北岳 白根御池小屋テント泊 2024/7/27-28

白根御池テント泊で北岳に登ってきました。白根御池のテン場ではロケーション抜群のスペースをキープできたけど、無風でメラメラと太陽が照り付ける灼熱地獄。翌朝の北岳は雲の中。南アルプス周辺には、高いとこにかかる雲が出てました。よかったことといえば花。さすがの北岳ですね~。北岳山荘へのトラバース道がとくに、種類の多さも密度も凄かったです。あとは、肩の小屋から小太郎山の分岐あたりで晴れて、まあまあ景色が見れたのがよかったことかな…。

  • 日程: 2024年7月27日(土)~25日(日)
  • 天気: 1日目 晴れ時々くもり 2日目 晴れ時々くもり(山頂はガスガス)
  • メンバー: T世
  • 温泉: 富士見道の駅 つたの湯
  • 食事: ハルピンラーメン(諏訪南)
  • 登山口情報: 芦安🅿 駐車場&バス・タクシーの争奪戦が激しい
コースタイム

1日目

  • 広河原(7:35)
  • 白根御池小屋(9:55)

2日目

  • 白根御池小屋(5:05)
  • 大樺沢二俣(5:25)
  • 八本歯のコル(7:00~10)
  • トラバース道連絡路(8:15)
  • 北岳(8:55~9:10)
  • 小太郎山分岐(9:55)
  • 白根御池小屋(10:55~11:40)
  • 広河原(13:00)

この週末、予定変更で北岳へ

この週末、もともとは白馬方面の予定でした。しかし、日本海側の予報が芳しくありません。南の方が少しマシな予報。ということで、先週登る予定にしていた北岳へ。北岳は好きな山なのですが、アプローチがメンドクサイことこの上ない。駐車場や始発のバス・タクシーの争奪戦が激しいです。あと、テン場もかな…。そんなに気合が入ってるわけではないので、争奪戦には加わりたくないです。

ということで、今回は2便目狙いで、初日は白根御池までとします。白根御池はまだ泊まったことないですし。白根御池なら午後スタートでも大丈夫なんでしょうけど、それでも懸念はいろいろあるので早めの出発。3時半起床の4時過ぎ出発で6時に芦安に到着。だいぶ離れた駐車場は覚悟してたけど、わりと近い第一駐車場に停めれました。一番近い2つは当然満車です。

2巡目のタクシーで広河原へ

一応、2便目のタクシーは7時が定刻。バスは7時50分。乗り場で待ってるとすぐにタクシーが2台やってきました。タクシーは時間に関係なく、9人揃うと出るようです。ちょうどトイレに行ってる間にやってきたので、後回しになってしまいます。変なとこに座る羽目になり、運転もなかなかワイルドでちょっと酔っちゃいました。吐くとこまでいかなかったのは不幸中の幸い。

広河原まで来てしまえばこっちのもん。時間はたっぷりあります。車酔いから回復するまでしばらく休憩。まあまあ収まったところで出発です。空は一面うすい雲に覆われていますが、広河原から北岳はしっかり見えています。今日はこのあとどうなっていくのか…?

広河原を出発
曇ってるけど北岳は見えている

今日は白根御池小屋まで

大樺沢の左岸に付けられた道を登っていくと、白根御池と沢沿いの道の分岐。ここんとこ沢沿いの道は通行止めが続いてるみたい。沢を離れて急坂斜面に取り付きます。体調イマイチなせいか、脂汗がドバドバ出てきます。まあ、今日は2時間半歩けばいいだけなので頑張ろう。そんなこんなで、約2時間半ほどで白根御池小屋に着きました。

吊り橋を渡って大樺沢沿いの道へ
大樺沢右岸の道

白根御池小屋テン場

急坂を登っている間に薄雲は解消されて、すっかり青空が広がりました。北岳もバッチリ見えてます。とりあえずテン場物色。涼しそうな林間スペースが人気のようです。1つスペースに空きはありましたが、密集しててうるさそう…。白根御池の対岸の台地に絶景テン場があったので、そこに決定です。

テントを張り終えても晴れは継続。しかし、予報だと早めに雲が出てきて雨になるところも。体調もイマイチなことだし、今日はゆっくりテン場で過ごすとします。酒もつまみも多めに用意してきてますし。それにしても暑い!白根御池はほぼ無風。直射日光が容赦なく照り付けます。せめて風でも吹いてくれれば涼しいんでしょうけど…。

ちなみに、白根御池のテン場は予約制となっています。予約システムを見てると定員は51のようです。51は張数ではなく人数みたい。もともと張数は80張となっているので、満員になってもスカスカなはずです。未だにコロナ対策とのこと。ちなみに、料金は1000円/1人と最近にしてはお安い設定。ビールは350mlが600円。ペットボトル飲料は500円でした。

時間とともに雲が増えてきました。北岳山頂は大半の時間が雲に覆われてますが、少し離れたココは晴れたり曇ったり。晴れると灼熱地獄。曇ると涼しくなります。白根御池のテン場は東斜面にあるので日没は早いです。日が沈むと涼しくなります。夕方には雨も降ってきてテントに避難。昨夜は寝不足気味でしたが、今日はたっぷり寝ることができました。

白根御池小屋
ロケーション良好なスペースをゲット!
お昼前には晴れ間が出てきた代わりに、山には雲がかかるように
木陰のスペースが一番人気

翌朝は5時出発で北岳へ

翌朝、3時半に起床。朝飯食ったりダラダラ過ごし、出発は5時ちょっと過ぎ。今日はテント張りっぱなしの軽い荷物で北岳を周回です。草すべりを登るか、大樺沢を登るかの二択。どっちも一長一短あります。まず山頂というのなら草すべりが早いです。逆に山頂からの下山と考えると、草すべりを下るのが早いです。今日の目的の一つに北岳山荘のトラバース道の花があります。トラバース道は下山時に寄る格好より、登りの時にした方が良いかな…が決めてとなりました。

翌朝 テン場は人数制限していてかなりスカスカ

大樺沢から登って草すべりを下るルートで

白根御池から大樺沢二俣まではトラバース道の続き。楽ではあるけどつまらん…。20分ほどで大樺沢の雪渓が見えてきます。なんだかんだまだ長く残っています。二俣の分岐でボケーっとしてて右俣を少し登ってしまいます。2,3分のロスタイム。ここは二俣となっていますが、左俣が完全に本流で右俣は支流ですよね。

雪渓は残っていますが、すでに登山道は出ています。どこかで雪渓の上を歩くかなと思ってましたが、結局のところ1度も歩かずじまい。雪渓歩きに備えてストックを1本持ってきたけど無用の長物に。雪が融けたとこから花が咲き始めてきてます。結構咲いてるところもあれば、まだまだこれからの場所も多いですね。

歩き始める時間から北岳山頂に不穏な雲。増殖しなければいいけど…と心配してましたが、やっぱり増殖してきました。はじめは鳳凰三山にはかからなかった雲が、徐々にかかるように。進行方向を見ても、八本歯のコルあたりも雲の中に入る時間も…。北岳山頂はずっと雲の中。そんな中、バットレスを登る数パーティーがいました。

大樺沢の雪渓
晴れかと思ってたら山頂には雲
雪渓沿いの夏道を進む
雪が融けたとこから花が咲いてきてます
雪の上を歩くことは一度もなかった
振り返ると鳳凰三山
北岳バットレス 数パーティーが取り付いてた

本日の高山食植物【大樺沢から八本歯のコル】

八本歯のコル前後はハシゴの応酬

雪渓区間が終わり、いよいよ八本歯のコルへの登り。とにかくここはハシゴが多い。サクサク歩けるぶん太ももに堪えます。この時間は下りてくる人が少なかったけど、対抗者が多いとすれ違いが面倒だろうなあ…。すれ違いもだけど、同方向の人が多いともっと厄介かも…?そういう意味も含めて、登りをこっちにして正解だったかも。下りの草すべりでは多くの人とすれ違いました。

八本歯のコルへはハシゴの連続

八本歯のコルから花が賑やかになってきます

八本歯のコルに出ます。やっぱり雲の中。雲の中は残念ですが、尾根に出ると花の種類が激変です。さっそくタカネビランジがお出迎え。久しぶりに見た気がします。そこらじゅうに咲いてますね。ここからトラバース道の分岐までもハシゴの応酬ですが、花がたくさん咲いてるので苦にならなくなりました。進むペースもガクンと落ちました。

八本歯のコルあたりから雲の中に突入
ハシゴはサクサク登れるぶん太ももがしびれる

北岳山荘トラバース道は濃密なお花畑

トラバース道の分岐までやってきました。初っ端から花がすごいです!一番目立ってたのはキンロバイだったかな~。その他にも斜面には色とりどりの花。花の種類も多いけど、密度もめちゃ高です。これで晴れてたら最高だったのに…。今はガスガスです。しかしこの道、稜線の道と平行するように付いています。山荘へのトラバース道はあれば便利だけど、なくてもそれほど困らないはず。このすごいお花畑を見るために付けられた道なのかなあと思っちゃいます。岩場の難所もあって、わざわざこんなところに…と思います。真相は如何に~

トラバース道の分岐でひと休み
トラバース道の花がすごかった!
トラバース道 しかしよくも無理矢理道付けたなあ

本日の高山植物【八本歯のコルからトラバース道】

トラバース道は連絡路まででやめて北岳へ

そんなこんなで稜線の道との中継点。この先もお花畑が続いてるようなら北岳山荘まで行くつもりでした。しかし、いきなりハイマツの海になり、この先も続いてる様子。ってことで、ここで稜線に出ることにしました。すれ違う人みんな濡れてて、稜線はガスで風が強そうです。ここまで半そで半ズボンでしたが、上は長そでを着て風とガスに備えます。

稜線に出るとやっぱりガスガスで風強し。八本歯のコルへの分岐あたりが一番風強かった。その先は稜線の西側を巻く道になるので風は弱くなります。風は強いけど気温が高いためか寒くはないです。下は半ズボンでも全然大丈夫でした。さっきのトラバース道とは雰囲気が違うけど、こちら側も花が結構ありますね。

北岳山頂は素通りかなと思ってたところ、山頂は意外と風弱かったです。山頂を避けるように風が通るのかも?です。相変わらずのガスガスで展望は全くナシ。お客さんは10人くらいはいたのかなあ…。15分ほどゆっくりしました。今日初めてのまともな休憩。ここで行動食を忘れたことに気付いたのでした。ま、おなか減ってないのでいいですけどね。

北岳山頂は真っ白け
三角点の名称は『白根岳』 白根岳の北岳ってことだろうけど、白根岳の方がカッコイイ

本日の高山植物【北岳稜線から草すべり】

肩ノ小屋の下あたりで晴れてきました

この雲が取れるイメージがないので、粘ることなく下山開始。肩の小屋あたりで太陽の気配。それより下になると雲の下に出ました。仙丈ケ岳には雲が少なくて、ほぼ見えてました。小太郎山はバッチリ。鳳凰三山もだいたい見えてました。甲斐駒だけは最後まで姿を現すことはなかったです。そして、なんと北岳の雲が薄くなってきて、山頂の一角が見えてきました。今山頂にいる人は絶叫もんだろうな。残念ではありますが、草すべりの分岐で最後の展望を楽しんで白根御池へと下ります。

肩ノ小屋まで下りてくると太陽の気配が濃くなる
さらに下ると完全に雲の下に
下に下りると雲がなくなるの同時に、回復傾向でもあるようだ
仙丈ヶ岳はほぼ晴れてきた
北岳山頂の雲も… 30分遅ければ山頂で晴れたかも

草すべりを下って白根御池小屋へ

草すべりの下りでは多くの人とすれ違います。ザッとですが外国人が半分くらいいたんじゃないか…。草すべりの上の方は花が咲いてますが、中間から下は灌木帯となり、シカの食害もあってマルバタケブキがやたらと目立ちました。途中から白根御池が見えてくるけど、見えてからが長かったです。それでも45分で下ってるので、コースタイムはアマアマです。

草すべりを下ると白根御池が見えてくる バックは鳳凰三山
テントに大きな変化はない感じ

白根御池小屋から広河原へ

白根御池まで下りてテント撤収。の前にビールを頂きます。めちゃウマですね。もうお昼なのでテントはカラカラに乾いています。軽いし帰ってから干さなくていいので助かります。張ってあるテントの顔ぶれ?は朝と同じような感じ。みんな張りっぱなしで北岳往復してるようです。

あとは広河原へと下るのみ。荷が重くなるのが苦痛です。ただ、ずっと針葉樹の森なので、日は遮られて風は通ります。なので気温的にはマシ。途中までは楽に下れてたけど、最後の方は重力に逆らう筋肉が疲れてきます。この下りが翌日以降の筋肉痛の原因になるんだと思います。

広河原到着。タクシーもバスも定刻は14時。現在は13時。タクシー乗り場に座ってると、しばらくでタクシーがやってきました。1ほどなく9人集まりました。3時20分に広河原発、14時芦安着。

下山後の温泉とラーメン

温泉は道の駅蔦木宿にある『つたの湯』。物味湯産手形利用です。下山後ラーメンは諏訪南インターの前にある『ハルピンラーメン』。今日は暑く、店内も冷えてないので汗を警戒。いつものハル二郎は汗だくになるので、醤油ラーメンを頂きます。辛くないかわりに、ちょっと物足りなかったかな~。そこにインターがあるので、帰りは不本意ながら諏訪南から高速に乗って帰りましたとさ。


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