常念小屋テント泊で常念岳と大天井岳に登ってきました。現在は安曇野市ですが、合併前は穂高町。どちらも町内の山なのですが、なんと駐車場で前夜泊!早朝発では駐車場難民になる可能性大なんですよね~。町内の山にもかかわらず前夜泊なんてアホらしいけど、現実的にはこうなってしまうのです…。煮え切らない気持ちは大きいですが…。
初日は天気イマイチ。終日雲が多め。常念と大天井を天秤にかけると、個人の趣味ですが大天井に軍配が上がります。天気の芳しくない常念を初日に登っておいて。晴れ予報の2日目に大天井岳を往復します。山頂だけを比べると大差はないかもしれないけど、稜線歩きという意味では大天井岳が圧勝かな。常念は単なる山登りですからね。でまあ、2日目はほぼ快晴で、その稜線歩きを満喫できました。
- 日程: 2023年7月16日(日)~17日(祝)
- 天気: 1日目:くもり 2日目:晴れ
- メンバー: T世
- 温泉: なし
- 食事: なし
- 登山口情報: 町内の山なのに前夜泊して駐車場をキープ!
朝には正規の駐車場には停めきれず路駐多数 駐車場にトイレはない
1日目
- 一の沢駐車場(4:25)
- 一の沢登山口(4:45~50)
- 常念小屋(8:40~10:15)
- 常念岳(11:20~12:15)
- 常念小屋(12:50)
2日目
- 常念小屋(5:05)
- 横通岳(5:50~55)
- 東天井岳の肩(6:50)
- 大天井岳(7:55~8:25)
- 東天井岳の肩(9:20)
- 常念小屋(10:40~11:25)
- 一の沢登山口(13:50)
- 駐車場(14:10)
海の日3連休の予定は双六でしたが…
海の日3連休はもともと双六小屋ベースの山を予定してました。テン場予約解禁日に予約ゲット!週間予報的にも今年は大丈夫かな~って感じ。しかししかし、今にも明けそうだった梅雨が明けず、3連休の初日と2日目が晴れじゃなくなってしまいます。初日の雨はガマンしたとして、メインの2日目が天気良くないんではなあ…。メインの日が晴れんと意味ない。ってことで、やむなく双六はキャンセルすることと相成りました。双六はここ数年ずっと計画してますが、なかなか実現しません。天気のせいだけでなく、ギックリ腰とかもあるんよなー。なんか相性の良くない山となってますだ。
で、代わりということで、まあ色々と考えてはみたけど、3連休ということで混む…。要予約の小屋も多い…。無難に近場で…ってことで、久しく泊まってない常念小屋ベースで常念岳と大天井岳にでも…ということに。
核心は登山口の駐車場
前日の夕方、暗くなる前に駐車場に着いておきます。この時点では前夜泊の車はチラリホラリ程度。時間とともに徐々に増えていきます。外は涼しいけど、網戸にしてても車の中は暑い。ベタベタして気持ち悪く、なかなか寝付けませんでした。
翌朝起きると、正規の駐車場は余裕で満車。路駐の列ができ始めてました。一の沢の登山口付近は、三股や中房温泉と違って車道がやや広め。路肩が広くなってるところもあり、駐車場難民になることはないかも…と思ったり。実際のところはわかりませんけどね~。
駐車場から一の沢の登山口まで約1キロ。標高差は100mほど。時間にして20分。勾配きつくて朝から結構しんどい。車道歩きの途中にバスが2台行きました。それもあってか、登山口は大賑わい。海の日3連休なので今日は混雑するだろうなあ…。まあ、ボチボチのところにテントが張れれば、今日はオッケーかな!
一の沢沿いの登山道を延々と
一の沢の登山口を登るのは何時ぶりか…?下りは何度も下ってる記憶あり。一ノ俣谷や二ノ俣谷の下山でも使ってるし、2019年には燕方面から縦走して下ってます。2015年の山スキーの時と、2010年には林道冬季閉鎖前日に登ってますな。三股や中房温泉に比べると、一ノ沢の登山口は使ってませんね。
一の沢の登山口は1320m、沢から離れる最終水場で約2200m。この標高差1000m近くをずーーっと一ノ沢沿いの道。単調ではありますが、ある意味では効率の良いルートと言えるかも。最後の約250mだけがやや急登って感じですからね。脚には優しい道です。合戦尾根も三股からの道も、いきなり沢から離れますからね。まあ、沢沿いのメリットは、いつでも水が飲めることと、多少は涼しいことかな~。
バス2台分の人の出発と重なり、出発時は人が多かったです。沢音がうるさくて後ろからの人の足音が聞こえません。いつの間にか接近してたり…。逆に追いついた時もしかりで、なかなか気づいてもらえませんでした。人の密度が高かったのは最初のうちだけで、時間とともにバラけていきました。
胸突き八丁を抜けて、最後に沢を渡るところが最終水場。小屋で買うと200円/1リットル。あと少しなので水汲んでいきました。プラス2キロ。2キロ増えて荷は重くなったと感じたけど、それ以上にダメージが大きかったなあ…。なんだかわからんけど、息は上がるし足はキツイ。最後、常念乗越まで遠かったです。
9時前には常念小屋に到着してしまいました
最後は疲れたけど、常念乗越に到着したのは朝9時前。テン場はまだガラガラ。小屋に近いスペースより、離れたスペースの方が人気あります。先に離れた方から埋まっていきました。離れた方がややスペースに余裕があるように思えました。うちのテントはちょっと大きめなので、小屋から離れたスペースの、その中でも広めのスペースをゲット!今日は風が強めで、テント張るのに少しもたつきました。
疲れたので、とりあえずはのんびりします。天気の方ですが、予報通りと言いますか、山の雲は多めです。安曇野は結構日が当たってるように見えます。常念乗越にたどり着くと眼前に見えるはずの槍&穂高は、稜線は完全に雲に覆われてます。そのほかの山は割と見えてるので、雲底は3000m近くってことかな。
とりあえず常念岳へ
天気はイマイチだけど、ずっとテントにいるのも先が長い。ま、常念にでも登ってくるとしますか。時間的に今日大天井岳で、明日に常念岳でも大丈夫だけど、やっぱ稜線歩きの長い大天井岳を天気の良い明日に持ってくるべきでしょう。ほぼ空身にもかかわらず、途中で足が終わっちゃいました。息は上がるわ、足は痛しびれるわ…。なんかおかしい。脱水気味なのかなあとも思ったり。
常念岳山頂
常念岳山頂は思ったほど混んではなかったです。常念乗越に着いた人からパラパラと登ってくるので、朝のように集中はしないのかな…?天気は相変わらずで、槍&穂高の稜線は雲の中。蝶ヶ岳や大天井岳は見えていました。安曇野は晴れてるみたいですね。今日は山に雲がかかりやすい天気みたい。下りもしんどいかな~と想像してたけど、下りはヒョコヒョコと下れました。登りの時間の半分以下。
長いテン場での時間を読書やプチ宴会で過ごします
テン場に戻ると満杯。常念に登りに行った2時間少々で一気に満杯になりました。当然ですが後の人ほど快適ではない場所に張ることになります。最終的には小屋前の広場、テン場の場外にも張られていたので、ギリギリ正規のテン場に張った人が一番割を食うことに。
常念から下りてきたのが13時前。寝るにはまだ時間があり余ってます。ツマミ食ったり、読書したりで時間をつぶします。めっちゃ喉が渇いてました。絶対旨いと飲んだビールは、いまいち身体が受け付けない。味噌汁やスープの方が体が欲してました。やっぱり脱水気味だったのかも…?日が出れば暑いし、陰ると涼しい。槍や穂高は時々見えたりもしたけど、雲がなくなることはなかったです。明日はホントに晴れてくれるんかいな。
7月16日(日)大天井岳を往復
まずまずの御来光でした!
翌朝。3時半に目を覚まします。棒ラーメンを食べて一息付くと、東の空が明るくなってきました。下界は雲海となっております。ビッシリ雲海って感じではなく、安曇野が透けて見えてます。ご来光は根子岳の左から。振り返りますと、槍や穂高には今日は全く雲はありません。少しくらい雲があってもいいのに…。
往きに横通岳に立ち寄っておきます
軽い荷物で大天井岳へ。帰りは面倒臭くなるので、往きに横通岳に登っておきます。みなさんテント張りっぱなしで常念に登ってるんでしょう。なんと横通岳には一人もいませんでした。知名度の差と言うか、格の違いを見せつけてますね~。百名山と○○名山には全く選ばれてない山の差。山頂は絶景です。下界は雲海。遠くに浅間山、八ヶ岳、富士山、南アルプスが幻想的な雰囲気で望めました。
横通岳と東天井岳の間はハイマツ繫茂地帯
常念から大天井岳の間で唯一爽やかではない部分があります。それが、横通岳と東天井岳のコルに当たる部分。ここはハイマツが繁茂しており、登山道にだいぶ枝がかぶさってきてます。まあ、大したことはないんですが、ここ以外がずっと素晴らしいので目立っちゃいます。東天井岳の肩の手前に、このルートで一番のお花畑がありました。規模はちっちゃいです。
道中で見かけた花たち
東天井岳と大天井岳の間に雷鳥ファミリーがいました
東天井岳の肩から大天井岳までは、常念山脈の中でも一番高い稜線が続くところ。なだらかな稜線で歩いてて気持ちが良いです。常に左手には槍や穂高が見えてるし、右手には雲海の安曇野や遠くの山々の見え方も素晴らしい。途中に雷鳥ファミリーがいました。子供が6人かな。親は岩の上で周囲を警戒してるようですが、人間には無頓着なようです。敵という認識はないんでしょうね。
大天荘は既に出発していったのか閑散としてました
大天荘は閑散としてました。みなさん既に出発済み。それにしても少ないよなあ。槍方面、燕方面の分岐にあるとはいえ、すれ違う人も少なかったように感じます。大賑わいだった常念小屋ほどは混まなかったのかなあ…?テントも全く残ってなかったし。登山口から遠いから遠いぶん、お客さんの数も少ないってことでしょう。実際のところは不明ですが。
大天井岳には誰もいなくて貸し切り
大天井岳の山頂に向かいます。小屋から近いので、日の出の時間は賑やかだったことでしょう。しかし、今は誰もいません。常念山脈最高峰からの展望を独占です。大天井岳まで来ると、黒部源流の山々、立山連峰、後立山連峰が見えてきます。どの方向も今日は素晴らしい展望です。
常念小屋に戻ります
さて、常念小屋に戻るとしましょう。常念小屋から大天井岳を往復するって、一見つまらないと思いがちです。自分もそう思いながらもこの往復を企てたわけですが、なんだか往きと帰りが全く別の景色とまではいかないけど、帰りの景色もとっても新鮮に感じました。道も概ねなだらかなので、気分よく歩けました。
一の沢登山口までは長い長い下りが続きます
テン場に戻りますと、残されたテントは片手で足りるほど。その中には今日到着したのもあります。自分たちが撤収している間に、さらにテントの数は減りました。それにしても今日は暑いです。あとは一の沢沿いを下るだけなので、もう曇って欲しいくらいでした。願いは叶わず、大半は晴れの状態。暑かった。胸突き八丁までは傾斜があるので疲労を感じましたが、そのあとは沢沿いを緩く下るので持ち直しました。
今日は温泉も下山後ラーメンもナシ。ラーメンは食べたかったけど、ちょうど中休みの時間でしたからね。温泉も入れれば入りたいとこでしたが、まあ家に帰った方が早いかな~と。
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