八絋嶺、大谷崩、山伏 2023/11/25

梅ケ島温泉を起点に八紘嶺、大谷崩、山伏を周回してきました。安部奥と呼ばれる、なかなか渋い山域でした。スカーっと展望が効くところは少ないですが、かと言って暗いわけでもなく、表現が難しいですが楽しく歩けました。途中からガスガスになったのが残念。でも、そのガスがなんだかよかったりもした、不思議な山域でした。問題は山伏登山口と梅ヶ島温泉の間の車道だなー。今回は2時間に1本あるバスのちょうど悪い時間に降りてきてしまいました。チャリとかバイクとかあれば一番いいですが。

  • 日程: 2023年11月25日(土)
  • 天気: くもり
  • メンバー: ひとり
  • 温泉: 黄金の湯
  • 食事: コンビニのカップ麺
  • 登山口情報: 梅ヶ島温泉の駐車場 公衆トイレあり
  • 梅ヶ島温泉(5:55)
  • 八絋嶺登山口(6:55~7:00)
  • 八絋嶺」(8:40~55)
  • 大谷崩(10:20~30)
  • 山伏(12:10~45)
  • 山伏登山口駐車場(14:20)
  • 新田バス停(15:05~20)
  • 梅ヶ島温泉(16:00)

勤労感謝の日がらみの4連休。はじめの2日は笠取小屋テント泊で雁坂峠、古礼山、笠取山、唐松尾山と歩きました。この連休はおひとり様ですので、T世さんに却下される山を中心に行先を考えました。南アルプス深南部とかも候補にありましたが、もろもろの事情で没。その代わりでもないけど、今回の安部奥、安倍川源流を取り囲む山の周回としたのでした。

梅ヶ島温泉をスタート&ゴールの周回としました

前日は南部町の道の駅でお泊り。梅ヶ島温泉にはまだ真っ暗な時間に到着。暗い中を歩くのはイヤなので、薄ら明るくなるのを待って出発することに。周回する自信があれば、下山口か黄金の湯あたりに車を置いて、先に車道歩きを済ませておくのですが、自信がないもんで梅ヶ島温泉発に。途中で引き返してきた場合、車があるほうがいいよなあ…ってことで。ま、弱気だったってことです。あわよくばバスも使えるかなとも思いましたし。

うすら明るくなる6時前に梅ヶ島温泉を出発 ほかに車ナシ

まだ明るくなる前に出発です

空が明るくなり始める時間に歩き始めます。もちろんヘッデン点灯。安部峠に向けて車道を歩いてる間に明るくなるでしょう。と思ったら、しばらくで車道を離れて山道へ。しばらくヘッデンのお世話になりました。杉の植林地をひたすらジグザグに登ります。つまらんのですけど、ひたすら登る時には単調なのも悪くないです。

温泉から車道を少し登って山道へ

安倍峠は数年前の台風の影響で通行止めが続いています

小1時間ほどで広場に出ます。ここが本来?の八紘嶺登山口。しかし、今は数年前の台風の影響で通行止め。梅ヶ島温泉から登らなくてはいけません。梅ヶ島温泉の標高が870m、登山口駐車場は1330m。460mも余分に登らされます。周回コースの場合は関係ないけど、アプローチが大ロスこきます。安部峠が通り抜けられないので、いったん静岡まで出ないといけませんから。泊まった道の駅から直線距離で10キロだったのに、静岡周りだと80キロになりますから!

今は通行止めの安倍峠への道の途中にある40台駐車可の🅿

登山口から上は広葉樹の森に

1330mの登山口から上は植林地帯はないです。明るい林が続きます。よく出没する東北、北陸、信州にはあまりない雰囲気です。針葉樹も少し混じってはいますが、大半は広葉樹で、すでに葉っぱが散ってて明るい森となってます。気持ちよく登れました。

駐車場のところが登山口
八絋嶺と安倍峠の分かれ道
稜線までは色んな木が混じった林

空模様はどうやら晴れる方向にはないようです

安部峠から続く稜線に出ました。稜線に出ると楽しみなのが、反対側が見えること。ここの場合は富士山が見えるってこと。しかししかし、空模様が芳しくないんですわ~。夜明けの時間は星が出てたのに、時間とともに南から雲が増殖してきました。海からの湿った南風が安倍川をさかのぼって、山に当たって雲ができてるのかな…?

富士山あたりも影響を受けてるようで、東の方は分厚い雲に覆われてます。どこに富士山があるのか、さっぱりわからず…です。甲府盆地は晴れてるのがわかります。あと、駿河湾かな?も晴れてるように見えますねぇ…。この安部奥と呼ばれる山域の山には、今のところ雲はかかってません。どんより曇り空です。

稜線に出るとやせ尾根と斜面登りの繰り返し。急なとこはしんどいけど、変化があっておもしろい。あとは展望さえあればなあ…。富士見台では富士山見えず、展望地という立ち枯れのところでは山伏など見えたけど、その後高い山から雲に覆われるようになっていったのでした。まあ、安部奥と呼ばれる、安倍川を取り囲む馬蹄形の山々を見渡せただけでもヨシとするしかないです。

このまま雲が濃くなる一方なら引き返すのもアリかなあ…。体力的に引き返すことはあっても、天気で敗退は考えてもなかったです。しっかり予報を見たわけじゃないけど…。勝手に晴れるつもりでいました。八紘嶺が近づくと、真上の空が青くなる時間が多くなりました。少し希望がみえてきました。

富士見台か? ここは曇りだが甲府が晴れてるのがわかった
稜線の道は変化があって楽しい
このどこかに富士山があるはずだが…
大谷崩とその奥に雲がかかり始めた山伏
安倍川の眺め
徐々に緩やかな道になると

八絋嶺は樹林に覆われた山頂

八紘嶺の山頂に到着です。どうやら八紘嶺-大谷崩-山伏の稜線よりも南側が曇りで、北側は晴れてるようです。なので、八紘嶺に近付くにつれて青空が出てきたということです。南からの雲をこの稜線がせき止めてるんだと思われます。南アルプスはよく晴れてます。てことは、南アルプスから見ると、この稜線は滝雲になってるのかも?滝雲は他から見るのはいいんですが、雲の中にいたらただのガスガス。休んでるとお二人様が登って来られました。

稜線が雲の境目ということで、ガスガスになってり日が刺したりの繰り返し。曇ってる時間の方が長いですけど。でも、木立の隙間から真っ白な南アルプスが時々見えます。これなら先に進むべきかな~。

八絋嶺の山頂です
八絋嶺は樹林に囲まれてて展望まったくなし
八絋嶺から山伏にかけての稜線より北は晴れている 見えてるのは恐らく白峰三山

八絋嶺から大谷崩はアップダウンの連続

ということで、先に進むことにしました。八紘嶺からは激下り。150m一気に標高下げました。そして、そのあともアップダウンが激しい!途中から見えてた稜線は穏やかそうだったのに…。見えてなかった部分が険しかったってことです。キツかったのは五色ノ頭まで。そのあとは穏やかな稜線になりました。穏やかになったのはありがたいけど、天気の方はどうも…。南からの雲は勢力を増してるようで、雲が分厚くなる傾向です。大谷崩に着く頃にはすっかりガスガスに…。ガッカリです。

これから歩く大谷崩にかけての稜線
晴れてたら良さそうなのだが…
キタヤツ風なところもある

大谷崩は標高2000mというのがウリですが

大谷崩は2000mちょうどってのがウリのようですが、エアリアでは1999.8mとなってます。う~ん、20センチ足りん。ちなみに、地形図は2000mと書いてありました。まあ細かいことはいいとして、現実問題としてガスガスです。もう何にも見えません。見えそうな気配もなし。大谷崩の南面が大きなガレになってるのだけ見えました。まあ、山名の由来なんでしょうね。広くて寛げそうな山頂ですけど、この時期ガスると寒いです。冷える前に歩き始めよう。

大谷崩 晴れてれば見れるのか?南側からの南アルプスは滅多に見れないので見たかった
山頂は広かった
大谷崩という名の通り南面はガレガレ

大谷崩からはガレの縁を急降下

大谷崩からはまた一気に150mくらい急降下。ガレの縁を歩きます。そんなに危険な感じではないけど、間違ってガレの方に転がり落ちたら一巻の終わり。150m下ってから、また登って下ったところが新窪乗越。ここへは下から登山道が上がってきてます。短縮コースに利用できるかなとも思ったけど、ここまで来たらあとは山伏だけですからね。時間的には大丈夫そうなので、予定通り周回することにしましょう。天気はもういいや。

大谷崩の崖の縁の急坂を下る
新窪乗越 テン場になってました

新窪乗越から先はたおやかな稜線に

険しかったのは大平沢ノ頭まで。そこからは穏やかな地形。さっきの八紘嶺から大谷崩と同じパターンです。二重山稜の窪地など随所に出てきます。ガスは一層濃くなって寂しくなるのですが、逆に幻想的な雰囲気になってきました。八紘嶺の先からずっとガスガスだけど、なんだか雰囲気は悪くなく、安部奥のしっとりとした森に浸れてしまっていますね。これも悪くない。もちろん晴れた方が良いに決まってますけど。晴れの日に再チャレンジするかは、行程やアプローチの長さとかあって面倒臭い方が先に立ちそうだな…。

稜線は霧に包まれてはいるが、歩いててそれなりに楽しい
晴れた日にまた歩いてみたいと思う
山伏が近付くと窪地もあちこちに

ガスガスの山伏山頂

さらに山容が穏やかになると山伏山頂です。渋い山名ですよね~。山伏と書いて『やんぶし』と読む。山伏には山頂にお二人様がいらっしゃったのみ。そのお二人もすぐに下っていかれました。この広い山頂部にワタクシ一人のみです。山伏は2度目となります。前回は良いお天気だったと思います。富士山がバッチリ見えてましたから。確か富士山が意外と近いと感じたと記憶。今日はもうこれから晴れるなんて期待できそうもないです。じっと休憩してても寒いので、少し休んだ後は山頂周辺散策です。山伏の山頂部は公園のようになっています。

山頂には1組2名様がいらっしゃいましたが、登頂と同時に下山開始 追い出したか?
ガスガスの中を下山開始です
振り返ってもう一度山伏の方を

蓬尾根を急降下

さて下山するとしましょうか。蓬尾根の下降点からメッチャ急な下りです。前はこのルートを往復したはずですが、こんな急なのに全く記憶なしです。雲は稜線に近いところまでと思ってましたが、下れど下れど雲から抜けません。結局かなり下まで雲の中でした。かなり分厚い雲。

峠から沢に向かって下っていきます。沢に降り着くとまだ紅葉が残っていました。大半は終わってるけど、まだ真っ盛りの木もあったり。相変わらず曇ってますが、曇ってるだけに色が濃く見えてきれいです。渓流もいい感じでした。

だいぶ下の方まで雲の中でした
川沿いを歩くようになると紅葉がまだ残っています
よく見る光景
わさび田がいくつかありました
曇天のしっとりした紅葉を楽しみながら歩きました
ここから車道歩きに

梅ヶ島温泉までの長い長い車道歩き

1時間半ほどで登山者用の駐車場へ。ここに車が置いてあればなあ…。新田のバス停までは下り坂を45分ほど。バスの待合所でぐったり15分ほど休みました。梅ヶ島行きのバスは14:26と16:26。今の時間は15:05。さすがに1時間15分も待ってられない。トボトボ歩くとしましょう。新田のところに梅ヶ島温泉まで4キロとあったけど、4キロはなかったように思います。ただ、登りなので最後はしんどかったです。だんだん暗くなってくるし。梅ヶ島温泉あたりの紅葉がキレイでした。泊まりのお客さんも結構いたようにみえましたね。山はそんなに疲れなかったけど、やっぱ車道歩きは疲れますね~。

とりあえず新田バス停まで下りてきたけど、梅ヶ島温泉まであと4キロ近くある
薄暗くなりかけた頃に梅ヶ島温泉に到着です

下山後の温泉とラーメン

すぐ近くの黄金の湯で温泉浸かります。結構冷えたので気持ちよかったですが、営業時間が17時半までと閉まるの早い。入館は17時までだったので、かなりギリギリでした。ここで入れなかったら温泉難民になってしまうところでした。

下山後ラーメンはファミマのカップ麺。街に出たとこの駐車場で今日はお泊りにします。調べてると、掛川には朝ラー文化があるとか。6時台からやってる店とかもあるようで、今日食べれなかったぶんを明日の朝に持ち越し。森下そばというラーメン屋へ。あっさりインパクトのないラーメンでした。朝食べるにはいいのかも?

このあとチンタラと飯田経由で戻ります。途中、阿南町のかじかの湯で温泉に入りました。

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