景鶴山 山スキー 2021/4/26

登山道のない300名山であります景鶴山にスキーで登ってきました。尾瀬の奥の奥にある山というイメージだったけど、全然奥ではなかったです。ちょっと奥くらい。単に鳩待峠から尾瀬ヶ原の区間が長いというだけでした。展望はなかなか素晴らしい!眼下に尾瀬ヶ原が見えて、その両端に燧ヶ岳と至仏山。この見え方は景鶴山ならではかなと。北側は平ヶ岳以外が雪雲で覆われてて見えなかったのが心残りです。次があるとすれば、平ヶ岳とセットになるのかなあ…。

  • 日程: 2021年4月26日(火)
  • 天気: 晴れのちくもり たまに小雪
  • メンバー: ひとり
  • 温泉: 寄居山温泉 ほっこり湯(550円)
  • 食事: コンビニ
  • 登山口情報: 鳩待峠駐車場(2500円) 
コースタイム
  • 鳩待峠(6:00)
  • 山ノ鼻(6:45)
  • ヨッピ吊橋(8:05~15)
  • 景鶴山(10:20~11:00)
  • ヨッピ吊橋(11:30~12:20)
  • 山ノ鼻(13:20~35)
  • 鳩待峠(14:35)

鳩待峠はアプローチにいろいろ難あり

予定というか、希望としては平ヶ岳とセットの泊まりで登ろうと思っていた景鶴山。融雪が異常に早いとか、天気がいま一つとか、あとコロナもあったりででテンションが下がり、とりあえず今年は景鶴山を日帰りで登っておくことにしたのでした。

『遥かな尾瀬~♪』尾瀬が遥かなのは距離もあるけどアクセス。残雪期は鳩待峠まで車で入れるのはありがたいけど、50台しか停められないので競争率が激高!駐車料金も2500円と激高!それでも戸倉に停めると駐車料金1000円+バス1000円(片道)×2なので、鳩待峠まで車で入った方がお得なのです。バスだと時間に制約ありますしね。そんなこともあって、平日の月曜日に登ることにしました。

日曜日の昼過ぎに安曇野を出て、夜の7時くらいに戸倉へ。戸倉まで来ると雨。少し登ると雪に変わります。鳩待峠は雪混じりの強風。平日でも夜のうちに入っておくのが無難と思い来たけど、今のところ先客は1台のみ。下の道の駅とかで泊まった方が快適そう。かといって、これからまた下るのもなあ…。ってことで、鳩待峠で車中泊。風で車があおられて、夜はあんまり寝れませんでした。起きたらまだ駐車スペース半分も埋まってない。やっぱり下で泊まればよかった…。

駐車場から鳩待峠へ凍った車道を歩く
鳩待峠 雪は薄っすら程度

山ノ鼻へは基本登山道に沿うように滑っていきました

5時ごろに起きたけど、まだ雪混じりの強風が吹き荒れています。時々明るくなるものの、準備するのが億劫でウダウダ~。行かない選択肢はないので、意を決して出発すると、同時に雲がなくなって快晴に近い天気に!

天気はひと安心だけど、冷え込んでて雪はカチカチ。出る時で車の温度計はマイナス5度でした。山ノ鼻への下りもカチカチ。いきなり太ももがやられた。山ノ鼻までは基本夏道を追いました。ところどころ雪が切れてて、雪のない木道の上を歩く場面が何度かありました。

基本、夏道沿いを滑って山ノ鼻へ 時々雪切れてた
山ノ鼻の手前は素晴らしい林

雪の尾瀬ヶ原は初めて 花は咲いてないので単調です

山ノ鼻からはひたすら尾瀬ヶ原の雪原を歩きます。結構、融雪が進んでるようで、木道が露出してるところが多かったです。湿原の雪はなくて、木道にだけ雪が残ってるとこや、ズタズタになった箇所があったりで、かなりスリリング。ひたすら雪原だと単調で飽きそうだけど、程々に刺激のあるシチュエーションでアクセントになりました。ただ、雪面が凸凹のまま凍ってるので、スキーがスムーズに送れずストレス。

晴れの尾瀬ヶ原なのでもちろん展望はすこぶる良好!残雪の尾瀬ヶ原は燧ヶ岳のてっぺんからしか見たことなかったので新鮮。雪原の中を川が流れてるのがよかった。至仏山は常に全開で見えてたけど、燧ヶ岳は尾瀬ヶ原にいる間は一度も雲がなくなりませんでした。

至仏山 まだまだ滑れそうに見える
尾瀬ヶ原の融雪は進んでるのかな?
木道に雪が残るんだな
これはなかなかスリリング!
燧ヶ岳の雲はしぶとかった
橋とか木道とかあると写真にアクセントが付きます
いよいよ見えてきた景鶴山 意外と近いな

ヨッピ吊橋は板が敷いてなくてスリリング

ヨッピ吊橋を渡ります。歩くところの板が敷いてないので、ここもまたスリリング。冬の間、敷板は取り外しているようです。気を付けてれば落ちないと思うけど、スキー履いて川に落ちたらヤバイ。手前にはヨッピ吊橋は通れませんの看板があちこちにありました。

ヨッピ吊橋
板が外されててこちらもスリリング

やっとここから景鶴山への登り

ヨッピ吊橋を渡ったとこから景鶴山に向かいます。吊橋からしばらくは湿原で、その中を小川が蛇行して流れてます。2ヶ所ほど雪が切れてたけど、川は細いので問題なく渡渉。そこからはケイヅル沢の扇状地みたいなところをひたすら進みます。沢のドン突きになる少し手前で、右の小尾根に取り付いて登っていきました。週末のと思われるスキーの跡が少し残ってました。来た人はいたんだな。

少しの間はシールで登ったけど、凍った上に新雪がまぶされてるので滑る。体力消耗するので今日は早めに板背負いました。アイゼンが程よく刺さる雪。でも、蹴り込んでも入らないので、斜めに登っていくのが疲れた。右からの尾根と合流すると斜度が緩まったので、アイゼンやめて再びスキーに。ひと登りで景鶴山の山頂基部に。基部に一人休んでおられてビックリ。

ヨッピ吊橋を渡った先でプチ渡渉
左の白の多い大きな谷がケイヅル沢
山ノ鼻と同じような素晴らしい森
いよいよ射程距離に
振り返ると尾瀬ヶ原
右の小尾根に取り付いて稜線へ
初めて燧ヶ岳が全部見えた!

景鶴山の頂稜はちょっとした雪稜になってて楽しい

とりあえずスキーで登って行ったけど、そのうち岩や灌木混じりの雪稜になったのでスキーはデポ。少しの間だけですが、そこそこの雪稜。そういえば、下から見たら山頂は岩々だったな。こんなロケーションなので展望は素晴らしいです。右手には尾瀬ヶ原と至仏山。燧ヶ岳も見えるけど、なんだか天気が悪くなってきた。

景鶴山山頂の基部までやってまいりました
頂稜はちょっとした雪稜になってます
藪は少しの区間だけ
すぐと思ったらなかなか山頂に着かない
至仏山
燧ヶ岳 なんだか雲が増えてきた

景鶴山山頂です!300名山ゲット!

山頂に着くとおひとり様いらっしゃって、これまたビックリ!そのあとも2人、そしてまた1人と登ってきます。今日は平日で貸し切りと思ってたけど、ずいぶん賑やかな山に。みなさんスキーではなく歩き。尾根伝いに登ってこられてると思われます。歩きでもケイヅル沢を詰めるのが早そうに思えます。まあ、歩きは基本尾根だからな。

基部までは晴れてたのに、あっという間に曇りに。小雪まで舞ってきました。展望は想像以上に良さそうです。南には尾瀬ヶ原が広がり、尾瀬ヶ原の両端には燧ヶ岳と至仏山という位置関係。この構図はなかなか新鮮です。北側は寒気の雲が優勢。平ヶ岳はなんとか見えてくれてよかった。遥か彼方にあるかと思いきや、思ったよりも近くに感じました。来年あたり登ってみたいな~。

三百名山ゲット!
山頂には先客1名様がいらっしゃいました
尾瀬ヶ原と至仏山 この角度は新鮮
尾瀬ヶ原と燧ヶ岳 この角度も新鮮 沼が見えてるような見えてないような
平ヶ岳 思ったより近い
尾瀬ヶ原

ケイヅル沢源頭斜面はなかなか素晴らしい!ただ天気が・・・

下山は念のためアイゼン装着で雪稜を下ります。スキーをデポしてるとこから、まっすぐにケイヅル沢に滑り込みました。上の方は樺の疎林で雪面も平坦。ロケーションも斜面も素晴らしいけど、如何せんお天気が~。薄日が射したかと思うと、小雪が舞い始めたり…。斜面は南向きなので、雪は程よく緩んでくれてて滑りやすかった。

谷が狭まって、再び広くなります。広い斜面になるんですが、下の方が雪が堅かった。しかも、凸凹が多いので、なんだかまともに滑れませんでした。昨日とか一昨日はきっと快適だっただろうな。あとはタラタラと滑ってヨッピ吊橋へ。

ケイヅル沢の源頭部 晴れてなくて残念この上なし
だんだんと谷が細くなっていく
あとは広い斜面を滑るのみだが、まだ堅くて快適に滑れない

帰りの尾瀬ヶ原は長かった

吊橋を渡った先で大休止とします。山頂は天気もイマイチだし、風もあったし、狭かったし。今はまだだいぶ晴れてきました。景鶴山の方も晴れ間が多くなってる。なんだったんだ…ってほど、山頂にいる時と滑ってる時に天気が悪かった。嫌がらせだ…。タイムラプス的には適度に雲があるのがいいんだけどね。ってことで、休憩中にタイムラプスを撮りました。動画(You Tube)の中に入ってますのでご覧くださいませ。

あとは、またひたすら尾瀬ヶ原を歩くのみ。往きでは誰にも会わなかったけど、帰りは何人かとすれ違ったり、抜いたり抜かれたり。雪に覆われた尾瀬ヶ原の景色は素晴らしいんだけど、散策するという意味ではグリーンシーズンの方がいいな。雪は景色が変わらん過ぎる。やっとこさ山ノ鼻へ。熊が出るようで、東面はキャンプ禁止のようですね。

帰りの方が大変に感じる
山ノ鼻
当面の間キャンプ場は休止だそうな

鳩待峠への最後の登りが試練でした

さて、ここからが正念場。ダラダラと1時間の登りです。最後の最後でだいぶ疲れもあって、体力的にも精神的にもしんどい。というか長い。景鶴山の核心は間違いなく今だな~と思いながら登っていました。景鶴山本体のなんて3時間ちょいだもんなあ。5時間がアプローチってことになる。ま、何はともあれ、無事に景鶴山に登ることができてよかったです。登れる季節が限られるだけに。

最近は下山後温泉は省略することが多いです。しかし、今日は疲れたので風呂入ってスッキリしたかった。昨日も入ってないしな。夕食は車で食べながら。

山ノ鼻の先で川上川を渡るところ

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