信仰の山であります七面山に登ってきました。山上1700mくらいのところに敬慎院というお寺があるのですが、下からそこまで標高差約1200m。参拝自体がガッツリ登山です。しかも、道中は展望も変化もない登り一辺倒。登ることが修行。それでもたくさんの人が登っていました。登山目的の人よりも、参拝目的の人の方が多かったです。

敬慎院から七面山山頂、希望峰にかけては、それなりに展望があり、雰囲気もまずまずでした。希望峰からは南アルプスの展望が良いとのこと。正面が笊ヶ岳でした。七面山自体がかなり南部にあるってことですね。その笊ヶ岳から北に伸びる白峰南嶺の地味な部分、地味だけど図体はデカくて、南アルプス主稜線の展望の壁になっていました。聖岳、悪沢岳、塩見岳、白峰三山など3000mを超すような高い山のみ、壁から姿を見せていました。詳しくは本文中の写真をご覧あれ!
登りは表参道。至れり尽くせりの参道。下りに利用した北参道は、表参道に比べるとかなり歩きにくかったです。敬慎院まで登り2時間ちょい。下りは北参道で2時間ちょいと、ほぼ同じタイム。下りの方が標高差は200mほど多いんですが、この所要時間が下り道の歩きにくさを物語っていると思います。一人も会いませんでしたし…
- 日程: 2019年11月16日(土)
- 天気: 快晴!
- メンバー: 単独
- 温泉: 下部温泉 不二ホテル(500円)
- 食事: 無奏天生 塩尻市
- 登山口情報
表参道の羽衣登山口付近、ヘアピン付近、川沿いにたくさん駐車スペースあり
トイレあり
北参道の角瀬登山口は南アルプスプラザに20台駐車可。南アルプスプラザは喫茶、売店、観光案内所。
登山口は羽衣 表参道です
朝4時に起きて、4時半過ぎに安曇野を出ました。時間のかかる山なので、珍しくオール高速で。2時間ちょいで表参道の登山口であります羽衣へ。駐車場は登山口付近、手前のヘアピン前後、川沿いに広いスペースあり。よく調べてなかったので、川沿いの道をドン突きまで進んでしまったり、ちょっとウロウロ。登山口もよくわからなかったり…。
今日はT世さんは山に登りません。久遠寺と身延山を観光です。なので、下山する時間を見計らって、北参道の登山口付近までお迎えに来てくれる予定。

表参道は標高差1200m、五十町の長丁場
車道を少し歩いて登山口へ。いきなり賑やかです。上の方では『南無妙法蓮華経』の大合唱が聞こえます。いきなり信仰の山ってことを実感です。参道は軽トラが通れそうな広さで、丸太などで階段状に整備されています。そして、両側には立派な杉並木。老若男女に優しい道であります。
しかし、この道が延々と敬慎院までの標高差1200m続くのです。途中、要所要所に〇〇坊というお寺や休憩所があったり、中腹で少し紅葉がキレイだったり、ほんの少しだけですが、木々の間から北岳や甲府盆地が見えたりするだけ。この単調な階段状の参道を黙々と登るのみ。
そんなこともあって、ちょっと力を入れて登ってみます。タイムアタックではないけど、膝の回復具合、体力の衰え具合を計ってみました。1200mを2時間ちょっとで登れたのは良かったかなと思うけど、後半は少しペースが落ちました。その後も太ももがお疲れ模様。持久力というか耐久性が落ちたかな…











敬慎院 標高1700mの山上台地に法華経の聖地が
少し傾斜が落ちたかと思ったら、山門が出てきました。和光門ですな。ここから敬慎院の領域か。一直線の杉並木が鐘楼まで続いていました。七面山は急峻な山だけど、敬慎院の建つ1700m付近だけ平らで池もあります。本堂東側の階段を登ると随身門。この門をくぐると、今まで長いオアズケだった展望が一気に開けます。富士山がドカーン!
まだ9時半なので少々逆光気味。それにしても雪が少ない…。これならいっそのこと全くない方がいいんじゃないかと思えます。風前の灯だな。明日にはなくなってたり?最近は太平洋側で降ってないから仕方ないですね。











敬慎院から七面山山頂へ
敬慎院から七面山山頂への道は気持ちよく歩けました。前半はスッキリしたカラマツ林。ガレの縁に立つと圧倒的なナナイタガレ。このガレは船窪岳あたりのよりすごいなあ。広い面がザックリ剥がれてますから。ガレの上部からはシラビソ林。少し我慢して歩くと七面山山頂です。
七面山山頂は明るくて広いけど、如何せん展望が全くありません。3人ほど休んでました。ま、とりあえず先に希望峰へ行っとくか。








希望峰で南アルプスの展望を拝みます
七面山~希望峰はシラビソ林。昨年の台風で倒木多数。倒木を避ける踏み跡が石狩川のように蛇行してます。それでもだいぶ片付いてるのかな?八紘嶺までは手付かずのようで、行くのなら覚悟をもって…という雰囲気でした。希望峰まではそこそこアップダウンあり。敬慎院への登りで頑張ったので、太ももにきてます…
希望峰に到着。予感はありましたが、予感よりマイナスな希望峰。基本、濃いシラビソの稜線上のピーク。南アルプス側の西面だけ開けてます。南、東、北は濃いシラビソ。なので南にある太陽から日は射しません…。寒いです。でも、今日の最終目的地なので、寒いの我慢して大休止としました。
展望は前文で書いた通りです。真正面に笊ヶ岳、その奥に聖岳。緯度的に七面山はこのあありになるんですね。笊ヶ岳を中心に南と北に伸びる大きな稜線が、目の前に立ちはだかります。それよりも高い部分、3000mを超すような高い山だけ見ることができます。ちょっと想像と違ったかな~。まあ、勝手な想像だったんですけど。でも、この角度、距離からの南アルプスは初めてだったので、かなり興味深く見させてもらいました。









七面山最高点経由で敬慎院に戻ります
七面山1983mに戻る途中、七面山の最高点1989mに立ち寄ってみます。登山道から薄っすらの踏み跡を辿っていくと、それっぽい場所に。看板はおろか、マークも何も無し。あったのは無造作に横たわる倒木のみでした。行く価値ナシ。
帰りも七面山山頂は素通り。ここは希望峰と違って陽当たり良好でポカポカ。なのに展望がないとう…。登りの時もそうだったけど、敬慎院までは気持ちよく下れました。時間が少し経過したぶん太陽も南に動いて高くなり、往きでは気付かなかった駿河湾や伊豆半島も見えていました。海が近くてビックリ。






敬慎院 富士山の展望と一ノ池がよかった!
随身門前からの富士山、こちらも時間の経過とともにクッキリしてきました。クッキリするとさらに雪の少なさが際立ってしまいます…。階段を下りて本堂へ。本堂と隣の建物をつなぐ渡り廊下をくぐると、深い緑色した一ノ池。周囲の木立が湖面に写ってキレイでした。









奥の院に立ち寄ります
敬慎院からずっと林道歩き。もしや、下まで林道…とも一瞬思ったけど、そんなわけないわな。林道は奥の院まででした。敬慎院と奥の院をナンバーなしの軽トラが行き来する道なんだな。荷揚げはリフトで。奥の院前にはテラスがあり、そこで富士山の見納めです。



下山は北参道を使いましたが、これが大変で…
奥の院からは登山道っぽくなります。表参道に比べると幅は狭くて、手入れも行き届いてないかな。階段状にしてなくて、路面はコブシ大の石がゴロゴロしています。その上に途中から枯れ葉が積もりだし、歩きにくいことこの上なし…。気を遣うしスピード出せないし…。そのうち膝が痛くなってきちゃいました。今日は調子よかったのに…。
表参道の1200mを2時間ちょいで登り、北参道の1400mを下るのに2時間ちょいかかりました。登りだとそんなに苦にはならなかったと思います。七面山は表参道の往復で十分だなと思いました。ただ、それだと奥の院に寄れないのか。奥の院に寄る、または登りと下りの道を変えたいのなら、北参道を登って表参道を下ることを勧めます。
北参道の休憩所にはヒル除けスプレーが設置されていました。さすがに11月の半ばになるといませんでしたが。





下山後の温泉とラーメン
温泉は下部温泉へ。下の方にある不二ホテルへ。場所が分かりにくくて、いまいちパッとしない感じだったのに、日帰り入浴客はたくさんいました。ホームページがキレイだからかな?
韮崎の長浜ラーメンに寄ろうと思ってたけど、時間が合わず。塩尻で探します。無奏天生という店へ。創作系な感じのラーメンでした。
信州味噌ラーメン 汁なし担々麵
コメント
いつもWebPage拝見しております。特に山スキーのページ。
偶然にも同じ日に七面山の同じコースを歩きました。時間的に、下山したぶなぱうさんと敬慎院の荷上げ小屋付近ですれ違ったのではないでしょうか。
希望峰でうどんを食べゆっくりしていたし、ぶなぱうさんほどは速くないので、北参道登山口から車を止めている羽衣に戻る間に日が暮れてしまいました。
次は八紘嶺方面に抜けてみたいものです。