針ノ木岳で山スキーしてきました。長い雪渓詰めてマヤクボのコルで稜線に出た瞬間、反対側に立山&剱岳がドラマチックに出現!針ノ木岳の山頂まで登ると、今度は360度の大展望であります!気温が低くて雪が堅く、登りでは苦労しましたが、滑る頃には緩んできて快適に滑れました。針ノ木雪渓の下部にデブリがあるのはいつものこと…今年はでかかったけど。
- 日程: 2025年5月5日(祝)
- 天気: 曇りのち晴れ
- メンバー: ひとり
- 温泉: なし
- 食事: ファミマの惣菜
- 登山口情報: 5時前で無料🅿にギリギリ停めれた
最初の核心は扇沢の駐車場
扇沢からの山スキーとなると、まず最初の核心が駐車場。GW真っただ中ということで、無料の駐車場はゆっくり出てたら確実に満車で停めれない。早く出ても停めれるかはわかりません。ダメなら有料に停めるとして、朝5時に扇沢に着くようにでました。そうしたところ、パッと見であと数台停めれるか…ってとこでした。今日のところはラッキーでした。
扇沢からスタートです
板を背負って歩き始めます。下の方の無料駐車場に停めたので、扇沢登山口までがひと仕事。最初の夏道のところから雪の上を歩く場面も。2回車道に出た先で作業道に入ります。作業道のところから積雪あり。板を履こうかとも思ったけど、雪が堅いし、まだ途切れるかもしれないので、しばらく背負ったまま様子を見ることにしました。で、結局のところ蓮華大沢の先の最後の堰堤まで背負ったまま歩きました。



雪が堅くて針ノ木雪渓からシートラ&アイゼン
堰堤の先でスキー履きます。晴れ間もあるけど雲も多い。その雲は動きが早く、雪渓の中でも風が強いです。今日は晴れるもんだと思って詳しい天気予報は見てきてませんでした。赤石沢から大きなデブリが押し出してきてます。トレースは左の斜面から巻いてますが、面倒そうに見えたので中央突破しました。そんなに大変じゃなかったです。
デブリを越えると歩き易くなりますが、徐々に斜度がきつくなってきます。なにしろ雪が堅い…。ノドの手前の急なとこで、シールで登れなくなってしまいました。落ちてきたブロックの陰でシートラ&アイゼンに。ノドを抜けたところで傾斜が緩みます。どうせこの堅さではマヤクボ沢はシールで登れないとは思ったけど、ちょっとでも楽したいと思ってスキー履きます。案の定、マヤクボ沢の出合までに登れなくなり、今度はデブリの凹を利用して再びシートラ&アイゼンに。






マヤクボ沢の登りはとっても疲れた
先行していたスキーチームは針ノ木峠の方に向かって行きました。わたくしはマヤクボ沢を登ります。アイゼンの刃はサクッと刺さるけど、先行者はいても階段状になってくれない。カール底に出るまでが急で疲れました。GW前半からの風邪がなかなか治らなくて、すぐに息が切れて足が止まっちゃいます。雪が緩んでれば、ずっとシールで登れるんですけどね~。

マヤクボのコルへ
カールに出たあたりから青空が優勢になってきました。風も心なしか弱くなってきたような…。日光を浴びて早く緩んでほしいところ。ヨレヨレ状態でマヤクボのコルへ。針ノ木岳とスバリ岳の間のコルです。コルに出る瞬間、反対側に何が見えるかドキドキ。そして、五色ヶ原から立山&剱岳にかけてが見えてきました。素晴らしいですねぇ~。





針ノ木岳に登ることにしました
もう疲れたのでここまででいいや。針ノ木岳までは夏道歩きになるし。ここから滑るつもりでいたけど、そんでもまだこの雪の堅さでは滑ってもなあ…。ガガガガッー、ガガガガッーと斜めに下りるだけだし。緩むの待つにしても、どんだけ待てば緩むのかわからない。ということで、緩み待ちを兼ねて針ノ木岳に登ることにしました。しんどかったけど。
アイゼンはずしてテレブーツで登ります。夏道はホント歩きにくい。斜度が増してきて岩陰を歩くように。夏はシコタンソウがたくさん咲いてるとこだ。山頂の手前になると雪壁登りになります。その手前でまたアイゼン装着。日陰なので半分氷のような雪でした。ここを抜けるとほどなく針ノ木岳山頂であります。

スキーシーズンは久しぶりとなる針ノ木岳
山頂には5名様くらい。登山の人はマヤクボ沢を登って、針ノ木峠の方から下りるというのが主流なのか…?みなさん針ノ木峠の方に下りていきます。今まで一人もすれ違いませんでしたからね。しかし、直下の段差でみなさん苦労されてるようです。
とりあえず景色を楽しみましょう。針ノ木岳からの景色といえば、白い縁取りの黒部湖と立山連峰が主役。黒部湖と立山の見え方に関しては、山が緑な夏の方がインパクトあるなあ…。景色全体としては雪山の今の方が凄いんですけどね。
スキーで針ノ木岳に登ったのは、なんと2003年以来のなんと22年ぶり。しばらく来てないとは思ってたけど、こんなに来てなかったとは…。扇沢からの山スキーにしても、2012年に針ノ木峠に登った時以来になります。避けてたってことはないけど、GWは東北行くことが多いし、GW明けると乗鞍や鍋倉みたいな緩めのとこ、雪渓だったら白馬に行ってたってこと。針ノ木雪渓はちょっと険悪な様相だしな。
山頂には雪がつながってないので、雪のあるところまで下りて休憩&滑る準備。このすぐ下が雪壁になっています。様子を見てみると、3通りくらいのルートができてました。稜線通しに下りると急だけど、その下が踊り場みたいになってます。落ちてもそこで止まる。マヤクボ沢側の斜面をトラバースするルートの方が斜度は緩いけど、トラバースが長いし落ちたらマヤクボ沢に落ちてしまいます。





マヤクボカールとマヤクボ沢を滑る
滑ろうとしたところ、2名様がトラバース中。さすがに上を滑るわけにいかないので、通過待ち。結構時間かかってます。1人目が抜けたのでそろそろかと思うも、なかなか2人目が来ない。なかなか来ないのでおかしいなと、ふと下を見ると滑落してました。パッと見でカール底の中間くらいまで落ちてました。よく見ると動いてるし、何にもぶつかってないので命には別条なさそうです。
それでもケガしてたらいけないので駈けつけます。コルに近いとこまで滑って斜度落としてからマヤクボ沢へ。稜線直下はだいぶ緩んだとは思うけどまだ堅く、だましだまし滑るような感じ。滑落した人は何やら登り返してきてる様子。何か落としてるみたい。ということで向かいますと、ストックが落ちてたので回収。ちょっと顔から血が出てる程度で、お怪我の方はほとんどナシ。良かったです。ホッとしました。この先の下山方法など相談に乗り、身体が大丈夫なのを再確認して、その場から離れました。
さっきまでの急なとこは滑るの大変だったけど、カール底が近づいてきて斜度が緩くなると、気持ちよく滑れるようになってきました。少し厚めのフィルムクラストです。シャリシャシって感じで。カールからマヤクボ出合への急斜面はさらに緩み、斜度はあるけど気持ちよく滑れました。
今のお昼ごろの方が登ってくる人が多いです。スキーやボードの人も多いです。だいぶ雪が緩んでるので登るのも楽。滑るのも楽。駐車場のことがあるので早出してますが、ほんならこの時間に動くのが正解。いっそのこと、最初から有料駐車場に停めるつもりで遅い時間に出てきた方が、山を楽しめるよなあ…。今度からそうしよう。
針ノ木雪渓を滑ります
本流に入ってもしばらくは雪面平ら。ノドの急斜面まではいい感じです。ノドの急斜面からは少し凸凹してくるけど、まだ普通にテレマークできます。結局、赤石沢のでかいデブリまでは比較的滑りやすい雪でした。だいたい針ノ木雪渓って下半分は消化試合の完全下山モードになるけど、今日はデブリはまあどうしようもないけど、それ以外は状態よい部類に入るんじゃないかと思いました。最近来てないから断言はできないんですけどね。雪もまだたくさん残ってるし、まだしばらくの間は楽しめそうです。
赤石沢のデブリはトレースに従って右岸から大きく巻きます。デブリ部分の通過は易しかった。そのあとは堰堤の連続なので、このまま右岸をずっとトラバース。ターンしないので太ももパンパン。息はゼーゼー。そんな状態なのに作業道の橋を通り過ぎるという失敗。ウロコなので登り返しの労は少な目でした。でも、スキーの跡もツボの跡も下流の方にたくさん向かってたので、このまま扇沢まで右岸通しで下りれるんだろうか…?滑って扇沢まで行けるのなら楽だし。あとでリサーチしてみよ。
橋まで戻って作業道が舗装路にぶつかるとこで板背負います。惰性で歩いて扇沢へ。疲れた。
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