三田原山 山スキー 2023/2/11

そろそろ20回目になろうかという三田原山に登って滑ってきました。南岸低気圧の雪が降り、雪質は激重。そのかわり、ダケカンバの樹氷がすごいことに!樹氷の部としては20回くらいの中でダントツ1番になると思います。滑りはちょっと大変だったところもありますが、この樹氷の景色を見れただけで今日は満足できました。

  • 日程: 2023年2月17日(土)
  • 天気: 雲海
  • メンバー: Y崎家、T世
  • 温泉: むれ温泉 天狗の館(物味湯産手形デジタル版利用)
  • 食事: 信州新町 むさしや(ジンギスカン)
  • 登山口情報: 登山口はすぐ満車になるけど回転も速い
コースタイム
  • 妙高杉ノ原スキー場トップ(10:50)
  • 三田原山稜線(12:25~50)
  • 中腹で休憩(13:15~55)
  • 杉ノ原ゲレンデ(14:45)

前日は長野県の中南信で大雪に

神戸からY崎さんちがやってくる予定なんですが、南岸低気圧で長野県中南信は大雪。中央道止まったり、下道も半分麻痺状態。アプローチは北陸道に限られそう。長野県の内陸の山が候補にありましたが、アプローチ的にも日本海側の山にした方が無難な感じ。低いとこは雨だったかもしれないので、標高の高い三田原山に。

杉ノ原スキー場に着くとなんとガスガス&小雪模様

どうせ上のリフトが動くのは9時半だし…と9時集合としました。スキー場に着くと、濃いガスに覆われてて、小雪も舞ってます。みなさんテンション低いです。この天気で行ってもねぇ…。ただ、雲海の可能性もそこそこ高いはず。せっかくここまで来たんだし、ダメ元でスキー場のてっぺんまで行くことに。そこで最終判断。

余裕をかまして9時にしたのは失敗で、リフト券買うのに長蛇の列。さらに、ゴンドラ乗るにも15分待ち。上の高速リフトを降りて出発したのは10時50分でした。まあ短い山だからいいんですが、あとの行程に影響が出そう…。しかしまあ、リフト券買うのに30分とか並ぶのってどうなん…?私をスキーに…の時代でも、リフト待ちは尋常じゃなかったけど、リフト券買うのにこんなに並んだ記憶はないな。リフト券とか支払方法が複雑になってるせいかな~

スキー場トップで雲海の上に抜けた

スキー場のてっぺんあたりで雲海から抜け出しました。麓のガスガスと小雪は雲海の雲によるものでした。ほっと一安心。それにしても、雲海の雲からそこそこ本格的な雪が降ってくるなんて初めての体験でした。目指す外輪山の稜線が見えてます!テンション上がってきました!

スキー場てっぺんで雲海の上に出た

三田原山はコスパが悪い…?

三田原山って前はもっと山スキーの人が多かった気がします。去年もそうですが、今年もかなり少ない。今、周辺にいるのは外人さんばかりだし。リフト券が高くなったのが原因の一つかなと思います。以前はゴンドラ1000円、高速リフト500円だったのが、今はゴンドラ1500円、高速リフト1000円になってますからね。今日のメンバーは全員シニアの対象なので、ゴンドラ1000円、高速リフト800円と若干お値打ちになってます。ゴンドラも高速リフトも長く、標高差も大きいので、コスパ的には割に合わなくないと思うんですがね。

埋まってない藪が露出してて雪の少なさが伺えます

ダケカンバの樹氷が最高です!

雪の量としては例年よりは少な目な印象。埋まってない灌木もチラホラ目立ちます。が、まあ最小限の雪はあるのかなって印象です。対岸に渡って徐々に登っていきますと、ダケカンバに樹氷が着きはじめます。はじめは控えめだったんですが、登るにつれて樹氷も濃くなってきます。三田原山はダケカンバ自体が立派なのに加え、樹氷まで着いてしまいますと、これはもう言葉にならない美しさであります。バックが青空の時は尚更です。

対岸にはきれいなZ型のトレース
いつもの最初の谷の渡渉
登るにつれて岳樹氷が立派になっていきます
枝ぶりが素晴らしい!
細いダケカンバのの樹氷もなかなかです
風にあおられて時おり樹氷の欠片が舞ってました
アガリコ大王みたいなカンバ
写真や動画ばっかり撮ってて、いつもより登るの時間かかってます
でもまあ、今日はこの景色見れただけで価値ありでしょう!
この写真が一番のお気に入りかな~
高度を上げると展望が広がってきます
北アルプスは後立山連峰と手前の真ん中は堂津岳
こちらは高妻山&乙妻山
右の山は天狗原山
黒姫山 下界は雲海だな

稜線は展望良好!風が少し冷たい

のんびり1時間半くらいで稜線に着くもんですが、今日は写真撮ったり動画撮ったりの回数が多いため、通常タイムを軽くオーバーですね。まあ、この景色ですから仕方ないです。じっくり写真や動画を撮らない方が逆にもったいないです。遠くの山、高妻山や北アルプスなど、まあまあ良く見えてますが、今日はやや遠くの景色は霞み気味なのかなと。

外輪の稜線に登り上げます。少ないとは言っても数パーティーはあって、ほとんどの人たちはいったんカルデラの中へと滑るようです。1時間半で登れるんでね、少し遊んでから下りた方が充実度は増すでしょう。うちらはユルユルなので遊ばず下ります。遊んでたらジンギスに間に合わないかもだし…。

ダケカンバの丈が低くなると稜線は近い
笹ヶ峰と高妻山、北アルプス 三田原山からのシンボル的な景色
白馬の街も雲海に沈んでそう
妙高山本山もバッチリです
向こうの一番高いところが三田原山の山頂
こっちは2300mの側
額縁に収まりそうな写真
おまけ
立派なカンバの木の下で休憩&滑りの準備

池ノ峰の尾根に沿って滑ります

三田原山から滑るルートとして、シブタミ沢と池ノ峰の尾根の間ならどこでもいいと思われますが、あちこち滑った印象からすると、池ノ峰の尾根を忠実に滑るのが一番いいのかなと思ってます。どこも一長一短だけど、中間部の針葉樹の密林具合いや、最後の急斜面の開け具合いなどがスッキリしてます。難点は遠いとこの林道に出るので、林道ラッセルになる確率が高いこと…かな。

今日も池ノ峰の尾根を滑ります。稜線直下は風の影響で詰まった雪。滑りにくい…。少し下りると風の影響はなくなるが、今度は日射の影響で雪が重くなる。滑りにくい…。中段からは気温の低下も影響し始めてクソ重くなる。滑りにくい…。今シーズン初めてストップ系雪が出現です。テレマークの天敵。

※滑りの様子は是非とも動画をご覧あれ~

中間付近のブナ林で中休止

針葉樹からブナになったところで中休止。ちょうど半分くらい下りたことになるのかな?風もなく穏やかで、いつまでも休んでられそうです。下半分も修行系滑り。こんだけ重いとまともには滑れん…。雪原に下りて林道まで、1名様のトレースを追います。林道でて少しで追いつき、ここからは下りラッセル。途中、あちこちからトレースが合流してきます。カラマツ林になるとゲレンデはすぐ。
最後の平らになってからが疲れたな。

その疲れた足で雪の堅いゲレンデ滑り。すでに太ももはパンパンです。ゆっくり下ってって、下まで下りたら連絡用リフトの性格が色濃いペアリフトに乗ります。これが遅くて長い。距離はたいしたことないんですけどね。

中腹まで滑ってきて、ここで大休止とします

下山後の温泉とラーメン

下山後温泉は牟礼にある天狗の館。もちろん物味湯産手形デジタル版利用であります。風呂はそうでもないけど、駐車場が混んでたなあ。さらに車を走らせ、信州新町まで戻って『むさしや』へ。本日は運転手ありなので、生ビールも頂きます。塩コショウのやつが美味しかったなあ…。高いけど。

今日は下山後ジンギスカン 信州新町のむさしやまでやってきました
塩コショウのやつが美味しかった!若干お高めですが…

手持ちのガイド本を紹介します

山スキーを始めた頃は情報源といえば山雑誌の記事とガイド本のみ。今のご時世はネットに情報が腐るほどあって、情報を集めるというより選別するという感じ。ネットのレポは個人差大きく主観が入ってて難しいところがありますね。その点ガイド本はレベル的に安定してます。行き先はガイド本で探して、足りない情報をネットで補う…が理想的なのかなと思ってます。

山スキールート212

『212』というだけあって盛りだくさんの内容。定番ルートからマニアックなルートまで品揃え豊富です。値段が2980円と高いけど、内容からすれば安いくらいかも。コレ1冊持ってればOK!って感じですかね。地形図にラインが入ってるので、概念図から地形図に変換する作業も不要です。ちょっと至れり尽くせり過ぎじゃないって感じ。

山スキー百山

隣の山スキールート212とボリュームも見た目も似てますが、こちらは山スキーアルピニズム研究会の著。ちなみに、こっちの方が早くに世に出てます。中身はだいぶ違ってて、かなりマニアック。一般人には行けないルートも多いです。『百名山』ではなく『百山』ってことです。

山スキー百山2

山スキー百山の第2弾です。山スキーアピニズム研究会の著、記録集をよりガイド本化したような感じか。見やすい地形図に落とし込まれており、利用価値が高いです。ただ、レベルの高い人が多いので、自分の力量と合致してるか見極めるのも重要。


東北の山スキー特選ガイド

特選ガイドというだけあって、東北の主なところが網羅されています。オールカラーで解説が丁寧です。東北に住んでる人や、東北への出没頻度が高い人は必携のガイド本かなと思います。

東北山スキー100コース―滑走記とデータ

東北の山スキー本というと、以前はこれでした。しかし、如何せん時代遅れ感が否めなくなってきました。地形は変わらなくても、流行、アプローチ、植生、雪の量などは変わっていきますから。

ハイグレード山スキー―最新ルート集

月刊誌『岳人』では初冬に山スキーの特集が組まれていました。その特集の数年分を集めて一冊のガイド本になったのがこの本。2007年発刊ですが、しばらくは大変お世話になった一冊です。


日本バックカントリー・オール 50エリア170ルート (パウダーガイド12)

ここまで紹介したガイド本はどちらかというと登山系の出版社のもの。この本はパウダーガイドなので、基本的に滑り系の人向け。本の名も『バックカントリー』ですからね。GPSデータも付いてたり。

リフトで登る日帰り山スキー特選ガイド

『リフトで登る』に特化したガイド本。しかも日帰り。2004年発刊。当時は概念図が当たり前だったけど、この本は地形図にルートが引いてあります。かなり大雑把だけど。

山スキールート図集1’〈01~’02〉

2昔前の山スキーのバイブル本。この本も古いので時代遅れ感はありますが、シーズン初めにひと通り目を通すのも良いのかなと。概念図+点線&波線の懐かしい表記です。


山スキールートガイド105

ガイド本というよりも、著者である酒井さんの記録集的な本。エリアは北陸中心で掲載ルートも特殊です。山スキーを始めて最初に買うガイド本でないことだけは確か。ルート図も概念図にラインが引かれた昔ながらの手法です。概念図から地形図に落とし込む作業が必要です。上級者向けの本だと思います。

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