根子岳 山スキー 2022/2/1

12年ぶりに根子岳へ山スキーに出掛けてきました。景色は良いけど、陽当たりが良いので雪が悪いというイメージな根子岳。山頂直下まで圧雪車入ってて、キャットでも登っていける根子岳。そんなこんなで、積極的に足が向かなかった根子岳。今回行ってみて印象が変わってしまいました。景色も雪も斜面もよかったです!

  • 日程: 2022年2月1日(火)
  • 天気: 晴れのち時々くもり
  • メンバー: ひとり
  • 温泉: 
  • 食事: 
  • 登山口情報: 奥ダボススキー場 リフト1回券500円

山スキーの記録一覧 http://bunapow.com/yamaski-list/

コースタイム
  • 奥ダボススキー場上(9:50)
  • 根子岳(11:15~40)
  • 北西面で遊ぶ
  • 奥ダボススキー場上(13:35)

根子岳は山スキーの道具をそろえて初めて登った懐かしの山

根子岳と言いますと、山スキーの道具を買って初めて登った思い出の山。一人で始めた山スキーだったので、デビュー戦の根子岳は良い選択だったのかな。とにかく道具を揃えたはいいが、何も知らないので、キョロキョロと周りの人の様子を盗み見しながら登ってました。山頂直下の急なところでは、おばさま方がキックターンして登ってるのを真似するも、なかなか上手くできずに悔しい思いをしたのが懐かしいです。今ならYouTubeとかで勉強できそうけど、当時は本しかなかったからなあ…。

今回の目的はカルデラ視察

今回の根子岳、カルデラの中がどうなってるかの確認が主目的。以前、秋に米子大瀑布から四阿山、根子岳を周回した時に、一度スキーでも来てみたいなあと思っていたのでした。それが2012年のことですんで、もうかれこれ10年になるのか~。いつも頭にはあるけど、なかなかタイミングが合わず、来る機会がなかったです。

今回は日本海側が回復し切らず、内陸は朝から晴れという、根子岳日和のような予報。ただ、新しい積雪はなく、ここ2日は日射もあった模様。雪は期待できないな~。一人なので朝はウダウダしてしまい、菅平のスキー場に着いたのは9時半前でした。天気は予報より快晴。1回券500円を買ってスキー場トップへ。平日ですがチラホラと登ってる人が見えます。キャットも動いてるみたい。

スキー場トップでキャット待機中

圧雪された上をシールで登っていきます

ここんとこラッセル続きでしたが、今日はピステンで圧雪された上を歩きます。両極端なこと…。やっぱ早いな。そのぶん力入れて登ってしまうので、体力的にはラッセルと同等の強度だったり…?なので、進み具合いはとてもはかどります。山頂まで1時間20分ほどでした。

圧雪の上とはいえ、根子岳の北面西面は疎林の斜面なので、展望と雰囲気はとっても素晴らしいです。山頂近くの樹氷もキレイでした。予報通りなのか、北アルプスでも北の方ほど雲が多いように見えます。北信五岳も雲かぶってる。はずすことも多い中、今日はこっちに来て正解だったと思えました。志賀高原は晴れてるな。

ピステンで圧雪されてところを登ります
圧雪されてるとはいえ、ロケーションは素晴らしいです
小根子岳あたりから樹氷が着き始めてきた
外輪山の稜線 志賀高原の山々が見える
圧雪されたところから樹氷の森に分け入ります
太陽を透かして見る
山頂の祠が見えてきました!

根子岳山頂 寒い

途中で何人か抜いたり、すれ違ったりでしたが、山頂は無人。意外と入ってる人は少ない?ずっと景色の良い中を登ってきて、山頂に登って見えてくるのは志賀高原方面の山々。あとはお隣の四阿山。四阿山は根子岳から見ると黒くてパッとしない山に見えてしまいます。

山頂はとっても寒いです。小根子岳までは無風、力入れて登ってたので汗かいてました。帽子も夏の帽子、腕まくりして素手で登ってました。小根子岳あたりから緩いけど風が出てきて、途端に寒くなりました。今朝の菅平はマイナス20度超えでしたから。風と太陽の力は絶大だって言うことです。

根子岳山頂到着!
ここでも志賀高原の山々
四阿山
浅間連山

カルデラを見ながら外輪山の縁に沿って下ります

さて、本日の主目的。四阿山や根子岳の山頂からカルデラに入るのは厳しい。斜度が急な上に針葉樹が密です。これは前からわかっていたこと。今回は地図上で斜度が緩み、植生が広葉樹になっている、小根子岳より西側がどうなってるかってとこ。それを探るために稜線通しに滑っていきます。

山頂からしばらくは樹氷を掻い潜りながら滑ります。なかなか楽しいです。圧雪の終点あたりから広葉樹の疎林になります。樹氷の森から一転、開けたロケーションが素晴らしい!小根子岳では緩く登り返します。今日と思われる2本のシュプールもありました。

北信五岳 そっち方面は天気イマイチか

カルデラへは魅力的な斜面は見当たらない

そして、外輪山とカルデラが一望できる台地に出ました。全体的に斜度はそこそこ急。で、ダケカンバが密林になってるように見えます。ブナと同様に、巨木なら疎林になるんだろうけど、若い木だと密林状態。あまり滑り込みたいとは思えない様子ですね~。近付いて見てみたら変わるかもしれませんが。

探ろうとしている外輪山からカルデラへの斜面
小根子岳あたりからの根子岳と四阿山

小根子岳あたりから北西面を滑ってみた

カルデラの中へと滑ってみたい斜面が出てきたら、行けるとこまで滑ってみるつもりでいました。それがないので、とりあえず小根子岳北肩まで行ってみようかなと。そう思ってたんですが、小根子岳の少し先で左下に気持ちよさそうな斜面が!とりあえずここ滑ろ!

稜線直下こそ表面がクラスト気味でしたが、風の影響がなくなると極軽雪に!俗にいう『ディープパウダー』とは程遠いけど、浅くてサラサラの雪。空中を滑ってるかのような感覚です。テキトーに滑っても転ぶ気がしない雪。生えてる木はダケカンバが中心。密な部分もあるけど、それ以外の疎林部分がめっちゃ雰囲気良いです!この斜面が続く限り、ずっと滑ってやろうと思っちゃいました。

斜面が急に落ち込み、針葉樹が見え始めたところで滑るのやめ。そこで初めてGPSを見てみました。なるほどねって感じ。標高が高くて北西面なので、雪質が保持されるんだな。地形的にも植生的にも、三田原山とよく似てます。三田原山は南面で賞味期限は短いのに対し、根子岳は北面を絡めることができるので、パウダー保持力は高そうです。

善光寺平と北信五岳 北アルプスは朝から天気が悪い
なかなか快適な斜面が眠っていました

滑りの写真は動画でもどうぞ

珍しく登り返してもう1本

下山するにも要登り返し。どうせシール着けて登るんなら、もう1本滑ってみよう!偵察がてら、ラインを変えてみることに。北肩の方向に進んでみるか。滑ったら気持ち良さそげなラインをつないで登ったので、結果的には北肩には行かず途中の稜線に。で、ほぼ登り返したラインを滑りました。

少なくとも滑った2本のライン周辺はいい感じの疎林でした。北肩から北西に台地状に長く伸びる斜面も気になりますが、そこを滑ると帰ってくるのが大変そうだな。滑るとしたら1本目。まあ、一度は探りに行ってみるのもアリとは思います。北肩の先の末端部分まで行ってみたい気もありますしね。

登り返しておかわり
地形も植生も三田原山に似てますな
斜度は緩いけど雪が軽いので板は走ってくれました

少しの登り返しで登ったルートへ戻れました

さて下山。とりあえずシールを着け、登ったルートの方向に緩くトラバースしてみます。すると、しばらくで夏道にぶち当たりました。試しにここでシールをはずして夏道を滑ってみました。いつの間にか夏道からははずれたけど、ほどなく登ったルートが目視できるところへ。北西面を滑っても、少しの登り返しで戻ってこれるってことだな。

登ってきた西面にも斜面はたくさんありますが、やはり日射の影響が大きそうで、クラストしてる部分が結構ありました。今年はずっと気温の低い状態が継続しているので、西面もそこそこ良い状態が保たれているように感じます。でも、滑った北西面には及ばず…でした。圧雪を滑るのは太ももきついけど、ゴール手前の緩斜面では圧雪は大助かりです。ゲレンデはもう堅くなってて大変でした。ゲレンデは短いからよかったけど…。

そんなわけで、今日は根子岳に行ってよかったです。景色も雪も良いとなると、毎年の定番に組み込んでもよさそうだな。今日は一人なので、温泉にもラーメンにも立ち寄らず直帰です。


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