権兵衛峠からから経ヶ岳 2021/10/16

一昨年2019年の6月から11月にかけて整備、復活した権兵衛峠から経ヶ岳への登山道。昨年あたりチラホラ歩いた話を耳にしていました。機会があればと思っていて、行先に悩んだこの日に行って参りました。天気も微妙だし、ダメ元的な位置づけで臨んだんですが、期待した何倍も良いルート、良い展望でした。

  • 日程: 2021年10月16日(土)
  • 天気: 晴れ時々くもり時々霧
  • メンバー: T世
  • 温泉: なし
  • 食事: 麵屋二八 伊那市ラーメン
  • 登山口情報: 権兵衛峠に広い駐車場とトイレあり
コースタイム
  • 権兵衛峠登山口(6:45)
  • アンテナピーク(7:30~35)
  • 北沢山(8:20~35)
  • 2043m三角点(9:20)
  • 経ヶ岳(10:05~25)
  • 2043m三角点(10:50)
  • 北沢山(11:35~12:00)
  • アンテナピーク(12:30~35)
  • 権兵衛峠登山口(12:55)

【動画】このルートの良さが少しは伝わるかな~

行き先選びに困っての経ヶ岳

今年は9月の前半が涼しくて高い山に紅葉スイッチが入り、例年よりも早めの紅葉に。逆に9月半ばからは暑いくらいの日が続き、ブナなど山地の紅葉スイッチが入らない。ブナはかなり遅め…というか、まだ紅葉が始まらないという…。つまりのところ、今は高いとこは終わってて、低いところは始まってない状態。

そんなこんなで、紅葉シーズンなのに行くところに困るといった事態に陥ります。高いところのカラマツなら黄葉してるかなと思い、この権兵衛峠から経ヶ岳ってのを思い付いた次第であります。

登山口であります権兵衛峠は雲の中

道中、雲が多くてテンションは低めな状態で権兵衛峠に向かいます。上空は晴れてても、雲がかかってる山が多い。グーグルマップ見ると奈良井からが最短になってるのでそちらから。権兵衛トンネルの手前から旧道に入ります。雲の中に突入です。権兵衛峠の登山口も雲の中。先客は2台。ちなみに旧道の伊那側は通行止め。伊那から入る場合は、いったん権兵衛トンネル抜けてから。

権兵衛峠からアンテナピークへ

行くのやめたい気持ちもあったけど、ここまで来てるんだからやめるのもアホ。天気ダメならまたくればいいし。ということで歩きはじめます。果たしてこのガスガス、雲海なら登ってると晴れる可能性ありだが、山にかかってる雲なら期待薄。雲海であることを期待しながら登ってると、太陽の気配が感じられるように。しかも、上空は真っ青な青空!テンション上がってきましたね。

このあとしばらくは、雲海の水面の上下動に合わせ、また雲の中に突入したり、水面から出たりを繰り返します。登っていくにつれて雲海の水面が低くなっていきました。快晴ですね!

資材運搬用のモノレールが出てきました。今登ってるピークにあるアンテナへとつながってます。後で調べてみたら、携帯基地局のアンテナだそうな。このモノレールが出てきたところあたり、ちょうど霧が薄くなったところに光が差し込み、とっても幻想的な光景が見れました。写真撮ったり、動画も撮ってみたり。動画の方がいい感じで写ってました。

少し登ると明るくなって太陽の気配が
こんなところにモノレールの軌道が
少し霧の残る状態で日が射してきたので幻想的な光景になりました
あとで調べたらこの先のピークにある携帯基地局のアンテナへの資材運搬用とのこと

アンテナピークからは目指す経ヶ岳も見えてます

モノレールが続くアンテナの建つピークは通称アンテナピークと呼ぶそうな。これもあとで、『経ヶ岳友の会』のホームページで確認。ちなみに、2019年に登山道を復活させたのが、この『経ヶ岳友の会』です。アンテナピークからは、これから登る経ヶ岳の山頂が見えております。辿る稜線も見えてます。さすがに距離が長いなあ…。木曽駒あたりも見えてるけど、高いところには雲がまとわりついていますね。

経ヶ岳友の会
経ヶ岳友の会は長野県南箕輪村にある標高2,296mの経ヶ岳を愛する人達の集まりです。
行った時は何だろうと思ってたけど、携帯基地局のアンテナだそうな
アンテナピークからの経ヶ岳 標高差はあまりないけど遠い

アンテナピークから北沢山は概ね平凡な稜線歩き

ここから経ヶ岳本体の登りにかかるまでは、登りベースではあるけどほぼ稜線横歩き。緩いアップダウンを繰り返す感じになってます。道沿いの岩に名前が付けてあったり、経ヶ岳友の会の遊び心がうかがえます。北沢山までは概ね平凡な雰囲気の稜線歩きでした。

同じく御嶽山
木立の隙間から南アルプス 雲の帯でハッキリ見えず

北沢山は展望も雰囲気も素晴らしいところ!

北沢山の直下で樹林帯から抜けて開けます。雲海の伊那谷が一望。経ヶ岳も雲のかかった木曽駒も、西には御嶽山も見えています。あまり広くはないけど快適な山頂でした。ここで小休止です。

中央アルプス主要部にはずっと雲がかかっていました
北沢山は快適な山頂
経ヶ岳までのちょうど中間点になります
御嶽山もバッチリだけど、こちらの山頂にも雲
目指す経ヶ岳はまだまだ遠いです
北沢山はとっても居心地の良い山頂でした

北沢山とコイノコの間はこのルートきっての快適稜線歩き

北沢山から次のチェックポイントであります『コイノコ』までが、この権兵衛峠からのルートのクライマックス!笹の稜線にダケカンバ並木みたいになってて、とっても雰囲気が良いです。コイノコ手前にあるアヤメ山も伊那谷の展望ヨシ!写真や動画を撮りまくったので、以下にたくさん並べておきます。

北沢山からは雰囲気が明るくなります
ダケカンバの黄葉と笹の緑、青空が素晴らしい
北沢山からコイノコの間が一番快適でした
振り返りますと雰囲気がまた変わったり
コイノコの一つ手前のピークかな
こんなに良い登山道だとは思ってなかったです

『コイノコ』ってなんか意味あるんかな?

コイノコにはこんなに人が来るんかい!というほどのベンチ&テーブルが作ってありました。恐らく友の会の方が倒木を利用して作られてるんだと思われます。経ヶ岳山頂にはもっとたくさんのベンチ&テーブルありでした。

帰りに笹刈り中の人にお会いしました。『日本一の登山道を目指してます』『また来てください!』とおっしゃってました。年輩の方でしたし、生き甲斐を感じながらされてるのかなと思いました。

コイノコから先、再び雲に包まれます

コイノコから先は少し雰囲気が変わります。針葉樹が混じるようになり、雰囲気は少し暗めに。雰囲気が暗くなるのに合わせるように、またまた雲が押し寄せるようになってしまいました。もう、しばらくは晴れてるんだと思ってたのに…。ただ、時々赤く染まるツツジが群生してて、霧に包まれシットリとした紅葉になってました。コレはコレでよい。

紅葉はなかなかだが曇ってしまって・・・
カエデは全体を通して少ししかなかった
振り返ればカラマツの黄葉が

鬱蒼とした経ヶ岳本体の登りにかかります

経ヶ岳は羽広にある仲仙寺から登ったことがあります。途中から展望があっただけで、山頂は鬱蒼とした針葉樹に覆われて展望ナシの記憶。途中のカラマツ林は悪くなかった記憶。まあ、一度登っておけば十分かなって印象が残っています。

経ヶ岳本体の登りにかかります。前回の記憶がよみがえりますね。針葉樹に覆われてて暗いし展望がない。横歩きが長く続いた後の最後の試練です。結構急だし。黙々と何も考えずに登るのみ。北沢山~コイノコの雰囲気とはえらい違いでした。

今いるところに雲がなければ晴れているようだ
ニセ経ヶ岳より あと100m登る
南アルプスはずっとこんな感じだ
甲斐駒だけなんとか

二度目の経ヶ岳登頂です!

倒木が目立ち始めてきたら山頂。2年前の台風19号による倒木らしいです。山頂には先客の2名様がいらっしゃいました。もう1名様は経ヶ岳の登りですれ違ってます。そして、うちらと前後しながら歩いてた単独の方が、少しだけ遅れて到着です。

山頂はひどい倒木です。だいぶ片付けれれてて、倒木を利用してベンチ&テーブルが作ってあります。この倒木のおかげで、鬱蒼とした山頂だったのが、かなり開けて見通しが良くなってます。ただ、雲が増えてきてしまったので、何が見えてるのかの確認はできずです。松本平が良く見えてて意外に思いました。日も射さず、風も強いので、山頂は長居せず後にしました。

開けてきたかと思ったら経ヶ岳山頂だった
台風による倒木の影響か伐採されてた おかげで開けてベンチ&テーブルもたくさん!
経ヶ岳友の会の方によって片付け、整備された

山頂を後にするとしばらくでまた晴れてきます

経ヶ岳本体を下り切ったあたりから、またまた晴れベースになってきました。傾向としては下り坂なので、今日はもうダメなのかと思っていました。また晴れたコイノコ~北沢山を歩けると思うとうれしくなります。往きは曇っててシットリ紅葉地帯だったところも、帰りは晴れて明るく派手な色になってました。

帰りはまた晴れてきた

コイノコ~北沢山の間はやっぱりよかった!

コイノコ~北沢山はやっぱり帰りも気持ちよかったです。ただ、笹原というのは順光だと濃い緑に見えるけど、逆光だと笹の葉が反射してキラキラします。進行方向はキラキラしてて、振り返ると濃い緑でした。

コイノコもベンチ&テーブルがたくさんあって宴会できそう
カンバと笹の道を下っていきます
朝は雲海で見えなかった伊那谷
振り返ると 笹は順光だと濃い緑、逆光だと反射して光る
北沢山に向けて
ここらへんは振り返る時間の方が長かった印象
快適区間もそろそろオシマイ

帰りの北沢山も晴れてくれて快適

帰りの北沢山でもゆっくり休憩しました。経ヶ岳は風が強かったのに、北沢山はほぼ無風でした。経ヶ岳は今も風強いのかなあ…?そして、伊那谷を埋めてた雲海もいつの間にか解消。市街地が見えています。午後は降水確率高くなってたけど、今のところ崩れてくる気配はないです。木曽駒にかかってる怪しい雲も、朝からとくに増殖することもないし。

御嶽山の雲はしぶとい
中央アルプスの雲もなくならなかった
北沢山からの経ヶ岳 下り坂予報だがよく晴れてくれた

あとは権兵衛峠まで気持ちよく下っていけました

権兵衛峠から経ヶ岳は距離が長いので、帰りはウンザリモードになると思ってました。でも、あんまりウンザリしなかったです。やっぱりコイノコ~北沢山がよかったからだろうな。あとは、これといった見どころがあるわけではないけど、ウンザリすることなく無事下山であります。

カラマツの黄葉はまだ始まったばっかり
カラマツの黄葉の中のほのかな光の中を下っていきます
アンテナピークから最後の見納め

権兵衛峠からの経ヶ岳 まとめ

権兵衛峠からの経ヶ岳は思ってたよりもずっと良かったですね。経ヶ岳が良かったというよりも、途中の稜線が良かったって感じです。もう一度歩いてもいいなあと思いますが、権兵衛峠からコイノコまででいいかなと。コイノコの宴会場で大休止して、経ヶ岳に登らずに戻るのが賢いのかなと思ったり。

本日の下山後ラーメンは

下山後は伊那のラーメン屋に向かいます。『麺屋二八』というラーメン屋。伊那にはあまり人気店はないみたいだけど、その中でも上位にランク。13時半くらいだったけど、駐車場は一杯で、座席の方もほぼ満席でした。下山後だけにスープが旨かった。最近しょっとハズレが多くなってたけど、今日はまずまず美味しかったです。



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