根子岳 山スキー 北西面 2024/1/17

ここ何年か根子岳にハマっております。今シーズンも何度か通おうかと考えているのですが、菅平になかなか雪が降ってくれません。直近の記録を見てても、まだ笹がボーボーの写真が載ってたりで…。で、ここ2日は菅平にボチボチ降った様子です。快晴予報の平日休み、雪はなくても天気がよければいいか…と、積雪量偵察を兼ねて今年初根子岳に行くことにしました。

前日の積み増しが大きかったようで、予想よりも雪はたくさんありました。あくまで予想よりはで、絶対量は少ないです。登って滑って下りるぶんには最低限の雪はあるのかなと感じました。北西面も見てきましたが、笹の先端部がたくさん露出してました。あと50センチ降ればほぼ埋まると思われます。いずれにしても、あとひと降りで格好は付きそうです。

  • 日程: 2024年1月17日(水)
  • 天気: 快晴
  • メンバー: ひとり
  • 温泉: なし
  • 食事: コンビニ揚げ物
  • 登山口情報: 菅平奥ダボススキー場 トリプルリフト1本600円
  • 奥ダボススキー場トップ(9:30)
  • 根子岳(11:15~30)
  • 北西面登り返し点(13:30)
  • 奥ダボススキー場トップ(13:30)

奥ダボススキー場から出発です

朝早く起きたはいいけどダラダラしてしまい、いつもの仕事の時と同じくらいの出発となってしまいます。当然ですが平日なので朝の通勤渋滞に巻き込まれてしまいました。だもんで、なおさら遅く…。菅平には9時15分くらいの到着です。結構新雪が積もってます。菅平の街もだいぶ積もってましたし。でも、山を見ると雪が少ないのは一目瞭然…

トリプルリフト1本使います。昨年までは500円だったのが600円に。菅平…おまえもか…。でも、切符売り場のおねえさんの愛想がよかったのでチャラに。朝は寒いのでフード付きは助かりますねぇ。リフトを下りると、山に向かうトレースがちゃんとできてました。まあ、もう9時半ですから。始発から1時間経ってます。

スキー場トップからの根子岳 雪が多そうには見えない

天気は快晴ですが先客は少なそう

雲一つない快晴の中、スキー場をスタートし牧場を進みます。傾斜が増し始めるあたりに2人見えます。トレースは薄めですが、先行者は何人いるんだろうか…?根子岳までの標高差は約600m。前半は緩緩なので高さは稼げません。

直前に見た記録では、ツアーコースはまだ圧雪されてないとのこと。雪が少ないのでキャットツアーが始まらないんだと思ってました。出発前にホームページを見たら、なんとキャットが故障で今年はツアーはないとのこと。ありゃまあ~。たしかキャットは2台あった気がするが、2台とも故障なのか、はたまた1台では厳しいからなのか…。いずれにしても、今年は圧雪されないってことか。

北アルプスの眺めが素晴らしい
最初は牧場のゆるゆる斜面を登ります
今年はキャットが運行しないので残ってるのか?
少し斜度がでてきたあたりから振り返る

稜線に近くなると露出した笹が目立ってきました

中間くらいで先行2名を抜きました。しかし、後ろからツボ足の人に迫られてきてます。その後2人抜いて、そろそろツボ足の人に抜かれるかと思ったところで、笹のズボズボ地帯に差し掛かりました。スキーでも時々埋まるくらいなので、ツボ足の人は大変だったんでしょう。あっという間に見えなくなってしまいました。休憩してたかもですが。

キャットの終点あたりから針葉樹の森になります。まだ雪が少ないので樹氷も完成には時間がかかりそうです。さらに1人抜いて、先を行くのは2人分かな。山頂の少し手前でボードの人が滑ってきました。ということは、山頂にもう1人いるってことかな。

登るにつれ笹が露出 空洞残ってるので埋まる
善光寺平と北アルプス
ツボ足の人は大変そうでした
北信五岳あたりも見えてきた
東に進路を振ると逆光になるが、逆光もまたキレイ
またまた北アルプス
今年はまだ雪が少ないので樹氷は寂しいもんです

根子岳山頂です

山頂に到着。おひとり様いらっしゃいました。聞くと、もう1人はいたそうです。見えないところを滑っていったかな~。まあ根子岳はあっちこっちから登って、あっちこっちに滑っていくからなあ…。

山頂の祠は土台から露出しています。風で飛ばされて雪が付かないんですが、雪の多いときはちゃんと土台は埋まりますからね。四阿山も針葉樹に覆われてるんですが、樹氷が控えめなので黒々としてました。四阿山の方に少しだけ下ると大明神沢の源頭部が見渡せます。山頂から見る限りでは、ほぼ仕上がってるように見えました。今年はそっち方面も踏み込んでみたいです。

根子岳 祠の土台が丸見えです
北の展望 志賀高原方面の山々
四阿山と大明神沢源頭部

根子岳から小根子岳へはいつもしんどい

さて滑ります。山頂からはトレースを辿って下っていきます。正面には北アルプス。ナイスロケーションです。トレースが緩く登るので、トレースより下を滑ったら、キャット終点へ少し登る羽目に。トレースを辿った方が楽でした。多分。

キャット終点から小根子岳まで稜線を辿ります。もともと滑りにくい地形に加えて雪が少ない。いつもより苦労しながら滑り下ります。小根子岳の北を巻くあたりにかけて、10回以上ワッフ音を聞きました。ワッフ音とともに周囲の雪面に亀裂が入ります。この場合は笹の空洞ですが、弱層が壊れるのと同じ理屈なんでしょうね。今までの山スキー人生で聞いたワッフ音の数を、ものの数分で軽く上回ってしまいましたね~。スラブ化した雪が割れてスキーが沈み、小根子岳を巻くところは体力を消耗しました。

北西面はいかに

滑り出しは灌木がややうるさくて。そのうち笹が目立ち始めます。小根子岳あたりの笹と違って、この辺のは丈の高い笹が主。大部分は埋まってて、先の方だけ雪から出てる感じです。あと50センチ降って圧縮して、その上に新雪が積もったら出来上がりと思います。その意味では、週末の南岸低気圧で圧縮され、その上に冬型の雪が積もる…。そうなると完璧ですかね。

笹はもちろん邪魔ですが、なんとか滑ります。雪はとてもよかったので、もう1本滑っておくことにします。斜めに登り返しながら、少しでも笹や灌木の薄いラインを探ります。濃い場所、薄い場所はあるけど、まあ薄い場所ばっかりつなげて滑るのも無理があります。薄いところを探しながら滑るって感じですかね。それも結構おもしろかったり。

2本目は最後に夏道に出るよう探しながら滑ります。もちろん誰も滑ってないので、少しの間は下りラッセル。牧場が見えるようになると斜度が出てくるので、そこからはトレースなしでも滑ってくれました。ツアーコースに出ます。いつもなら圧雪してあって、両脇の新雪を拾いながら滑ります。今日は全部新雪です。ただ、スピードが出ないので真っすぐ滑らざるを得ないです。他の人たちの跡もみんなそう。こっち面は少し重くて滑らない雪でした。このままスキー場まで滑り込んで、無事下山であります。

北西面の斜面 これはひどいところですが
善光寺平と北信五岳を見ながら滑れるのが根子岳北西面の最大の魅力です
登り返して外輪の縁へ
横手山と白根山

下山後の温泉とラーメンはなし

本日はお一人様なので、下山後の温泉もラーメンもナシ。ファミマの惣菜でおなかをもたせつつ、とっとと家に帰りました。

手持ちのガイド本を紹介します

山スキーを始めた頃は情報源といえば山雑誌の記事とガイド本のみ。今のご時世はネットに情報が腐るほどあって、情報を集めるというより選別するという感じ。ネットのレポは個人差大きく主観が入ってて難しいところがありますね。その点ガイド本はレベル的に安定してます。行き先はガイド本で探して、足りない情報をネットで補う…が理想的なのかなと思ってます。

山スキールート212

『212』というだけあって盛りだくさんの内容。定番ルートからマニアックなルートまで品揃え豊富です。値段が2980円と高いけど、内容からすれば安いくらいかも。コレ1冊持ってればOK!って感じですかね。地形図にラインが入ってるので、概念図から地形図に変換する作業も不要です。ちょっと至れり尽くせり過ぎじゃないって感じ。

山スキー百山

隣の山スキールート212とボリュームも見た目も似てますが、こちらは山スキーアルピニズム研究会の著。ちなみに、こっちの方が早くに世に出てます。中身はだいぶ違ってて、かなりマニアック。一般人には行けないルートも多いです。『百名山』ではなく『百山』ってことです。

山スキー百山2

山スキー百山の第2弾です。山スキーアピニズム研究会の著、記録集をよりガイド本化したような感じか。見やすい地形図に落とし込まれており、利用価値が高いです。ただ、レベルの高い人が多いので、自分の力量と合致してるか見極めるのも重要。


東北の山スキー特選ガイド

特選ガイドというだけあって、東北の主なところが網羅されています。オールカラーで解説が丁寧です。東北に住んでる人や、東北への出没頻度が高い人は必携のガイド本かなと思います。

東北山スキー100コース―滑走記とデータ

東北の山スキー本というと、以前はこれでした。しかし、如何せん時代遅れ感が否めなくなってきました。地形は変わらなくても、流行、アプローチ、植生、雪の量などは変わっていきますから。

ハイグレード山スキー―最新ルート集

月刊誌『岳人』では初冬に山スキーの特集が組まれていました。その特集の数年分を集めて一冊のガイド本になったのがこの本。2007年発刊ですが、しばらくは大変お世話になった一冊です。


日本バックカントリー・オール 50エリア170ルート (パウダーガイド12)

ここまで紹介したガイド本はどちらかというと登山系の出版社のもの。この本はパウダーガイドなので、基本的に滑り系の人向け。本の名も『バックカントリー』ですからね。GPSデータも付いてたり。

リフトで登る日帰り山スキー特選ガイド

『リフトで登る』に特化したガイド本。しかも日帰り。2004年発刊。当時は概念図が当たり前だったけど、この本は地形図にルートが引いてあります。かなり大雑把だけど。

山スキールート図集1’〈01~’02〉

2昔前の山スキーのバイブル本。この本も古いので時代遅れ感はありますが、シーズン初めにひと通り目を通すのも良いのかなと。概念図+点線&波線の懐かしい表記です。


山スキールートガイド105

ガイド本というよりも、著者である酒井さんの記録集的な本。エリアは北陸中心で掲載ルートも特殊です。山スキーを始めて最初に買うガイド本でないことだけは確か。ルート図も概念図にラインが引かれた昔ながらの手法です。概念図から地形図に落とし込む作業が必要です。上級者向けの本だと思います。

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