笹ヶ峰林道開通シリーズ2021年は黒沢池ヒュッテ裏斜面を滑って登ってきました。ガランノ沢左俣の源頭斜面になります。ここはガランノ沢ツアーでいつも最後の登り返しに使っている斜面。ロケーションも斜面も素晴らしいので、いつも登りながらに一度滑ってみたいと思っていたのでした。この日、実現と相成りました。
笹ヶ峰を起点とするルートはとってもたくさんあります。品揃え豊富でバラエティーに富んでて、どれも素晴らしいです。あちこち行きたいとこなんですが、この時期はあちこちで冬季閉鎖が解除されるんです。笹ヶ峰ばっかり行ってるわけにもいかなくて…。なので、実質年に一度のチャンスとなるわけです。
例年よりかなり雪が少ない笹ヶ峰
7時過ぎに笹ヶ峰に到着。今年は雪が少ない。牧場もまだら模様になってる始末。そのおかげでか、今年は駐車スペースがいつもよりずっと広く除雪されてました。いつもなら7時に着くとギリギリ停めれるかどうかなのに、今年は余裕。登山口のところもきれいに除雪されてました。こっちは近いから満車。ただトイレがない。
山には行ってもやっぱり雪は少ないです
黒沢橋までのダラダラ区間。雪が少なくてヤブが起き始めてます。川もだいぶ出てきてます。あとどれくらい大丈夫なんだろう…。黒沢を詰めると早くて楽だけど、今年は全然ダメみたい。橋の上も雪がなくて、渡った先を一段登るところも雪切れです。
今年は登りに黒沢が使えないので、十二曲りのさらに上流の沢を登ってみます
まー君号があったので連絡してみると、十二曲がりではなくて奥の沢を詰めてるみたい。こっちの方がいいんじゃないかとのこと。まあ、はずしてもいいかってことで追ってみます。ダメでも経験値アップ。十二曲がり登るのもしんどいし、その先の尾根もメンドクサイのでね。
十二曲がり下の斜面をトラバース気味に奥へ奥へと進みます。奥の沢もなかなか急斜面に見える。下から見る限り、雪はつながってそうには見える。斜面は南向きで、デブリも散見されるので、日が昇ると気持ち悪いな。なので、一つ手前の少し狭いけど浅い沢を詰めることにしました。
下半分はまだよかったけど、上半分は雪が堅くて疲れました。エッジを食い込ませるのに体力を消耗します。何度かズルゴケしたし。急なとこワンポイント板背負ったりも。大人数に歩かれてる十二曲がりの方が多分楽だっただろうな。板背負うにしても足跡できてるだろうから。ここまでで、だいぶ時間食った。
初めてとなります黒沢岳に登ってみました
尾根に出てから富士見平までも長く感じたなあ…。やっぱ黒沢が使えなかったのは痛い…。だいたいが、黒沢が使える時に黒沢池ヒュッテ裏斜面に行けって話だよな~。道なりだもんな。
せっかく夏道沿いで登って来たんだから、今回初めてとなる黒沢岳縦走でもしとこう。みなさん高谷池ヒュッテに向けてトラバースするところ、尾根通しに進みます。だんだん景色が開けてきて、小尾根を回り込むと眼下にクソ広い黒沢湿原の雪原が!そして、スゲー急な黒沢岳東斜面。湿原と斜面に境目がないのでマヒしそうでした。
黒沢岳から茶臼山の方に少し移動してみます
黒沢岳まで登ると茶臼山にかけての山並みが。こっち側の東斜面は適度な斜度で、どこ滑っても気持ちよさそうに見えます。すぐのところが斜面的には良さそうだったけど、下りてから黒沢池ヒュッテが遠い。なので、少し稜線を進んでから滑ることに。尾根滑りはあまり快適じゃなかったな。高谷池側は恐らく賑やかなんでしょうが、こちらは人影疎らでした。
黒沢岳の東斜面を滑るのも初めて
わりと茶臼山寄りの方から滑り込みました。前に滑った人たちの跡を見るとモサモサしてるように見えたけど、滑ってみるとまずまずのザラメ。ちょっと引っ掛かるかな~程度で気持ちよく滑れました。黒沢岳の東斜面を滑ったのは初めてでした。大雪原に滑り込む感じが爽快でした。
黒沢岳の東斜面からトラバース気味に黒沢池ヒュッテの方に滑り、シール貼ることなく少しの漕ぎで滑り出しまで。このあたりもほとんどスキーの跡はないです。大倉山に向かうトレースが2本くらい見えたのみ。今日は大倉山の北斜面も考えてたけど、時間が足りなさそうなのでパス。黒沢池ヒュッテ裏斜面の一本勝負です。
本日のメインイベント、黒沢池ヒュッテ裏斜面へ
いよいよメインディッシュ!ここ黒沢池ヒュッテ裏斜面?ガランノ沢左俣源頭斜面を滑るために今日ここまで来たのであります。稜線からはじめは緩く入っていき、徐々に斜度が増してきます。天気は上々、雪質も上々です。北斜面のせいか、雪が緩んでなくて板の走りが良い。
黒沢池ヒュッテのコルから源頭の雪原まで、標高差は約250mちょい。ウネウネした階段状の斜面が続きます。起伏やうねりがあって滑るのが楽しい。何より素晴らしいのが、滑りながら目に入ってくる景色。まあ、あっという間に終わってしまいましたね。でも、至福の250mでした。来てよかったと思えました。
滑り降りた広い雪原で大休止です。風もなくポカポカ陽気。ザックを背もたれに昼寝できそうでした。かなりいい時間になってきてるけど、4月も半ばを過ぎて陽がだいぶながくなってきてます。6時までは確実に明るいので、のんびりすることにしました。
ここを滑ってしまったら、漏れなく付いてくるのが登り返し。滑ったぶんだけ登り返すことになります。登ってても景色いいから、そんなに苦にならないです。とはいっても疲れてるので、登り返しは1時間弱かかったかな。そのまま黒沢湿原を突っ切ります。
黒沢湿原から富士見平に向けてトラバース
通常の積雪ならこのまま黒沢を滑っておしまいなんだけど、今年は黒沢が使えないので富士見平経由。黒沢岳の方に少し登って、富士見平に向けて大トラバース。ギリギリ登り返さなくて済みました。もう少し登ってたら、楽にトラバースできたかなあ。
富士見平からの下りも一筋縄ではいかぬ
登ってきた沢の、下から見てもう一つ奥の広い沢を滑って下ります。この沢は下山によく使われてるのか、滑った跡がたくさんありましたね。夏道経由よりはスッキリと下れそう。結構な急斜面で雪面が荒れてたので、テレマークだと押さえが効かず疲れました。途中からへっぴりアルペン滑り。
急斜面が終わって黒沢橋へのトラバースが急斜面より疲れた。雪が少なくて灌木が起き上がってきてます。真っすぐ生えたヤブよりタチ悪い。黒沢橋に下って、台地に登り返すのもくたびれる。最後のタラタラ区間も灌木が起き始めてます。ボーゲン多用で太ももが疲れます。
ヨレヨレで下山したら、登山口に近い駐車場の青さんとケンケン氏が下山して片付けてるとこでした。焼山まで行って、南面台地を滑って周回だそうな。もうそんな体力ないな…。
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