青木鉱泉からドンドコ沢コースで鳳凰三山の地蔵ヶ岳に登ってきました。薬師岳まで少し稜線を歩いて周回するコースが人気あるようですが、今回はドンドコ沢の往復です。周回する方がちょっとしんどそうだし、今回は滝見物がメインなので色気は出さないことにしました。とはいっても、エアリアのコースタイムは周回も往復も大差ないんですよね~。結果的には、稜線は爆風吹き荒れてたし、天気もまあ今ひとつだったので往復で正解かな。滝は最初のと最後のが立派。とくに最後のは紅葉のオマケ付きでキレイでした。
- 日程: 2025年10月18日(土)
- 天気: 晴れのち曇りのち雨
- メンバー: ひとり
- 温泉: 蔦木宿の道の駅併設の『つたの湯』700円 物味湯産手形利用
- 食事: 来来亭塩尻店
- 登山口情報: 青木鉱泉 🅿800円 ♨1000円
滝を見ながらドンドコ沢を登るコースは前々から気にはなっていました。でも、標高差1700mもあるしなあ…。ただしんどいだけだとアホらしい。鳳凰三山に行くだけなら夜叉人峠からが楽で無難。まあ行くとしたら紅葉の時期かな~と思っておりました。今回は一人なのでチャンスといえばチャンス。でも、しんどそうだなあ…とかウダウダしてました。予報もバッチリではなかったですし。なんとか早朝の目覚ましで起き上がり、出掛ける意思が固まりました。
青木鉱泉に行くのは初めて
ウチから青木鉱泉までざっと1時間。明るくなるのは5時半過ぎてから。3時半に家を出ました。で、予定通り5時半着。青木鉱泉は初めてです。国道から青木鉱泉に向けて右折し、街を抜けてしばらくで砂利道になりました。まだ10キロ以上あるし、ずっと砂利道だと時間かかるなと思ってたら舗装路に。青木鉱泉直前まで舗装路が続いてました。よかった…。
第1、第2は満車、第3だかも満車、その下はまだ半分くらい空いてました。他にももう少しスペースありそうなので、3連休とか集中するとき以外は満車になることはないのかなあ…という印象(知らんけど)。駐車料金は800円。朝はうす暗かったので下山時に青木鉱泉の受付で払いました。車に着くとワイパーに紙が挟んでありました。ちなみに日帰り入浴は1000円って書いてありました。
青木鉱泉まで道中は1台も車を見なかったけど、駐車場には結構な車。駐車場から青木鉱泉に向けてゾロゾロと人が歩いてます。なかなかの賑わいだなあ。と思ったけど、ドンドコ沢コースに入ると人影疎らとなりました。青木鉱泉から鳳凰三山へは3通りのコースがあるけど、もしや一番不人気?個人的にはドンドコ沢しか登る気ないんですけどね。

川沿いの道をしばらく歩きます
鉱泉から少し歩くと広い川沿いを歩くようになります。この川がドンドコ沢。小武川の支流になります。支流というか上流部の名称かな?まあ正確なことはわかりませんが、そんな感じです。川沿いの道からは朝日に照らされた鳳凰三山が見えてます。めっちゃ遠いです。よく見ると滝が見えてます。これから巡る滝の一つかな~とか思いながら歩いてました。



九十九折りのあとトラバース
川沿いから離れて九十九折で標高を稼ぎます。九十九折の道って普通は緩めに付けられてると思うんだが、ここの九十九折は急で疲れました。九十九折が終わると今度は急斜面のトラバース道。道はしっかりしてるけど、つまずいたりして転んだら、谷底まで落ちていきそうな傾斜でした。南精進ヶ滝の下の方までトラバースは続きます。大高巻きって感じですかね。


南精進ヶ滝
大高巻きが終わって少し登ると南精進ヶ滝に寄る道と寄らない道との分岐。寄らない道は真上につながってますが踏み跡薄かったです。標識もはずされてました。滝を見て行けってとこかな。もちろん滝は見ます。ロープの付いた岩場を登るといきなり出てきました!南精進ヶ滝。直瀑の端正な滝です。日当たりもよくて素晴らしい景観でした。ただ、登山道の途中から遠望するだけで、川に降りて近くで見るとかはできませんでした。



鳳凰ノ滝
続きましては鳳凰ノ滝。川に降りるまではそんなに大変じゃなかったけど、川に降りてから滝までが遠い。せっかく来たんだからと上流への踏み跡を登り、途中から巨岩帯になりそこを進みます。でも途中で行き詰ります。頑張れば登れるんだけど、下りるのは大変かなと思いそこで断念。傾斜も立ってきてるので、逆に滝が見えなくなったという…。結局は少し戻って対岸に渡るくらいのところからが一番よく見えました。それでもだいぶ遠いので、鳳凰ノ滝はチラッと見とけばいいのかなと思いました。


白糸ノ滝
滝の連続区間になって登山道も急な斜面をグイグイ登るようになります。結構段差もあってしんどいです。下りも大変そう。次に出てくるのが白糸ノ滝。登山道から展望所まではほんのちょっと。ほんのちょっとでラッキーって思ったけど、白糸ノ滝はあんまりよく見ません。距離もある上にちょうど間にカラマツがあって、それが邪魔。ちょうど水流の部分と重なってるんですよね。誰か切りに行ってほしい。




五色ノ滝
白糸ノ滝と五色ノ滝の間は距離が短かったです。登山道から離れてすぐに木立の隙間から五色ノ滝が見え始めます。少し道を下るとほぼ全容を見ることができました。ここからでも十分凄いけど、五色ノ滝は滝つぼまで下りれるとのことで当然行きます。飛沫でびしょ濡れになりそうなところまで近づきました。ほぼ真下から見ると大迫力です。
今度は少し離れてみます。落ち口付近の木が紅葉しててキレイです。五色ノ滝は滝の部分も大迫力なんですが、グルリと側壁も切り立ってて、まるで巨大な劇場のようでした。1700mの登りはとっても大変ではありますが、名のある滝を4つ見れてよかったと思いました。好天に恵まれ素晴らしい条件で見れたので、もう来る必要はないです。満足です!次は夜叉人峠からです。







五色ノ滝の上からはなだらかな道に
五色ノ滝から上は山が急になだらかになりました。疲れた脚に優しい。針葉樹林帯ではありますが、雰囲気もなかなかよかったです。しばらくゆるゆると歩いてると、針葉樹林の隙間からオベリスクが見えてきました。針葉樹の森が急に開けます。オベリスクがバッチリです。オベリスクなんて至近まで行かないと見えないんだと思っていました。このあとも開けた庭園風の涸れ沢を進みます。ここはとっても気分よく歩けました。





鳳凰小屋
庭園風が終わって明るいカラマツ林になると右手に鳳凰小屋。ボロっちいのかと思ってたら新しかった。最近建てたんかな?鳳凰小屋は初めてです。鬱蒼としたところに建ってるのかと思ってました。実際は樹林帯ではあるけど、明るく雰囲気のよいロケーションです。気になるテン場はまだガラガラでした。1張のみ。隙間なくビッシリとテントが張られている写真が頭に焼き付いてたので拍子抜けでした。今日は帰りの時間でも3張りしかなかったです。今はシーズンオフなのかな?今日は天気いいけど、明日はイマイチだからかな?



賽の河原を登って稜線へ
ベンチもガラガラだし、小屋で少しゆっくりしようと思ってました。しかし、なんだか風が強くて、低い不穏な雲が出始めます。嫌な予感がしたので水分だけ摂って山頂に向かいます。樹林帯を抜けると砂地にダケカンバの生える面白い場所にでます。賽ノ河原と言うそうな。賽ノ河原というと殺伐とした風景を想像するけど、ここはそうじゃなかった。どっちかというと果樹園風のところでした。
果樹園というとのどかな感じですが、強風が吹き荒れています。風だけならまだしも、砂も一緒に飛んできます。半そで半ズボンで歩いてたので痛いこと痛いこと。ズボンは急に履けないので、シャツだけ慌てて着ました。前の人の足跡が砂で埋まり歩きにくい。まるで雪の山のようです。さっきまで青空だったのに、青空はほとんどなくなりました。滝をパスすれば青空のうちに稜線に立てたかもですが、今日は滝がメインなので悔いはない。




先に赤抜沢の頭に登ります
爆風なので稜線着いてもとんぼ返りを覚悟してました。しかし、強いのは強いけど稜線は少しマシ。地蔵ヶ岳と赤抜沢ノ頭とのコルからは甲斐駒が見えてます。ガスガスじゃなくてよかったです。先に赤抜沢ノ頭に登ります。甲斐駒は見えてるけど、北岳は山頂部の三角部分が雲の中。北岳より南の方ほど天気が悪そうに見えました。











続いてオベリスクの基部へ
コルに戻ってのんびりしたあと地蔵ヶ岳へ。オベリスクの基部まで登ってみます。雲の動きがとても早く、上手く雲の穴と太陽が重なると日差しが照る…といった感じ。オベリスクの基部からは富士山が見えました。大きな吊るし雲がかかっていました。富士山も爆風なんでしょうね。







約1700mの下山開始
さて下山なんですが、1700mも下るのか…て感じです。数年くらい前までは下りを苦に思うことは少なかったです。ウンザリすることは多いけど。今は膝が痛いんで…。数年前までは膝が痛いの意味がわかりませんでしたから。賽ノ河原は砂地なので膝に優しい。登りは爆風だったのに、今はずいぶんと穏やかになりました。登りの時は何だったんだって感じ。小さな前線が通るタイミングだったのかなあ…




帰りの滝は天気悪くてパッとせず…
小屋は素通り。その先の庭園風の枯れ沢はもう日差しがないので寂しい景色です。五色ノ滝もパッとしません。そうこうしてるうちに雲の中に突入です。雲が濃い部分は霧雨に。服や身体は濡れないけど、髪の毛はビショビショに。今日に限って帽子を忘れてきたのが痛い。白糸ノ滝や南精進ヶ滝は霧に煙ってました。




南精進ヶ滝から先は夕方に近付き暗くなってきます。雲の中でなければまだ明るいはず。車だったらライト点けるところです。踏み跡が薄いところでは道がわかりにくい。トラバース道になるあたりから、霧状だった雨が粒状になってきました。上だけカッパの人が多かったけど、ワタクシは半そで半ズボンのまま。そんなに濡れてこないので、このまま逃げ切るつもりでした。ところが、青木鉱泉の手前から本降りの雨に。一瞬でビショビショですわ。ビショビショのまま駐車料金を払いに行き、駐車場までの歩きでさらに濡れちゃいました。車に着いて即暖房。
下山後温泉はナシでいいかな~とさっきまで思っていました。しかし、びしょ濡れになってしまったので温泉入らずにはいられません。ただ、青木鉱泉は秘湯っぽくて下山後温泉にはちょっと…。ということで、長野県に入ったとこにある道の駅併設の『つたの湯』へ。気持ちよかったです。下山後ラーメンは来来亭の塩尻店へ。安定のおいしさですかね。個人的には。





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