飯豊連峰の北端にある朳差岳に登ってきました。奥胎内ヒュッテから足ノ松尾根で頼母木小屋でテント泊。軽い荷で朳差岳を往復です。ハクサンイチゲの盛りと重なって、山は大賑わいでした。とくに頼母木小屋のテン場は大盛況でした。
朳差岳のハクサンイチゲはなんか聖地のようになってますね。『イチゲに会いに今年もエブリへ…』みたいなノリで。どんなもんかと楽しみに行ってみますと、ハクサンイチゲの群落のところは、お花畑といいロケーションといい素晴らしいです。絵になります。ただお花畑はごく一部で、あとは小規模お花畑があるくらいで、概ね笹が茂っている稜線。朳差岳の周辺が一面のお花畑になってるかと勝手に想像してましたが、違いました。
ハクサンイチゲのお花畑としては、大石山の南にあるやつの方が規模が大きかったです。斜面が群落になってたりでいい感じでした。ただ、『1枚』を選ぶのなら、朳差小屋バックのお花畑になるのかな。まあ、いずれにしても何度も通うほどのもんじゃないな…ていうのが個人的な感想であります。
6月5日(土) 奥胎内ヒュッテから頼母木小屋 朳差岳往復
奥胎内ヒュッテの駐車場は朝5時半で既に路駐の列
3連休でのんびり行きたかったけど、金曜が雨になって土日の1泊2日。頼母木小屋ベースで朳差岳と地神山へ行こうかなという計画。豊栄PAで仮眠して5時半ごろに奥胎内ヒュッテへ。すでに正規の駐車スペースは埋まってて、路駐の列が伸び始めていました。恐るべしハクサンイチゲの朳差岳!
まあ、この先には奥胎内ヒュッテ以外ないし、道は広いので、到着が遅れるほど登山口から遠くなるだけのこと。停められないという心配はなさそうです。500m手前に広い駐車場もあるみたいだし。
足ノ松尾根登山口まで3キロちょっとの車道歩き
とにかく自転車使う人が多い!奥胎内ヒュッテから足ノ松尾根登山口まで3キロちょいの車道歩き。これを楽しようという魂胆。往きは引いて登ったとしても、帰りは楽ですからね~。7月?になったら乗り合いバスが動くのかな?6月から動かしてくれればいいのに…と思います。ま、3キロちょいなので、歩いてもたいしたことはないです。
急登で有名な足ノ松尾根ですが・・・
足ノ松尾根は急登というワードが飛び交ってます。確かに急です。根の張った道も嫌がられてる感じかな。個人的には800mあたりの標高を上げない区間が苦痛でした。しばらく登ったり下ったりが繰り返されますんで。登ってる時って、標高が増えていくのが励みですからね。急でもずっと登りの方がリズムも良くて、コンスタントに標高が上がっていきます。
天気はまずまず。雲はやや多いけど青空が爽やかです。視界も良いみたい。800mくらいから尾根道になって展望が開けます。だいぶ下の方にまで谷筋には残雪ありです。さすがに豪雪の山だな。眼下を流れる頼母木川なんかは、飯豊の中では易しい部類の沢に入るんですが、下流部は大変そうに見えるな~
水場分岐付近にはカタクリやイワウチワの群落あり
水場の分岐あたりに少し残雪区間あり。斜度はないのでツルンと滑って転んでも、その場でベチャっとなるだけ。このあたり、イワウチワの大群落がありました。あとカタクリも。残雪があるということは虫も多いです。虫が多かったのは水場分岐の前後のみで、あとは割と少なかった印象です。
大石山で飯豊連峰の主稜線に立ちます
水場分岐からは登り一辺倒で稜線まで。なかなかにしんどい。稜線に出たとこが大石山。広場になってて、ザックがたくさん置いてありました。朳差岳を往復しに行った人たちのかな。大きなのはともかく、小さいザックは背負っていけばいいのにと思うんですが…。
大石山から頼母木小屋方面に少し歩くとハクサンイチゲのお花畑
朳差小屋にもテントは張れるけど、遠いし水が出てなさそうなので頼母木小屋へ。大石山から下ったところにお花畑あり。ハクサンイチゲとミヤマキンバイがメイン。まあまあいい感じだなと思いながらさらに歩くと、密度の濃いハクサンイチゲのお花畑出現!残雪の山々をバックに、素晴らしいロケーションです。さらに進むと、斜面一面がハクサンイチゲに。
期待は高まりますが、さらに進むとハクサンイチゲはほぼなくなりました。あとは笹に覆われた稜線に。笹を刈ったところにミツバオウレンなどが咲く程度。ハクサンイチゲが凄かったのはあそこだけでした。あそこだけだけど素晴らしかったですが。
本日のお泊りは頼母木小屋のテント場
頼母木小屋到着。奥胎内ヒュッテから5時間弱で着きました。まずまずかな。まだ10時半過ぎなのに、すでに10張り近くあったのかな…?頼母木小屋の既定の張数は10張りになってますが、この調子なら20~30張いくんじゃないかな。テントの入ったっぽいザックの人をたくさん追い抜きましたから。とりあえず快適スペースをキープできました。
テントを張り終え朳差岳へ
明日の天気がわからないので、今日のうちに朳差岳を往復してきます。さっきまで荷物が重かったので写真撮れなかったけど、軽装になったので写真撮りまくりです。大石山手前のハクサンイチゲ、ちょうど今が旬な感じでフレッシュです。動画なんぞも撮りながら歩いたり。
大石山から先は初めて歩く道で楽しみ
大石山から先は初めて歩くので楽しみ。鉾立峰が高いなあ。で、手前でだいぶ下ってるなあ…。大石山からの下りでハクサンイチゲなどチラホラ。下り切ったコルは小さなお花畑に。鉾立峰への登りは笹に覆われてます。鉾立峰への登りは急で長くて疲れました。大石山~鉾立峰間はこれといって見どころナシ。
鉾立峰に登る途中から朳差岳に雲がかかるように。これから向かうところなのに、なんでやねん…。鉾立峰でしばらく休みます。どうも鉾立峰を境に北はガス、南は晴れに。なんだかなあと思いながら雲の中を朳差岳に向かってると、徐々に雲が薄くなって晴れ間が出てきました。ヨシヨシ!
いよいよ朳差岳のハクサンイチゲのお花畑へ・・・
朳差岳に近付けど、一向にハクサンイチゲは出てこない。小屋の直下でやっとハクサンイチゲ群落。ここが写真でよく見る構図のところか~。朳差小屋をバックにしたハクサンイチゲのお花畑の図。さらに進みますが、あとは小屋と朳差岳山頂との間に少しだけ咲いてるのみ。
200名山であります朳差岳に登頂です
とりあえず朳差岳に初登頂!200名山ゲット!1つ追加です。たしか池塘の写真もよく目にするなと思い、山頂から少し北の方も歩いてみることに。少し下ったとこに池塘あり。まだ雪も残っていました。池塘はあったけど、ハクサンイチゲのお花畑はない。もしや小屋下のとこのみなのか…?
山頂に戻って休憩します。晴れ間が多くはなってるけど、稜線を西から東に雲が走り抜けていきます。いい感じと言えばいい感じ。駐車場や登山道にあれだけ人がいたのに、山頂は数人程度。日帰りの人はみんな下りていったと思われます。泊りの人も頼母木からの人が多いのかな。朳差小屋に泊ってる人は少なそうです。テントゼロ張り。あとで1人来られましたが。やっぱ水の有無は大きいか。水場から担ぐか、雪渓の雪を融かすかだからな。
朳差岳のハクサンイチゲのお花畑とは・・・
結局のところ、朳差岳のハクサンイチゲ、お花畑と呼べるものは小屋の少し下にあるお花畑のみと言っても過言ではないかな。SNSやヤマレコみたいなのでは、そこら中がハクサンイチゲだらけのイメージを勝手に持っていました。みなさん小屋下のお花畑をあらゆる角度から何枚も撮って載せてるんだ~と初めて知った次第であります。
朳差岳から頼母木小屋に戻ります
来た道を戻って頼母木小屋へ。テントが増えてますね~。もしかしたら30張りくらいになってるかも。ちゃんと数えとけばよかったです。太陽はまだ高いけど、日本海に反射してキレイです。佐渡島もクッキリ見えてます。やっぱ大きいですね。つまみを食いながらメインのラーメンへと移行。
頼母木小屋のテント場からの夕陽ショー!
夕陽ショーは素晴らしかったです。テントを張ったとこから見えるのがまた素晴らしい。写真撮りまくりです。動画やタイムラプスも撮りましたので、是非そちらの方もご覧くださいませ。普段は積極的に日没や日の出は見ないんですが、テントに居ながらにして見えるとなれば、やっぱり見てしまいますよね。
6月6日(日) 頼母木小屋から奥胎内ヒュッテ
昨夜は寝不足気味だったので、しっかり睡眠とれました。
朝日ショーは不発に終わりました
翌朝は一応日の出時間の少し前に目覚ましセット。起きると東の空が赤くなってますが、空は全面雲に覆われています。日の出の瞬間だけ太陽が出てくれました。あとは雲の中に入ってしまって、それっきり。
すっかり明るくなりますが、相変わらず空は全面雲で覆われています。そして風が強い。今日は地神山の先まで歩いて、飯豊連峰の縦走路に赤線を引くつもりでした。しかし、パッとしない天気に、このまま下山することに決めました。赤線はまたの機会に引きにくることにしよう。
足ノ松尾根の下りは体の節々に響きます
下るだけにしたので、のんびり朝ごはん食べて撤収。曇ってても大石山のハクサンイチゲは素晴らしいです。大石山からは水場分岐まで一気下りです。昔はスタスタ下れてたんですけどね~。今は間接の潤滑油が切れてしまったように、ギクシャクしながら下ります。下山してからのダメージも大きくなりました。
駐車場の車の大半は地元の新潟ナンバーでした
日帰りで登ってくる人が多いです。泊りの荷物を背負ってこの尾根を登るより、時間はかかっても軽装で日帰りってことかな。遠くから来る人にとっては、2日に分けた方がアプローチも含めて楽に思います。下山して停まってる車のナンバー見たら、大半が新潟ナンバーでした。地元の人なら日帰りかな~
下山後ラーメンは新潟県1位のその名もいち井
下山後ラーメンは長岡まで引っ張って、青島食堂宮内駅前店へ。お店に近くなったところで『いち井』という看板が目に飛び込む。ここって新潟県1位のとこじゃあ…。日曜休みと思ってたけど営業してました。慌てて入ったところ、閉店間際でラストのお客になりました。思いがけず新潟県1位に入れたなあ。
お味の評価は苦手ですが、スープが変わった味してました。そして濃厚。少なめ。下山後としてはスープをたくさん飲みたかったのに、そこは残念でした。かなり濃いスープなので、たくさん飲んだら胃がやられてたかもですが。麺は旨い。
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