東西南北、四方だけには収まらず八方に滑れる大渚山。山頂以外は樹林帯なので天気の悪い日でも大丈夫。北面は深いパウダー、南面は激重雪…と雪質の品揃え豊富。そんな山スキーヤ-にとって便利な大渚山、今年も詣でることができました。今回は普通に山頂まで登り、南面を少し滑ったあとに東側の沢筋に入りました。雪は重かったけど誰も滑ってない疎林斜面は気持ちよかったです。
- 日程: 2025年2月2日(日)
- 天気: くもり時々小雪のち時々晴れ
- メンバー: T世
- 温泉: 黒部観光ホテル 物味湯産手形利用
- 食事: 家
- 登山口情報: 大草連集落除雪終点 除雪作業に気を遣いましょう
芳しくない予報のこの週末。土曜日の昨日は赤禿山へ。本日日曜日は天気がよさそうなら妙高方面へと考えていました。しかし、あまりよくない予報に変わったので大渚山へ。とりあえず大渚山にでも行っておくかって感じでした。5時半に起きたものの天気がイマイチなのでダラダラしてしまい、7時半に安曇野発となりました。大草連9時過ぎ着。
大草連の雪壁は平年並みってとこか
大草連に登る車の跡は結構ありました。ある意味、大渚山日和ですからね。昨日の方が雪が期待できたので、もっと大渚山日和だったかもです。除雪終点が車いっぱいだったら…と心配したけど、いつも停める場所は1台も停まってなかったです。今はみんなあっち側。雪壁は身長より少し高いくらい?そんなに高くはなかったです。最近にしちゃあ高い方かな?

メインストリームまではトレースなし
こっち側からはトレースなし。いつもの段々畑と水路を縫いながら登ります。いきなりすごい雪!表面にモナカの皮があって、その下はズボーっと埋まります。絶対滑るの無理な雪ですね。まあ、ここはいつものことなのでいいとして、上のブナの中がどうかですね。畑を斜めに上がって行ってメインストリームに合流です。踏み固まりやすい雪のようで、トレースは石のように固くなってます。帰りの車道滑りは拷問確実だな。


小雪舞う中ブナの台地を登ります
今日は南岸低気圧の日。結構降るのかと期待したけど、直前になってトーンダウンしました。内陸に雪が少ないのでしっかり降って欲しかったんですけどね。安曇野あたりで薄っすら白くなる程度でした。白馬あたりでは薄日が差してきました。まあまあ良くなってくるかと思いきや、歩き始めから中間あたりまでは小雪の舞う空模様でした。
ブナの台地に上がったあたりも薄皮モナカ。昨日は少し日が当たったんでしょうね。中間過ぎると表面のモナカはなくなり、ただの重い雪に。北斜面の雪はまだ生きてると思うけど、出遅れたのと天気がイマイチなのとで、北斜面に入るのは億劫になっていました。もう少しで稜線ってとこで団体さんが滑ってきました。稜線に出ると2名×2。あと北斜面に入ってる人がいるかどうか…?




大渚山の山頂(西端)まで一応行っときましょう
頂稜に出ました。雨飾山がボヤーっと見えてます。用はないけど一応山頂まで行っておきます。北アルプスは黒負山あたりは日が当たってるのがわかります。それより南はどんより。青海黒姫山にも日が当たってますが、少し南の明星山は曇っています。糸魚川市街も晴れてるみたいですね。今日の晴れと曇りの境界線がだいたいわかりました。北斜面を少しのぞいてみたけど、まだまだ軽い雪が温存されてるようでした。





滑りは南面、途中から左手の沢筋へ
ということで南面を滑ります。登ってる時の感触よりも重いです。ヨイショってやらないと板が曲がっていきません。一段滑ったとこから左手にいい感じの斜面が続いてます。今日はここを滑ることにしました。
雪は相変わらず重いけど、誰も滑ってなくて樹間が広く斜面もそこそこ広い。なので、まあまあ思うように滑ることができます。ただ、斜度もそこそこあるので、スピード出てくると制御不能になり、暴走状態になってしまいました。水分たっぷりの重い雪で即前転する危険と背中合わせで滑るスリルが楽しかったです。台地に下りてからはもうダメ。
最後の車道はやっぱり拷問でした。トレースは石のように固いので板がカタカタと暴れます。端を滑ろうとすると、端は激重深雪で太ももが拷問。畑に入ると緩い下りでも止まってしまうし…。のたうち回りながらの下りです。最後は水路に落ちないよう気を付けながら無事下山であります。今日は滑りの部はあきらめてたけど、沢筋が気持ちよく滑れてよかったです。

下山後の温泉
本日の下山後温泉は大町温泉郷の黒部観光ホテル。物味湯産手形利用です。スキーシーズンだからか結構お客さんがいた。下山後ラーメンは今日もナシ。白馬方面はあまり立ち寄りたいラーメン屋がない。知らないだけかもしれんけど。
手持ちのガイド本を紹介します
山スキーを始めた頃は情報源といえば山雑誌の記事とガイド本のみ。今のご時世はネットに情報が腐るほどあって、情報を集めるというより選別するという感じ。ネットのレポは個人差大きく主観が入ってて難しいところがありますね。その点ガイド本はレベル的に安定してます。行き先はガイド本で探して、足りない情報をネットで補う…が理想的なのかなと思ってます。
『212』というだけあって盛りだくさんの内容。定番ルートからマニアックなルートまで品揃え豊富です。値段が2980円と高いけど、内容からすれば安いくらいかも。コレ1冊持ってればOK!って感じですかね。地形図にラインが入ってるので、概念図から地形図に変換する作業も不要です。ちょっと至れり尽くせり過ぎじゃないって感じ。
隣の山スキールート212とボリュームも見た目も似てますが、こちらは山スキーアルピニズム研究会の著。ちなみに、こっちの方が早くに世に出てます。中身はだいぶ違ってて、かなりマニアック。一般人には行けないルートも多いです。『百名山』ではなく『百山』ってことです。
日本バックカントリー・オール 50エリア170ルート (パウダーガイド12)
ここまで紹介したガイド本はどちらかというと登山系の出版社のもの。この本はパウダーガイドなので、基本的に滑り系の人向け。本の名も『バックカントリー』ですからね。GPSデータも付いてたり。
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