八ヶ岳周回 行者小屋テント泊 2023/6/17-18

行者小屋でテント泊。初日に赤岳-横岳-硫黄岳-中山展望台を回り、2日目に中岳‐阿弥陀岳に登ってきました。日帰りで全部周るのは厳しい年齢と体力になってきたので、2日がかりでゆったりと…って感じです。両日とも天気はまずまず。八ヶ岳の核心部エリアを堪能できました。個人の好みはあるかと思いますが、個人的には横岳と硫黄岳がいいですね~。横岳は歩くのが楽しいのと、高山植物の数も種類も多いです。硫黄岳は山頂からの展望がすこぶる良好!

  • 日程: 2023年6月17日(土)~18日(日)
  • 天気: 1日目:晴れのち曇りのち晴れ 2日目:薄曇り時々晴れ
  • メンバー: T世
  • 温泉: 明治温泉 1000円(物味湯産手形利用)
  • 食事: ハルピン味噌ラーメン 雷蔵 茅野市
  • 登山口情報: 美濃戸の赤岳山荘ややまのこ村 1000円/日 遅いと満車になる
コースタイム

1日目 

  • 美濃戸(6:05)
  • 行者小屋(8:05~50)
  • 赤岳(10:35~11:05)
  • 横岳(12:40~55)
  • 硫黄岳(13:55~14:10)
  • 赤岳鉱泉(15:15~20)
  • 中山展望台(11:50~55)
  • 行者小屋(16:05)

2日目 甲斐駒ヶ岳

  • 行者小屋(5:55)
  • 文三郎尾根分岐(6:50~55)
  • 阿弥陀岳(7:50~8:05)
  • 行者小屋(9:10~45)
  • 美濃戸(11:30)

1日目 美濃戸-行者小屋-赤岳-横岳-硫黄岳-中山展望台-行者小屋

今回の核心中の核心は美濃戸の駐車場でした

美濃戸の赤岳山荘に車を停めるには、いったい何時に行けばいいんでしょう…?前日入っておくのが確実だけど、そこまでするのもナンだし。3時に起きて5時着を目指しましょう。これでダメなら諦めよう。美濃戸口から悪路に入ります。すれ違う車があったので様子を聞いてみたところ、道が悪くて引き返してきたそうな。さらに進んで、赤岳山荘までもう少しのところで前方に行列が…。全然動いてない。偵察に行くと、おじさん一人で車を整理してました。もうスペースはないように見えたけど、なんとかギリギリ駐車完了です。駐車待ちに1時間くらいかかっちゃいました。

やまのこ村の駐車場 1000円/1日 1泊2日なので2000円

美濃戸から行者小屋へ

何はともあれ停めれてよかった。歩きはじめる頃にはもう並んでなかったので、もう美濃戸口から入ってきてないってことだろう。久しぶりのテント泊。重い荷物も久しぶり。意外と重く感じず、足もわりと軽かった。ま、今のところ…ですが。赤岳鉱泉の方が人気ありそうですが、行者小屋に向かいます。ホテイランはもう終わってました。

川沿いの道を高巻いたり、川に近くなったりを繰り返しながら進みます。この道は緩いイメージでしたが、荷物が重いせいかいつもより急に感じました。そうこうしているうちに河原に出ます。横岳なんかが見えてきて、行者小屋までもう少しという雰囲気。しかししかし、ここからが長く感じるんです。斜度は緩むけど、距離はだいぶ残ってます。

行者小屋に行くのでここで右
河原に出ると登りは緩くなるが行者小屋までまだまだ遠い

行者小屋テント場はまだ優良物件多数

行者小屋に到着。小屋前は賑わってますねぇ~。テン場の方も既に結構張ってあります。スペース的にはまだまだ優良物件は残ってます。今日はいったいどれくらいの張り数になるんだろう…?ちなみに、夕方には小屋の周辺のいたるところにテントが張ってありました。小屋横の通路やテラスの端にも。数えてはないけど、100張りは余裕で超えてたでしょう。

8時過ぎということで余裕

文三郎尾根から赤岳へ

軽い荷物になって、まずは赤岳に登ります。文三郎尾根を登ります。途中から階段の連続。段差もあるので太ももに堪えます。何度も立ち止まりながら登ります。ペースダウンしたかなと思うけど、周りの人もみんな同じで立ち止まってる人が多い。やっとこさって感じで稜線の道に合流です。ここから赤岳山頂まで岩場の道となりますが、階段に比べるとずっと足は楽でした。階段ってスタスタ登れて段差が大きいから疲れるんだろうか…?

軽い荷物で赤岳に登りますが、軽い荷物でも堪えるこの階段
今日は空気が澄んでて北アルプスまでしっかり見える
中岳と阿弥陀岳
長い階段もやっと先が見えてきた
稜線の道と合流 ここからの阿弥陀岳がかっこよかった
権現岳 この間の稜線は久しく歩いてない
赤岳への登りは険しいけど階段より数倍マシ
岩稜帯のロケーションが素晴らしい

赤岳山頂!

赤岳山頂!ギューギューではないけど、まあまあ人口密度高めでした。ひと通り写真だけ撮って、小屋のある北側のピークに移動します。こっちの方が人が少なくてゆっくりできる雰囲気。今日は予報的に雲一つない快晴かと思いきや、程よく雲が出てて、空気も澄んでて最高です。とか思ってたら、休憩しているうちに徐々に雲が増えてきました。これから向かう横岳あたり、日陰になる時間が多くなってきました。

赤岳山頂 まずまずの賑わいです
これから向かう横岳や硫黄岳 天狗岳や蓼科山も見えています
阿弥陀岳
阿弥陀岳、諏訪湖、乗鞍、槍&穂高などのアップ

赤岳から横岳へ 雲が多くなってきた

赤岳展望荘に向けて急下降。これを登るのもしんどそう。そして横岳の方に進みます。さらに雲は増えてきて、空の半分以上が雲になってしまいました。地蔵尾根の分岐から横岳の最初のピークまでは一気に登らされますが、それ以降は大きくないアップダウンが連続し、岩稜縦走気分が最高潮となります。横岳は花も多くて歩いてて楽しいです。

赤岳展望荘のある鞍部へと下ります
横岳に向かいます ちょっと雲が増えてきた
赤岳展望荘と赤岳
野辺山や川上村
横岳では陰る時間が長かった
地蔵尾根の分岐
霞んでるけど時々富士山も姿を見せてくれました
赤岳
横岳は歩いてて楽しい
歩いてきた方を振り返ります
大同心

横岳中心に花はいっぱい咲いてました

今年は八ヶ岳の花も咲くのが早いようで、ツクモグサはもう終わりかけ。ところどころに、まだフレッシュなのが残ってました。ツクモグサと入れ違いに咲き出す?のがチョウノスケソウ。ツクモグサはカワイイ系なのに対して、チョウノスケソウは格調高く感じられます。他にもオヤマノエンドウの青もいいし、キンバイ系の黄色も目立つ。横岳は花の種類も数も多いです。岩稜に咲くロケーションも素晴らしい!

オヤマノエンドウがいいとこに咲いてました
いいとこにツクモグサが咲いてたけど、このカメラではちと遠い

硫黄岳から展望はすこぶる良好です!

そんな素晴らしい横岳は曇りがち。花も景色も映えなくて、ちょっと残念でした。横岳から硫黄岳に進むにつれ、雲が少しずつ減ってきて青空優勢に。硫黄岳山頂に着く頃にはすっかり晴れました。硫黄岳自体はのっぺりとした山で見栄えは良いとは言えませんが、展望はすこぶる良好であります。阿弥陀岳‐赤岳-横岳の見える角度が良いってことかな…?硫黄岳の爆裂火口壁のロケーションも見ごたえありますね。

山容からしてここが横岳と硫黄岳の境目
雪が着いたら気持ちよさそうな斜面
硫黄岳山荘
硫黄岳への登り
曇りがちだったのが、また晴れ間が増えてきた
硫黄岳の火口壁
硫黄岳山頂より 天狗岳や蓼科山
硫黄岳山頂のケルンと標柱
硫黄岳といえばこの景色かな~

硫黄岳から赤岳鉱泉に下っていきます

縦走は硫黄岳まででおしまい。赤岳鉱泉へと下っていくんですが、赤岩の頭までの下りがこれまたロケーションの素晴らしいこと!赤っぽい明るい土が露出してて、阿弥陀岳から横岳の稜線バックでいい感じ。ここで景色の見納めです。少し下ると樹林帯に入り、赤岳鉱泉まで単調な下りとなります。

赤岩の頭のコルへと下る
このあたり景色がとっても素晴らしい
硫黄岳を振り返ります

初めてとなる中山展望台に立ち寄ってみました

赤岳鉱泉も大賑わいです。テントもすごいことになってます。コレ絶対に正規のスペースじゃないよなってとこにも張られてます。だいぶ下の森の中とかにも散見。行者小屋も増えてるかな~?赤岳鉱泉は素通りし、最後のアトラクションであります中山展望台へ。展望台分岐のコルまでが結構しんどかった。最後の登りですからね。

コルの分岐からひと登りで中山展望台。木の生えてない小さなピークがそれですが、展望台ってほど開けてはいません。針葉樹の森の上から八ヶ岳の西壁が見える程度。ドカーン!と見えるのを少しだけ期待しましたが、やっぱりか…な見え方。まあ、ここは初めてだったので、どんなとこかわかっただけ収穫であります。行者小屋に戻ると、こっちの方が開けてて展望いいがな…と思ったのでした。

赤岳鉱泉のテン場 いたるところに張ってあった
中山乗越 中山展望台に立ち寄ります
中山展望台は横岳がドーンとは見えなかった
木がなければ凄い展望なんだろうけど
中山展望台からひと下りで行者小屋

行者小屋に戻ってのんびりくつろぎます

中山展望台からはほんの少しの下りで行者小屋。こっちも大賑わい。朝の賑わいとは桁が違います。テントも恐ろしいことになってます。ちょっとした広場には所狭しとテントが張ってありました。無法地帯とまでは言わないけど、ある意味すごいキャパです。自分たちの張ったスペース周辺は、既に張るとこ残ってません。玄関前がちょうど荒れてて張れないのが幸いして、テント前宴会のスペースが確保されてました。

ビールは3本背負ってきました。足りない分は小屋で買うつもりが、3本で足りました。テン場に着いた時に1本、横岳で1本、さっき戻ってきた時に1本。だいぶ長く歩いてきたのでもう1本は要るかなと思ってたけど、そんなに欲しなかったです。ちなみに小屋のビールは600円/350mlと良心的な値段でした。ビールのあとは日本酒に移行です。日本酒は500ml。こちらも適量でした。

行者小屋もテントがあちこちに張ってあってビックリ
中山展望台より展望が良い

6月18日 行者小屋-阿弥陀岳-行者小屋-美濃戸

翌朝は起きるまで寝てようと思ってました。まあでも8時頃に寝たので途中で目が覚めちゃいますね。通りに近いところに張ったので、夜明けの頃には騒がしくなったし。ボチボチ起きるか。まずはトイレ。すると長蛇の列。小屋が閉まってて使えないのが痛い。30分くらい並んでたと思います。緊急事態じゃなくてよかったです。

テント張ったまま今日は阿弥陀岳へ。今回の目的の一つが阿弥陀岳です。山登りを始めた初期の頃に登って以来だったのです。このエリアは日帰りで何度か来てますが、周回しようとすると時間と体力の関係から、阿弥陀岳はパスしてしまうんですよね~。阿弥陀から登ると、硫黄岳まで回るのしんどい。

2日目も同じ道を

今日も文三郎尾根を登ります

昨日歩いた残りの稜線を歩いておきましょう。ということで、昨日登った階段地獄の文三郎尾根を再び…。朝一ということで足は元気かなと思ったけど、何段か登るとやっぱり太ももが痛しびれてきました。この階段は下りにもってきてもしんどいだろうな…。お天気の方ですが、今日は高くて薄い雲が出てます。昨日に比べるとスッキリ感はないです。

なかなか手がこんでる
懲りずに今日も・・・

中岳、阿弥陀岳とプチ縦走です

稜線の分岐まで登って、中岳とのコルに下ります。余分に登って勿体ない気もするけど、ここを下りながら見る阿弥陀岳のロケーションが良いので損した気分にはなりませんでした。阿弥陀岳に向かって行く感じがいいです。中岳へと登り返すと、阿弥陀岳がグッと迫ってきます。中岳のコルに下ってやっと阿弥陀岳本体の登りとなります。

稜線の道に合流すると権現岳
横岳と硫黄岳
今日はこちらに向かいます
権現岳の向こうに南アルプス
中岳と阿弥陀岳が同化してます
中岳はピラミダル
中岳からの阿弥陀岳
またまた権現岳
行者小屋を見下ろす
ここからまた中岳のコルに下る

いよいよ阿弥陀岳本体の登り

阿弥陀岳本体の登りはすごい急だなあと思った29年前の記憶が残っています。いきなりハシゴで、そのあともゴイゴイと登っていきます。岩場的にはたいしたことないけど、阿弥陀岳は岩がもろいようで浮石も多く、岩を落としてしまいそうで気を遣いますね。下りでは〇国の人が落としてたし…。急でしんどいけど、コルからの標高差はあまりないようで、20分くらいで山頂まで登ったんだっけか…?

阿弥陀岳本体の登り かなり急
阿弥陀岳の岩は全体的にもろい
ひと登りでいったん開けます

実に29年ぶりとなる阿弥陀岳

阿弥陀岳は主稜線から西にはみ出てますんで、諏訪の街がかなり近くなったように感じました。主稜線から飛び出てるので、眺めは良いはず。でも、太陽がまだ東にあるので逆光気味。横岳の西壁とかまだ日が当たらず黒い。陽射しはあるものの、やっぱり空はシラーっとしてます。長くずっといたいような雰囲気でもなかったので、いい加減なところで下ることにします。

阿弥陀岳は実に29年ぶり
阿弥陀岳からの赤岳
阿弥陀南陵と権現岳
富士山見えてます 今日はスッキリ青空ではない
諏訪の盆地と御嶽山、乗鞍、穂高&槍
蓼科山、天狗岳、硫黄岳
阿弥陀岳は尖った山ですが山頂は平たい

阿弥陀岳を後に行者小屋へ

ヒョコヒョコと下ってましたが、岩場に差し掛かったところで渋滞の最後尾に付きます。大渋滞ではないけど、難所でのすれ違いが上手くいってない。下りは待ってる時間の方が長く感じるくらいで、登りの時間よりもかかってしまいました。コルから行者小屋への道は打って変わって穏やかな道。明るいカンバ林で花も多く、渋滞のストレス解消できました。

下りはちょっと渋滞 登りよりも時間がかかった
中岳コルからの道は文三郎とは大違いの足に優しい道

行者小屋から美濃戸へと下山です

あとはテン場に戻ってテント撤収して下山するのみ。テントはまだ半分くらいは残ってますね。今日周回する人もいるだろうし。再び重荷となりますが、酒類が1.5キロがなくなるので、それだけでも軽くなった。今日は下界は30度超の予報。八ヶ岳山腹は深い針葉樹に守られてて、展望ないかわりに涼しいのは助かります。でも、なんだかんだ最後というものは疲れます。脚より上半身が疲れました。というわけで、無事下山であります。天気もまあまあ晴れてくれて、1泊2日の八ヶ岳を十分楽しむことができましたとさ。

だいぶ減った

下山後の温泉とラーメン

下山後温泉はちょっと下ってまた登るような格好になるけど、物味湯産手形利用の明治温泉。天狗岳の登山口にある渋御殿湯のわりと近くにある温泉。今日の今日まで全く知りませんでした。温泉宿のような建物ではなく、ちょっとした古い工場とも思える外観です。お風呂場も古いですが、幽霊が出そうなボロさはなかったです。シャワーもあるし。でも、あんまり落ち着かない雰囲気の温泉でした。

下山後温泉のあとは下山後ラーメン。今日は茅野市街にあるハルピン味噌ラーメン『雷蔵』です。ハルピン系は通し営業なのがありがたい。八ヶ岳周辺の山の後は重宝します。ハルピン味噌ラーメンは最初ほど美味しかった記憶。慣れたかな?味噌じゃないハルピンがやっぱり美味しいなと思うのでした。

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