十石山 白骨温泉から 2025/2/11

白骨温泉から十石山に登ってきました。十石山はこれで2回目ですが、前回はなんと2004年。実に21年ぶり。2013年には途中まで登ってますが…。わりと近くにありながらこの少なさは、たいして楽しめないことの現れか…?今日も楽しむというよりは修行の色の方が濃かったです。天気はまあまあだったけど、風が強いのと、あと何と言っても雪が悪かった…。たまたま悪い日に当たってるだけかもですが…

  • 日程: 2025年2月11日(祝)
  • 天気: 晴れ 稜線はガス時々晴れ 風強し
  • メンバー: ひとり
  • 温泉: なし
  • 食事: 家
  • 登山口情報: 十石山登山口への除雪終点
コースタイム
  • 白骨温泉(8:05)
  • 湯沢ノ平(9:40~45)
  • 十石山(12:00~15)
  • 湯沢ノ平(12:55~13:15)
  • 白骨温泉(13:40)

4連休最終日は天気が微妙。おとなしくしとく手もありましたが、内陸の方の回復は早そう。もう少し回復が早そうなら乗鞍もあったけど、回復するのを待つ意味で樹林帯の長い十石山に決めました。久しぶりってのもあったし。

久しぶりの白骨温泉

久しぶりの白骨温泉。乗鞍高原まで上がって、さらにそこから険しい道を数キロ。ちなみに帰り道は除雪してあるので進んでみると、冬季閉鎖と思っていた沢渡への道は通行可でした。冬季閉鎖しなくなったのかなあ…?たまたまなのか…?往きは損した。記憶だと十石山登山口への車道の除雪終点が広くなってて、わりと安心して停めれる雰囲気だったような…。しかし、今日はT字路が除雪終点で転回路のようになってました。転回用の場所だと停めると迷惑かと思い、除雪してないところを少し進入して路肩の広い部分に駐車。まあ、邪魔にはならんだろう…。

除雪終点からしばらく林道歩き

白骨温泉を出発 先行者は1名か

なんだかんだ8時になりました。十石山方面には1人分のトレースがあります。ありがたく辿らせてもらます。しばらく車道を歩き、途中から車道を離れて変なトラバースのある道へ。昨日のものと思われるトレース(歩きが多そう)がたくさんありました。天気は今のところ真上の空には青空が見えるけど、時々小雪の舞う空模様。木立の隙間から見える稜線あたりは、まだまだべったりと雲に覆われているみたい。

十石山登山口付近

十石山は大きく三部構成 最初の急坂

十石山は前半は急坂、中間に湯沢ノ平と呼ばれる平坦地があって、後半はシラビソの尾根登り…の大まかに三部構成。前半の急坂が最初の試練。トレースを追っていたのですが、なかなか強者のようでトレースが急。今日はどうも体調がイマイチで、斜度が急になるとすぐに息が上がります。立ち止まって息を整えるけど、整うまでの時間もかかるし…。そんなわけで、先行者のトレースから離れて、昨日以前のトレースに鞍替え。多少新雪は乗ってるけど、斜度が緩いので少しマシでした。

カラマツ林の急登

湯沢ノ平の平坦地

湯沢ノ平の一角に登り上げました。登り上げたとこは広葉樹の雰囲気のいいとこだったけど、雰囲気いいのは最初だけ。あとはずっと鬱蒼としたシラビソ林。雪が着いてるからまだ雰囲気いいんですけどね。やっぱ暗い。で、そのシラビソ林になると前日までのトレースがわからなくなりました。このあとしばらくラッセルになったので、やっぱ今日のトレースを追うべきだったか…。昨日までのトレースは湯沢ノ平の手前でやめてるかもしれないなあ…?

湯沢ノ平の平坦地にでたとこ このへんは雰囲気よろしい

シラビソの尾根登り

湯沢ノ平で少し休憩したあと後半の針葉樹の尾根登り。尾根の取り付きから少し登ると先行者のトレース。これでまた楽できる。この尾根登りは途中で少し急で狭くなる部分はあるけど、概ね登りやすい尾根。だけど相変わらず息切れが激しく、立ち止まってる時間が長いです。回数も多い。トレースあるけど、山頂まで行くのはしんどいかな~

そんなこんなしているうちに休憩中の先行者に追いつきました。気持ち的には追いついてしまいました…かな?やめ時を考えてる時に追いついてしまいましたからねぇ…。追いついといて、ここでやめますはないので、ラッセル交代です。ラッセルは膝下くらいかな?そんなに深くはないけど、ちょっと重く感じました。

湯沢ノ平から先はずっと針葉樹林帯 ここが長くてつまらん
針葉樹が疎らになると開けてくる

先行者に引っ張られ山頂へ

このあともやめ時を考えつつも、ラッセル交代しながら進みます。交代といっても自分1:2先行者くらいかな~。元気な人が長くやるほうが効率いいですからね(笑)。実際、元気だったら切れた息が整えばまたラッセルできますからね。シラビソ林の高さがだんだん低くなり、だんだん疎らになってきました。滑ると気持ちよさそうな斜面が出てきました。せっかくここまで来たからには、いいとこ滑らないとね。とかなんとか言ってるうちに山頂へ。一人だったら半分も登れてなかったかも…?先行者に感謝であります。

天気回復してきて穂高やら霞沢岳が見てえきた
針葉樹の疎林
最後の登り

山頂は強風吹き荒れて小屋脇へ避難

やっとの思いで山頂までたどり着いたのに、山頂でのんびりする暇はありません。暇というか環境というか…。山頂は強風が吹き荒れています。貧弱な手袋だったので指もキンキンに冷えてきてるし。そそくさと小屋へ移動。小屋の壁沿いで少し風をしのぎながら滑る準備。風と疲れで、せっかく稜線まで登ったのに、反対側の景色を見る余裕もなかったです。ややガスってたような記憶ですが…。

せっかく登った山頂だけど辛いのでとんぼ返り
小屋で風をしのぎながら滑る準備

期待の滑りは不発どころか修行に…

小屋を後にします。硬い斜面をトラバース気味に進み、登ってきた尾根の上部へ。ここからのひと滑りが唯一気持ちよく滑れる斜面です。ところが…ズボズボ埋まる雪で、表面は若干モナカ化してます。滑らかに滑らないとヤバいやつ。ちょっと変な力がかかったりするとやられます。で、やられました。もう少し太い板だと、こんな雪も気持ちよく滑れるのかなと思ったり。

シラビソの疎林帯まで下ってきても同じ雪質。登ってる時はわかりませんでした。良さそうに感じてました。尾根滑りになってからも重くて深い雪に息が切れます。滑るのこんなに疲れたのも久しぶり。延々デブリの上を滑って足がもたなくなったのを思い出しました。湯沢ノ平で一段落。シールなしだと絶対しんどいと思ったので、休憩がてら潔くシール装着。

最後の急斜面はわりと雪がよかったです。前半は斜度があって密なカラマツ林なので、下りるだけ~って感じだったけど、中間から下は斜度が緩み、滑るラインも開けます。ここは(ここだけは?)ちゃんとテレマークで滑れました。しかも気持ちよく!あとは変なトラバースでまた足がパンパンになって、林道でまたパンパンになって、やっとこさ無事下山であります。今日はホント修行でした。先行者の方には感謝です。

オープンバーンは重くて深くてテレマークは修行

手持ちのガイド本を紹介します

山スキーを始めた頃は情報源といえば山雑誌の記事とガイド本のみ。今のご時世はネットに情報が腐るほどあって、情報を集めるというより選別するという感じ。ネットのレポは個人差大きく主観が入ってて難しいところがありますね。その点ガイド本はレベル的に安定してます。行き先はガイド本で探して、足りない情報をネットで補う…が理想的なのかなと思ってます。

山スキールート212

『212』というだけあって盛りだくさんの内容。定番ルートからマニアックなルートまで品揃え豊富です。値段が2980円と高いけど、内容からすれば安いくらいかも。コレ1冊持ってればOK!って感じですかね。地形図にラインが入ってるので、概念図から地形図に変換する作業も不要です。ちょっと至れり尽くせり過ぎじゃないって感じ。

山スキー百山

隣の山スキールート212とボリュームも見た目も似てますが、こちらは山スキーアルピニズム研究会の著。ちなみに、こっちの方が早くに世に出てます。中身はだいぶ違ってて、かなりマニアック。一般人には行けないルートも多いです。『百名山』ではなく『百山』ってことです。

山スキー百山2

山スキー百山の第2弾です。山スキーアピニズム研究会の著、記録集をよりガイド本化したような感じか。見やすい地形図に落とし込まれており、利用価値が高いです。ただ、レベルの高い人が多いので、自分の力量と合致してるか見極めるのも重要。


東北の山スキー特選ガイド

特選ガイドというだけあって、東北の主なところが網羅されています。オールカラーで解説が丁寧です。東北に住んでる人や、東北への出没頻度が高い人は必携のガイド本かなと思います。

東北山スキー100コース―滑走記とデータ

東北の山スキー本というと、以前はこれでした。しかし、如何せん時代遅れ感が否めなくなってきました。地形は変わらなくても、流行、アプローチ、植生、雪の量などは変わっていきますから。

ハイグレード山スキー―最新ルート集

月刊誌『岳人』では初冬に山スキーの特集が組まれていました。その特集の数年分を集めて一冊のガイド本になったのがこの本。2007年発刊ですが、しばらくは大変お世話になった一冊です。


日本バックカントリー・オール 50エリア170ルート (パウダーガイド12)

ここまで紹介したガイド本はどちらかというと登山系の出版社のもの。この本はパウダーガイドなので、基本的に滑り系の人向け。本の名も『バックカントリー』ですからね。GPSデータも付いてたり。

リフトで登る日帰り山スキー特選ガイド

『リフトで登る』に特化したガイド本。しかも日帰り。2004年発刊。当時は概念図が当たり前だったけど、この本は地形図にルートが引いてあります。かなり大雑把だけど。

山スキールート図集1’〈01~’02〉

2昔前の山スキーのバイブル本。この本も古いので時代遅れ感はありますが、シーズン初めにひと通り目を通すのも良いのかなと。概念図+点線&波線の懐かしい表記です。


山スキールートガイド105

ガイド本というよりも、著者である酒井さんの記録集的な本。エリアは北陸中心で掲載ルートも特殊です。山スキーを始めて最初に買うガイド本でないことだけは確か。ルート図も概念図にラインが引かれた昔ながらの手法です。概念図から地形図に落とし込む作業が必要です。上級者向けの本だと思います。

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