直線距離は近いけど、行くとなると色んな意味で遠い南アルプス深南部。頑張って黒法師岳に登ってきました。黒法師岳山頂は展望なし。ここだけだと煮え切らないかも…?隣の丸盆岳がなかなか爽快な山だったので、合わせ技で1本といったところかな。ただ、ちょっと長くなるのが玉に瑕。とにもかくにも、林道歩き6キロが核心。
- 日程: 2019年11月30日(土)
- 天気: 快晴!
- メンバー: 単独
- 温泉: かじかの湯(長野県阿南町) 物味遊産手形利用
- 食事: 丸亀製麺(飯田市)
- 登山口情報
水窪ダムから9キロほど進んだところにゲートあり。ゲート付近は駐車禁止の看板があったので、50mほど手前の広いところに駐車しました。トイレはダムにありました。
黒法師岳はアプローチが大変
長野県から静岡県に入ってすぐのところにある水窪ダムが山の起点。これが遠いんです…。山も長いので朝発だと厳しい。前夜のうちに南信濃の道の駅まで入っておきました。ここまで約4時間。さらに登山口まで1時間以上。トータル5時間の道のり。高速使えば1時間半くらい短縮できるかな?
実は帰りもイヤになって途中でダウンし車中泊。下山後は南信濃までの1時間強は携帯もつながらないし…。秘境中の秘境だなと感じた次第であります。
水窪ダムからさらに奥へと林道を進みます。ナビから道が消える…。ここがゲートかなと思ってたところには『通行止』の看板のみ。さらに進むと、頑丈なゲートあり。ここまでダムから約9キロ。ゲート付近は駐車禁止となっていたので、50mほど戻った路肩が広くなったところに駐車。先客はナシ。
ゲートから登山口まで6キロ、標高差400mの林道歩き
核心の林道歩き6キロ。標高差もなんと400mもあったりで。あまり考えないことにしよう。良い時期だし、同業者はいるのかと思ってました。今日はもしやずっと一人かも…?林道には500mごとに看板あり。励みになるやら、大きなお世話やら…。2キロくらいのところで崩落があると何かで見たけど、きちんと整備されていました。林道は登山口まで全く問題なしでした。もしかしたら、近いうちに開通したりして…
退屈な林道ですが、渓谷美はまずまず。ほぼ終わりかけだけど、紅葉はキレイそう。あとはきれいな滝が2つほどありました。時々進行方向に丸盆岳や黒法師岳と思われる山が見えます。上の方は白くなってますね。スパッツなしの夏靴なので、雪は少なめでお願いしたいところ。
等高尾根で黒法師岳と丸盆岳を結ぶ稜線に登ります
1時間半弱で登山口。まずまずかな。わりと力入れて歩いたからなあ~。等高尾根はコンスタントに急傾斜。登りは効率よく標高稼ぐけど、帰りがちょっと不安だな…。ほとんど展望はなく、ひたすら登るという感じ。
時々気を紛らす看板あり。『市川戻り』は、ここで市川さんは引き返したかな…?『弁当転がし』はここでおにぎり落としたかな…?とか。1500mちょいから雪が見え始めます。北斜面には残ってるけど、尾根上はほぼ影響なし。稜線直下100mくらいから薄く積もるように…。ペラペラの雪だから余計に滑って歩きにくかったです。
先に黒法師岳に向かって、丸盆岳は後回し
黒法師岳と丸盆岳をつなぐ稜線に出ました。等高尾根下降点ですな。目の前に黒い円錐形の黒法師岳。丸盆岳とバラ谷の頭は笹の山なのに。名前のまんまだな。
今日の予定としましては、黒法師岳は必須。そこに丸盆岳かバラ谷の頭を絡めたい、あわよくば3つ全部登りたいところ。しかし、スタートが少し遅れたから3つは無理かな…。薄っぺらに積もった雪もタイムロスしそうだし。やるなら日の長い初夏かな。ということで、黒法師岳に向かいます。帰りに丸盆岳。
黒法師岳への道は笹と雪で滑って大変・・・
稜線の道は笹刈りがされてません。足元はあるけど、基本笹が覆いかぶさってます。笹の丈が低いところは問題ないけど、丈の高いところは少々かき分けながら進みます。薄っすら雪が乗っかってるので、めちゃくちゃ滑ります。体力消耗&時間ロス。黒法師岳への登りは結構疲れました。
黒法師岳の山頂は笹原&針葉樹に覆われてて展望なし
遠目に円錐形に見えた黒法師岳の山頂は以外にも広かったです。ただ、大部分が笹原で、針葉樹が邪魔して展望なし。しかも、雪が積もってて座るとこない…。三角点探しにウロウロ。普段は興味ないけど、黒法師岳の三角点は『+』じゃなくて『×』で有名らしい。地面から数センチしか出てなくて、なかなかみつかりませんでした。すぐ雪に埋もれちゃいます。
黒法師岳の山頂は展望ないけど、道中からは富士山や聖岳などが
丸盆岳が気持ちよさそうに見えるので、大休止はそちらで。登りは登るのに必死。下りは笹で滑って転んだけど、キョロキョロ景色見ながら下ります。富士山が思ったより近い!大無間山は存在感ありあり!聖岳が白い!双耳峰は池口岳?遠く西には御嶽山と恵那山も。ま、展望は写真にてどーぞ!
丸盆岳に向かいます カモシカ平からは爽快なロケーション!
丸盆岳は楽勝かと勝手に思ってました。思ったより距離もあったし、落ち込みも大きかったです。相変わらず笹と薄っぺらな雪に苦戦。夏靴はすでにビショビショ。不快だけど日帰りだからいいや。カモシカ平からはロケーション抜群!靴の不快さを忘れるほど。でも、最後の登りでは疲れたな…
丸盆岳山頂!眺めヨシ!
少し北に歩いた分、聖岳が近くなりました。丸盆岳からは寸又川を取り囲む山々が見渡せます。地味な山域ですね。大無間山は元気なうちに登っておきたいかな。丸盆岳で大休止のつもりだったけど、時計を見るともう13時。5時には暗くなるからな。まあ、林道に下りてから暗くなるぶんにはいいかな…。なんだかんだ30分ほど休んじゃいました。
下山。なんとか普通の時間に下りてこれました
笹の丈が短いところではストックが有効だが、高いところは手で掴みながら下りたい。登りもそう。稜線から100mほど下るまでは雪があって、ここもやっぱり苦労しました。踵で歩くと膝が痛く、つま先で歩くとバランスが悪い…。それでも雪がなくなってからは、まあまあのペースで下れたかな。
林道は時々小走りしてみたり。膝にどれだけダメージがあるか確認の意味を込めて。下り基調なので楽だけど、気分的には登りの林道より長く感じたな~。まあ、そんなもんだろな。とりあえず、黒法師岳はおしまい。
下山後の温泉とうどん なかなか温泉にありつけなかった
なんせ秘境中の秘境なので、街に出るにも時間がかかる。温泉は天龍村のおきよめの湯…と思ったら、物味湯産手形が使えるのは2019年からみたい。持ってるのは2018年。仕方ないので、阿南町のかじかの湯まで。なかなか快適な温泉でした。コテージも安くて豪華そうで、一度泊まってみたいところ。
このまま下道でタラタラ帰ると11時は回りそう。高速乗るのもバカらしいので、飯島町の道の駅で寝ることにします。日曜は昼から用事なので問題なし。翌早朝、空いた道をストレスなく走って安曇野に戻りました。おしまい。
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