冬季閉鎖のR158の平湯側ゲートから安房峠や小船を散策してきました。ここからの入山は初。自宅からわりと近い平湯エリアですが、山スキーとしてはかなり手薄。小谷や糸魚川に足が向きがちで、平湯は相性も悪い印象です。
この日も糸魚川の山に行きたかったけど、日本海側の天気が悪そうだったので平湯に転進。アカンダナ山か安房山あたりに登れればと出てみたものの、天気も雪も微妙…。結局は下見がてら安房峠と小船に行ってきたという感じでした。
R158平湯側の除雪終点からスタート
内陸の方が天気の回復が早いので平湯にしました。しかし、平湯ゲートに着くと小雪の舞うお天気。テンションは上がらん…。ゲート前のスペースには先客3台。ここの除雪終点はなんとなく駐車しやすそうな雰囲気です。知らないけど…。
初っ端から国道ショートカットの堅い急斜面
国道のゲートからスタート。トレースは最初から国道は通らずに真上に登っていってます。国道ショートカットなんですが、この斜面がシール効かずに苦労しました。堅い下地に薄い新雪で、シールが食わないというより雪ごと滑るって感じで。このショートカット、密林じゃないかと心配してたけど、木の隙間は十分で滑って下りるのは問題なさそう。
しばらくの間は国道歩き
国道まで登ったら安房平の分岐まで国道歩き。一応国道だから国道歩きと書いてますが、程度のよい林道って感じだわな。勾配が緩いから帰りが滑ってくれるか心配。今日はウロコで来てるし。今の堅さなら大丈夫かも。
アカンダナ山に登るルートになってると思われる浅い沢と出合います。傾斜も緩いし木の隙間もあるし、国道から見る限りでは登るのも滑るのも問題なさそう。しかし、さっきのショートカットで苦労して疲れたので、今日のアカンダナ山はパス。
国道から離れて安房平へ
さらに進んで大きな尾根を回り込んだとこで国道から離れます。安房平に立ち寄ってみましょう。地形図では湿原になってるので、今は雪原になってるのを期待です。先客のトレースはさらに国道を進んでるので、恐らく十石山じゃないかと思われます。
ここからはトレースなくなるので、自由気ままに放浪。ってほど放浪はしてないけど。国道から安房平までの間は疎林、安房平は広い雪原。天気がまだ回復しないのが勿体ない。安房山にしろ、ここから見えてる山はどこも険しそう。スキーを楽しむって感じの植生じゃない。
安房平から安房峠へ 国道に登る斜面がきつかった
安房平の先に安房峠へと登り上げる谷が見えてます。一応そこを登ろうかと来てみたものの、かなり急に見えるなあ…。雪が良ければいいけど、悪かったら辛そうだ。取り付いてみると、やっぱりシールが効きにくい雪。しかも灌木がかなり密。上ほど谷も樹間も広くなって登りやすくなるけど、最後に国道に登り上げるところはきつかった。雪が悪くなければ恐らくノープロブレムかと思われます。
せっかく国道に登り上げたが、ここで地図チェックミス発覚…。下から国道が見えてるから国道に上がると決めこんじゃってました。実際は国道の左下に窪地が続いていて、そこを通れば苦労して国道に登り上げる必要なかった…。後の祭り。しかも、その窪地が雰囲気良さそう。雰囲気良さそうなので、せっかく登ったけど窪地に滑り込んじゃいました。で、その先でまた国道に復帰。
安房峠でのんびり大休止 四ツ岳や穂高連峰の眺めがよい!
国道に復帰したところが長野・岐阜県境。安房峠です。峠を越えるところで焼岳が!その右には手前に雲はあるけど、穂高連峰があるのがハッキリわかります。信州側の方が天気良さそうだ。安房峠の南側一段上には安房トンネルの煙突があります。排気ガスを放出する排気口ですな。ここが少し開けてるので登って休憩しました。
煙突のとこに登ってきたのと同時に、飛騨側の天気も回復の兆し。四ッ岳と大崩山&猫岳がベールがはがされたような感じで見え始めてきました。性質の違う雲が何種類かあるみたいで、雲の動きがおもしろかったです。タイムラプス動画を撮ってみましたが、時すでに遅し…。一番いいとこは撮れなかった。
信州側はほとんど雲はなくて青空が広がっています。…が、穂高の手前に雲が出やすいようで、穂高が隠れてる時間がありました。この角度から見ると、焼岳や穂高連峰が迫力あるのは当然として、霞沢岳がとてもアルペンチックな険しい山に見えました。手前の山で霞沢岳の全貌が見えなかったのは残念。
安房峠から小船まで行ってみます
安房峠でずいぶんのんびりしてしまったので、もうこれで戻ろうかな~という気になりかけました。先に進むと下ることになるので、また登ってこないといけません。見えてる小船は結構遠くに見えてますしね。ただ、足元から少しだけですが、真っ白な斜面があるんです。推定標高差30mほどですが。ここを滑ることをモチベーションに、小船まで下りてみよう!
北向き斜面なので雪質はパウダーが少しだけ劣化した感じ。多分吹き溜まり。斜度はそこそこあります。1ターン目の思い切りが足りず、煮え切らない滑りとなりました。癒えきらない腰痛と荷物の重さが消極的になった要因でありますが。
消化試合かと思ってた小船までの斜面、ここが意外と楽しかった。木はやや密だったけど、雪が悪くなかったので、掻い潜りながら滑るのがおもしろい。最後に小船の雪原に出るところはなかなかのロケーション。
小船から中ノ湯方面への浅い谷を少~しだけ登って滑りました
小船は10年以上前に一度、中ノ湯から来たことがあります。中ノ湯から沢を登って、そのまま稜線を越えて谷を下りると小船に出ます。この小船への沢が、今までの山スキー人生で3本の指に入る、滑ってて気持ち良かった斜面。斜面がというより、雪がよかったという話。今日はどうだろう。行ってみると堅い。堅い上に新雪2センチ。少しクッションになるので意外と良いかも。
ウロコで登れるとこまで登って滑ろう。シールも効きにくい雪なので、ウロコも効かない。それでも50mくらいは頑張って登ったのかな。斜度は緩いけど、堅い雪に薄っすら新雪なので、サーッとエッジが流れながら滑る感覚がおもしろかったです。小船から安房峠への登り返しがしんどかった。
二度目の安房峠でも大休止
安房峠でまたのんびりしてしまった。気温は低かったけど、風がなかったから居れた。安房山の方から1名スノーシューの人が下りてきました。先客3台のうちの1台なのかな?写真だけ撮ってほぼ素通りされました。
安房峠からチンタラと平湯に戻ります
さて戻ろう。最大の難関は安房平に滑り込む斜面。登りで苦労したから滑りはもっと大変なはず。ここも堅い雪に薄っすら新雪という条件。堅い雪は平らなので、板は自在に動かせました。少し樹間のあるとこではテレマークで滑れたり。密林も上手く避けながら下りれました。意外や意外、ここも楽しかった。雪が悪かったら最悪だろうな。
安房平から林道までは平坦なので歩き。ここはウロコが役立った。天気はすっかり回復し、安房峠からは大崩山&猫岳、四ッ岳、金山岩、十石山が時々見えました。パッと見、十石山や金山岩の北面はとっても険しくて、どこ登ってどこ滑るんだろうって感じ。恐らくここから見えてない面を滑るんだと思うけど。
国道に出ると緩い下り坂。漕ぎまくりかと思いきや、気温が低いままで雪は緩まず、ウロコでも思ったよりは滑ってくれました。そして、林道ショートカットのところもノープロブレム。雪は堅いけど雪面は平らなので滑りやすかった。ほどなく除雪終点に到着。辿ったコースを見るとただの散策だけど、いろいろあってスペック以上には楽しめたかなって感じ。
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