根子岳BC 小根子裏シュート 2025/2/10

超人気の根子岳BCにおいて人影皆無の小根子岳裏のシュートを滑ってきました。3年前に根子岳の裏、四阿カルデラの中を探索した時のこと、小根子岳からカルデラに下りるとダケカンバの密林にウンザリ。少しでもマシな隙間をと探りながらトラバースしてたら、この縦ラインが出現。斜度が手頃で適度にウネってて、北面なので雪もよかった。とても気持ちよく滑れたので今回の再訪です。

  • 日程: 2025年2月10日(月)
  • 天気: ガスガス時々晴れ
  • メンバー: ひとり
  • 温泉: なし
  • 食事: 家
  • 登山口情報: 奥ダボススキー場 リフト1回券500円
コースタイム
  • 奥ダボススキー場トップ(9:55)
  • 小根子岳(11:10~20)
  • 小根子裏シュート2本(11:20~13:05)
  • 小根子岳(13:05)
  • 根子岳(13:25~45)
  • 奥ダボススキー場駐車場(13:40)

菅平に着いたら根子岳は雲の中

天気が微妙で朝からダラダラ。出発が遅れた上に板を忘れて取りに戻り、さらに1時間のロス。上田に出たとこで根子岳が見えてなかったら、湯ノ丸に鞍替えするつもりでした。根子岳見えてたから菅平に来たけど、菅平に着いたら根子岳は雲の中。せっかく来たから仕方ない行くか…。

根子岳は雲で見えない

ガスガス時々晴れ間…なお天気

奥ダボスのスキー場トップから歩き始めます。周囲は雲に覆われてるけど、強弱はあれど太陽の気配は常にありました。上は晴れてて、ここに雲がある感じです。半分くらい登ったあたりで晴れ間がでてきました。これ以降、晴れたり曇ったりの繰り返し。晴れと曇りは1:3くらいな感じかな~。

時々太陽の気配はある
晴れてきた!
樹氷も着いててキレイ!
写真は晴れたのばかりだが、実際はガスる時間の方が長い
小根子岳が見えてきた

小根子岳からシュートの入り口へ

今までの根子岳は必ず山頂に登っています。こだわりはないけど、なんとなく…。しかし、出遅れたのと天気がこんななので、今日は小根子岳から目的のシュートを滑ることにしました。小根子岳に着いた時はずっと曇ってて、しばらく晴れ待ち。なかなか晴れないので、シュートの滑り出しまで移動します。

このシュートの入口がまたわかりづらいんですよね~。入り口付近の周囲は細くて密なダケカンバ林で覆われています。まるでみつからないよう防御してるかのようで…。前回はトラバース中にこのシュートに出くわしたので、横から入りました。今回は一番てっぺんから滑りたい。前回のログを確認しながらダケカンバの密林を掻い潜り、なんとか最上部に出ることができました。

小根子裏シュートへの入り口で晴れ待ち

成り行きで小根子裏シュートを2本滑った

せっかく本日のメインディッシュなのに、曇ってる時間の方が長くなってます。できれば晴れてる時に滑りたい!でも、いつまでも待ってられない…。ということで、晴れはしないけど薄日が差したタイミングで滑りました。

滑り出しは少し斜度があって、最初のノール状を越えるとこがちょっと気持ち悪め。人気の根子岳といえど、裏側で雪崩に埋まったらアウトですからね。横に逃げ加減で斜面に入りました。その後は凸凹のある斜面なので大丈夫かなと思いつつ滑ります。雪質最高!のつもりで滑ったけど、意外にも重めでした。しかも深い…。テレマークはちょっと厳しめ。板が太ければいいかもですが、まあ仕方ない。あと、滑っててちょっとのけ反るな…と感じたけど、やっぱりブーツがウォークモードでした。テレマークは雪が良ければウォークモードでもあまり関係ないけど、重かったりするとちょっと影響ありますね。

このシュートを滑るのは気持ちいいけど、もれなく付いてくるのが登り返し。登り返さないとすれば、米子大瀑布から須坂に下りるしかない。下半分はまだ斜度が緩いのではかどるが、上ほど斜度が出てきてラッセルしんどい。今日は重くて深いからなおのことです。登りはシュートを使わず、左の樹林帯を登りました。なので、余計にルート限定されてしんどかったかも…?

せっかくしんどい思いでラッセルしたんだから、1本でおしまいにするのは勿体ない…。ということで、予定外の2本目。一番上までは登らず、少し下から滑ります。ブーツのモードはしっかり確認!重い雪に対抗する滑りを心がけますが、滑るうちにわけわからんようになるのが常。しかも、中間くらいで今度はスキーがウォークモードになってしまいました。スキーモードへの切り替えが甘かったようです。1本目、2本目とも悔いが残りますが、さすがに3本目を滑る気にはなれなかった。

小根子岳裏シュートを上から
下から
予定外の2本目

せっかくなので根子岳山頂へ

小根子の北側に登り返して北西面滑って終わろうと思っていました。シュート脇を登ってると晴れる時間が長くなってきて、だったら山頂に行っとくか…と小根子の南側に登り上げます。こっちの方が少し標高高いので、そのぶん損します。で、山頂に向かう頃にはすっかり曇り空。以降、晴れ間はほとんど出なかったという残念な…

登り返しが大変だった
せっかくだから山頂行っとこ
樹氷も立派に育ってます

根子岳山頂から唐沢尾根を滑りました

登りの時にはたくさん人がいたけど、さすがに13時を回ると寂しいもんです。山頂に登っとくかと思った理由として、今日は北西面じゃなくても雪がよさそうだったから。唐沢尾根を滑ることにしたのでした。ところが、滑ってみると雪は悪くはないけど良くもない…。板をとられる感じ。弾かれるというか…。しかもガスガスだったし。山頂に行ってあまり良いことはなかったです。

山頂見えてきた
土台もしっかり隠れてる
残念なことに滑りはほぼガスガス

手持ちのガイド本を紹介します

山スキーを始めた頃は情報源といえば山雑誌の記事とガイド本のみ。今のご時世はネットに情報が腐るほどあって、情報を集めるというより選別するという感じ。ネットのレポは個人差大きく主観が入ってて難しいところがありますね。その点ガイド本はレベル的に安定してます。行き先はガイド本で探して、足りない情報をネットで補う…が理想的なのかなと思ってます。

山スキールート212

『212』というだけあって盛りだくさんの内容。定番ルートからマニアックなルートまで品揃え豊富です。値段が2980円と高いけど、内容からすれば安いくらいかも。コレ1冊持ってればOK!って感じですかね。地形図にラインが入ってるので、概念図から地形図に変換する作業も不要です。ちょっと至れり尽くせり過ぎじゃないって感じ。

山スキー百山

隣の山スキールート212とボリュームも見た目も似てますが、こちらは山スキーアルピニズム研究会の著。ちなみに、こっちの方が早くに世に出てます。中身はだいぶ違ってて、かなりマニアック。一般人には行けないルートも多いです。『百名山』ではなく『百山』ってことです。

山スキー百山2

山スキー百山の第2弾です。山スキーアピニズム研究会の著、記録集をよりガイド本化したような感じか。見やすい地形図に落とし込まれており、利用価値が高いです。ただ、レベルの高い人が多いので、自分の力量と合致してるか見極めるのも重要。


東北の山スキー特選ガイド

特選ガイドというだけあって、東北の主なところが網羅されています。オールカラーで解説が丁寧です。東北に住んでる人や、東北への出没頻度が高い人は必携のガイド本かなと思います。

東北山スキー100コース―滑走記とデータ

東北の山スキー本というと、以前はこれでした。しかし、如何せん時代遅れ感が否めなくなってきました。地形は変わらなくても、流行、アプローチ、植生、雪の量などは変わっていきますから。

ハイグレード山スキー―最新ルート集

月刊誌『岳人』では初冬に山スキーの特集が組まれていました。その特集の数年分を集めて一冊のガイド本になったのがこの本。2007年発刊ですが、しばらくは大変お世話になった一冊です。


日本バックカントリー・オール 50エリア170ルート (パウダーガイド12)

ここまで紹介したガイド本はどちらかというと登山系の出版社のもの。この本はパウダーガイドなので、基本的に滑り系の人向け。本の名も『バックカントリー』ですからね。GPSデータも付いてたり。

リフトで登る日帰り山スキー特選ガイド

『リフトで登る』に特化したガイド本。しかも日帰り。2004年発刊。当時は概念図が当たり前だったけど、この本は地形図にルートが引いてあります。かなり大雑把だけど。

山スキールート図集1’〈01~’02〉

2昔前の山スキーのバイブル本。この本も古いので時代遅れ感はありますが、シーズン初めにひと通り目を通すのも良いのかなと。概念図+点線&波線の懐かしい表記です。


山スキールートガイド105

ガイド本というよりも、著者である酒井さんの記録集的な本。エリアは北陸中心で掲載ルートも特殊です。山スキーを始めて最初に買うガイド本でないことだけは確か。ルート図も概念図にラインが引かれた昔ながらの手法です。概念図から地形図に落とし込む作業が必要です。上級者向けの本だと思います。

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