに斜面じゃないんよなあ…。考えたら当たり前のことです。もしかしたら、少し大回りになっても、車道を辿った方が楽で早かったのかも…?何はともあれ、本日も無事下山であります。

所要時間に対して滑る場面は少なかったですが、元来スキー登山から入ってきたワタクシとしては、十分満足できる山でございました。ちょっとなんか、いつもより疲労感たっぷりだったのが残念なところではありましたが…。正解のない…というか、わからない探索系ってのは楽しいです。かちょさんサンキューです。笹倉温泉もごちそうさま!


手持ちのガイド本を紹介します

山スキーを始めた頃は情報源といえば山雑誌の記事とガイド本のみ。今のご時世はネットに情報が腐るほどあって、情報を集めるというより選別するという感じ。ネットのレポは個人差大きく主観が入ってて難しいところがありますね。その点ガイド本はレベル的に安定してます。行き先はガイド本で探して、足りない情報をネットで補う…が理想的なのかなと思ってます。

山スキールート212

『212』というだけあって盛りだくさんの内容。定番ルートからマニアックなルートまで品揃え豊富です。値段が2980円と高いけど、内容からすれば安いくらいかも。コレ1冊持ってればOK!って感じですかね。地形図にラインが入ってるので、概念図から地形図に変換する作業も不要です。ちょっと至れり尽くせり過ぎじゃないって感じ。

山スキー百山

隣の山スキールート212とボリュームも見た目も似てますが、こちらは山スキーアルピニズム研究会の著。ちなみに、こっちの方が早くに世に出てます。中身はだいぶ違ってて、かなりマニアック。一般人には行けないルートも多いです。『百名山』ではなく『百山』ってことです。

山スキー百山2

山スキー百山の第2弾です。山スキーアピニズム研究会の著、記録集をよりガイド本化したような感じか。見やすい地形図に落とし込まれており、利用価値が高いです。ただ、レベルの高い人が多いので、自分の力量と合致してるか見極めるのも重要。


東北の山スキー特選ガイド

特選ガイドというだけあって、東北の主なところが網羅されています。オールカラーで解説が丁寧です。東北に住んでる人や、東北への出没頻度が高い人は必携のガイド本かなと思います。

東北山スキー100コース―滑走記とデータ

東北の山スキー本というと、以前はこれでした。しかし、如何せん時代遅れ感が否めなくなってきました。地形は変わらなくても、流行、アプローチ、植生、雪の量などは変わっていきますから。

ハイグレード山スキー―最新ルート集

月刊誌『岳人』では初冬に山スキーの特集が組まれていました。その特集の数年分を集めて一冊のガイド本になったのがこの本。2007年発刊ですが、しばらくは大変お世話になった一冊です。


日本バックカントリー・オール 50エリア170ルート (パウダーガイド12)

ここまで紹介したガイド本はどちらかというと登山系の出版社のもの。この本はパウダーガイドなので、基本的に滑り系の人向け。本の名も『バックカントリー』ですからね。GPSデータも付いてたり。

リフトで登る日帰り山スキー特選ガイド

『リフトで登る』に特化したガイド本。しかも日帰り。2004年発刊。当時は概念図が当たり前だったけど、この本は地形図にルートが引いてあります。かなり大雑把だけど。

山スキールート図集1’〈01~’02〉

2昔前の山スキーのバイブル本。この本も古いので時代遅れ感はありますが、シーズン初めにひと通り目を通すのも良いのかなと。概念図+点線&波線の懐かしい表記です。


山スキールートガイド105

ガイド本というよりも、著者である酒井さんの記録集的な本。エリアは北陸中心で掲載ルートも特殊です。山スキーを始めて最初に買うガイド本でないことだけは確か。ルート図も概念図にラインが引かれた昔ながらの手法です。概念図から地形図に落とし込む作業が必要です。上級者向けの本だと思います。

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