三ツ石山&覘標ノ台 松川温泉から 2023/3/5

東北遠征の中日は松川温泉から三ツ石山へ。奥産道を小1時間歩いて尾根に取り付き、覘標ノ台へと続く尾根を辿って、裏岩手縦走路の稜線へ。三ツ石山を往復して戻るという、ルート的には単純なルート。しかし、天気とかの条件に恵まれまして、林道歩きから楽しかったです。覘標ノ台への尾根も雰囲気よかったし、覘標ノ台と三ツ石山の間のだだっ広い尾根は最高でした!ただ、ドーンと滑れる斜面はないので、滑走系の人には欲求不満となるでしょう。歩き系向きのルートでした。

  • 日程: 2023年3月5日(日)
  • 天気: 晴れ
  • メンバー: T世
  • 温泉: ユートランド姫神(600円)
  • 食事: たかみ屋(盛岡市ラーメン)
  • 登山口情報: 除雪終点は広いが降雪時など除雪作業があるのか?
           トイレは峡雲荘で借りれます
コースタイム
  • 松川温泉(7:35)
  • 尾根取り付き(8:40)
  • 覘標ノ台(11:05~25)
  • 三ツ石山(12:00~20)
  • 松川温泉(14:30)

樹海ラインの入り口のスペースに駐車

前夜は西根の道の駅で車泊。今日は中日なので余裕。起きるまで寝てられる感じ。登山口の松川温泉までは30分くらいと近い。天気のよい日曜日なので先客は多いかと予想してましたが、なんと7時過ぎ着で一等賞。除雪の終点は広いので、逆にどこに停めるか悩みました。塩カルまく車が来たので、一応どこが邪魔にならないか聞いて停めときます。下山時にはたくさん停まってたので、あんまり意味はなかったですけどね…。

松川温泉の除雪終点

松川温泉から奥産道をしばらく進みます

車は停まってなかったけど、わりと新しいトレースあり。昨日のにしては新鮮。しかし、車はないし…。送迎付きだったかな…?とか思ったり。で、このトレースは源太ヶ岳方面へと向かっていきました。源太ヶ岳の登り口をさらに同じくらい林道を進み、道から離れて斜面に取り付きました。1098mの西のコルを目指す感じ。この北斜面の雪がまだ新鮮!森の雰囲気も素晴らしいので帰りが楽しみ。

しばらく林道歩き
沢を渡って折り返す
雪のない時期はどうなってるんか?
源太ヶ岳が見えてます
車道から離れて尾根に向けて登る
尾根の北斜面はなかなかいい感じです
雪のサルノコシカケ
真横から見るとこうでした
北斜面には一昨日の雪がフレッシュな状態で残されています

覘標ノ台へと続く尾根に乗っかります

覘標ノ台へと続く尾根に乗っかっても、林の雰囲気がまったりとしてます。色々混じった林なのですが、わりとスッキリしてて癒される感じです。新雪の上を歩けるのもポイント高い!新雪は一昨日のもので、下の方で10~20センチ、稜線近くで30~40センチ程度。なので、まあラッセルと言ってもウソにはならんかな…。ラッセル全くナシよりも時間はかかりましたし疲れました。

源太ヶ岳は下にいる頃からチラチラ見えてましたが、尾根に乗っかって少し登ったあたりから岩手山も見え始めてきました。源太ヶ岳、大深岳など、既に何度か来てるので、もはや見慣れた角度の岩手山です。角度的にか三ツ石山はなかなか見えてこなかった。雰囲気のよろしい混合林から、八幡平らしい針葉樹の森に。歩くルートは限定されてきます。できるだけ帰りが楽なようにトレース付けますが、密林地帯はちょっと難儀するかな~

覘標ノ台から伸びる尾根に乗っかります たおやかな尾根です
岩手山が見えてる時間が長くなってきます
こちらは源太ヶ岳
初めて三ツ石山が見えてきました
岩手山は何時も見えてる
目指すは覘標ノ台
シラビソも低いシラビソに
秋には紅葉するツツジなんだろうか?
大深岳と源太ヶ岳

覘標ノ台 展望すこぶる良好!

密林地帯はわずかで、稜線が近付くと針葉樹の疎林になります。そして、斜面なりに登り上げたところが覘標ノ台。多分『てんぴょうのだい』と読みます。三ツ石山の方か来たとして、最初の顕著なピークです。さらに北に進むと小畚山、大深岳と続きます。覘標ノ台まで登ると、稜線の反対側の山々、秋田駒ヶ岳や森吉山などが見えてきました。展望は最高です!ただ、風が強い。強いといっても恐らく平常以下と思われますが…。ここまでがほぼ無風だったので。ゆったりできる感じではなかったです。

覘標ノ台からの三ツ石山
覘標ノ台から西の展望
覘標ノ台
秋田駒ヶ岳の方
遠くのは森吉山

覘標ノ台‐三ツ石山の稜線は素晴らしかった!

シールをはずして三ツ石山とのコルへ。シュカブラが大変かと思ったけど、柔らかいシュカブラでよかった。これも一昨日に形成されたシュカブラかな~とか思ったり。シュカブラは山頂直下だけで、あとは風の影響か堅い斜面が続きます。あっという間にコルへ。ここが深雪だったら下りラッセルになるところでした。ま、稜線上は何時も堅いんでしょうね。このコルまでの極緩斜面、ただ堅い斜面をカタカタと真っすぐ滑っていくだけですが、なんとも気持ちよかったです。三ツ石山がみるみる近付いてきました。はるばる岩手まで来て良かったと思えました。

三ツ石山への登りも同じような感じ。尾根というより広大な雪原ですね。大雪山の高根ヶ原あたりみたいなのの、スケールの小さいやつ。左前方に常に岩手山を見ながら登るのもオツです。三ツ石山の山頂岩峰にはどうやって登るんかな~とか思いつつ近付くと、岩峰の左手から簡単にスキーで登ることができました。

覘標ノ台から三ツ石山に向けて滑る
秋田駒の方
岩手山
目指す三ツ石山
覘標ノ台と大深岳&源太ヶ岳
樹氷の造形美と岩手山
シュカブラと岩手山
もうちょい
ツツジが埋まってるんだろうか。。。

三ツ石山の山頂です

山頂には網張方面から来たと思われる人が何人かいました。網張からだとお手軽そうですからね。ただ、三ツ石山と覘標ノ台の間のタラーっとしら尾根を滑れない。その代わりに、もっと違うところを滑れたりもするのかな?相変わらず快晴!展望すこぶる良好!今日はまさにザ・デイ!恐らくほぼ日本全国ザ・デイでしょう。

三ツ石山山頂です
三ツ石山山頂の岩峰から歩いてきた方を
秋田駒
山頂には網張から来た人がたくさんいました
三ツ石山からの岩手山 紅葉の時と同じ構図
秋はこうなる
山頂

松川温泉へと下っていきます

さて、戻ります。覘標ノ台からの下りと同じような感じで堅い斜面をコルに向けて下っていきます。コル手前からは右の谷地形に入っていきます。覘標ノ台には寄らず、谷を少し滑ってから登って来た尾根に登り返す。登って来た尾根は木が混んでるとこもありますが、雪が良いので自在に楽しく滑れます。雪が悪ければ苦痛だろうな…。

尾根から離れて奥産道までの北斜面。ここは雪質が完全保存されていました。緩めの斜度と適度な樹間。まさにテレマーク向けな斜面でした。滑りの部としては、短いながらもここが気持ちよく滑れたので満足です。あとは奥産道を松川温泉まで下るのみ。途中で地元の若者に追いつかれます。色々聞かれたけど、地元民じゃないからな~。そんなこんなで無事下山であります。

コルまで滑ってシール貼り付け

下山後の温泉とラーメン

下山後温泉はユートランド姫神。そして下山後ラーメンは盛岡市中心部にある『たかみ屋』へ。実は昨日もたかみ屋に行こうとしてたんですが、なんと店の直前の信号に引っ掛かってる最中に閉店となりました。看板の電気が消え、閉店の札が…。むごかった。今日はそのリベンジ。昨日より少しだけ早い時間に到着です。閉店の札が出されたのは、昨日よりも遅い時間だったなあ…。タイミングの問題かぁ…。ま、宿題とならず無事リベンジできてよかったです。

手持ちのガイド本を紹介します

山スキーを始めた頃は情報源といえば山雑誌の記事とガイド本のみ。今のご時世はネットに情報が腐るほどあって、情報を集めるというより選別するという感じ。ネットのレポは個人差大きく主観が入ってて難しいところがありますね。その点ガイド本はレベル的に安定してます。行き先はガイド本で探して、足りない情報をネットで補う…が理想的なのかなと思ってます。

山スキールート212

『212』というだけあって盛りだくさんの内容。定番ルートからマニアックなルートまで品揃え豊富です。値段が2980円と高いけど、内容からすれば安いくらいかも。コレ1冊持ってればOK!って感じですかね。地形図にラインが入ってるので、概念図から地形図に変換する作業も不要です。ちょっと至れり尽くせり過ぎじゃないって感じ。

山スキー百山

隣の山スキールート212とボリュームも見た目も似てますが、こちらは山スキーアルピニズム研究会の著。ちなみに、こっちの方が早くに世に出てます。中身はだいぶ違ってて、かなりマニアック。一般人には行けないルートも多いです。『百名山』ではなく『百山』ってことです。

山スキー百山2

山スキー百山の第2弾です。山スキーアピニズム研究会の著、記録集をよりガイド本化したような感じか。見やすい地形図に落とし込まれており、利用価値が高いです。ただ、レベルの高い人が多いので、自分の力量と合致してるか見極めるのも重要。


東北の山スキー特選ガイド

特選ガイドというだけあって、東北の主なところが網羅されています。オールカラーで解説が丁寧です。東北に住んでる人や、東北への出没頻度が高い人は必携のガイド本かなと思います。

東北山スキー100コース―滑走記とデータ

東北の山スキー本というと、以前はこれでした。しかし、如何せん時代遅れ感が否めなくなってきました。地形は変わらなくても、流行、アプローチ、植生、雪の量などは変わっていきますから。

ハイグレード山スキー―最新ルート集

月刊誌『岳人』では初冬に山スキーの特集が組まれていました。その特集の数年分を集めて一冊のガイド本になったのがこの本。2007年発刊ですが、しばらくは大変お世話になった一冊です。


日本バックカントリー・オール 50エリア170ルート (パウダーガイド12)

ここまで紹介したガイド本はどちらかというと登山系の出版社のもの。この本はパウダーガイドなので、基本的に滑り系の人向け。本の名も『バックカントリー』ですからね。GPSデータも付いてたり。

リフトで登る日帰り山スキー特選ガイド

『リフトで登る』に特化したガイド本。しかも日帰り。2004年発刊。当時は概念図が当たり前だったけど、この本は地形図にルートが引いてあります。かなり大雑把だけど。

山スキールート図集1’〈01~’02〉

2昔前の山スキーのバイブル本。この本も古いので時代遅れ感はありますが、シーズン初めにひと通り目を通すのも良いのかなと。概念図+点線&波線の懐かしい表記です。


山スキールートガイド105

ガイド本というよりも、著者である酒井さんの記録集的な本。エリアは北陸中心で掲載ルートも特殊です。山スキーを始めて最初に買うガイド本でないことだけは確か。ルート図も概念図にラインが引かれた昔ながらの手法です。概念図から地形図に落とし込む作業が必要です。上級者向けの本だと思います。

山スキー
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