笹ヶ峰を起点に焼山、火打山を周回してきました。晴れ予報の平日休み、いろいろ行先の候補はありましたが、結局のところ焼山&火打山に落ち着きます。9年前の10月にも同じコースを歩いており、9年前からどれくらい体力が落ちたかの検証が目的の一つです。9年前のタイムと見比べながら歩いていましたが、現実の厳しさを突き付けられた格好です。
天気はずっと快晴で、高いところでは素晴らしい展望を、低いところでは素晴らしい紅葉を楽しめました。これからは年齢と体力に見合った山登りをしていかないとね~
- 日程: 2024年10月21日(月)
- 天気: 快晴!
- メンバー: ひとり
- 温泉: なし
- 食事: 家
- 登山口情報: 笹ヶ峰登山口 トイレあり
2015年と比べると…
エアリア(山と高原地図)だと13:55のコースタイムとなっているこのコース。前回2015年は休憩込みでちょうど9時間で歩きました。今回はちょうど9時間55分。約1時間オーバーです。疲労度の方は記憶が曖昧だけど、恐らく今回の方がきつく感じたと思います。やはり膝が悪くなったのが最大の要因か…?膝痛が直接の原因ではなくて、走ると膝が腫れるので走れなくなったのが体力低下の大きな原因かな。なまけ癖がついてるのもありますしね。膝はもう悪くなる一方なので、上手に付き合っていくしかないですわ。
笹ヶ峰~富士見峠 | 富士見峠~焼山 | 焼山~火打山 | 火打山~高谷池 | 富士見峠~焼山 | |
今回 | 3:20 | 4:35 | 7:00 | 8:15 | 9:55 |
2015年 | 3:20 | 4:25 | 6:30 | 7:35 | 9:00 |
エアリア | 5:25 | 7:05 | 10:15 | 11:20 | 13:55 |
笹ヶ峰からスタートです
3時半過ぎに安曇野を出発し、5時半ころに笹ヶ峰に着きました。ちょうど明るくなり始めたくらいです。登山口に近い砂利の駐車場はパッと見ほぼ満車。便所のある広い駐車場はガラガラでした。どうせトイレを使うので、広い方に停めておきます。
杉ノ沢橋に車を置いて最後に林道を歩くか、笹ヶ峰から先に林道を歩くか悩みました。焼山で進退を決めるつもりにしてました。で、もし『退』を選んだ場合、杉ノ沢橋に車があった方が楽。『進』の場合はその逆で、最後に35分の林道歩きとなります。悩んだ挙句、まだ薄暗いからという理由で、先に林道を歩くことにしました。
杉ノ沢橋までブナの黄葉の中の林道歩き
今年は紅葉がかなり遅れてます。笹ヶ峰周辺のブナがやっと見頃近くになってきています。林道もブナ林の中だけど、まだ太陽が昇ってこないので映えません。杉ノ沢橋へは緩く下っていきます。今朝は今年一番の冷え込みで、笹ヶ峰に泊まってる車には霜が降りてました。身体の暖気に林道歩きはちょうどよかったです。
真川に沿うように進みます
杉ノ沢橋を渡った先で右に入って、しばらく真川に沿うように進みます。滝沢を渡ったところで高巻きに入ります。真川沿いは厳しいんでしょうね。金山沢を渡ってまた高巻き。裏金山谷を渡るところまで高巻きは続きます。まだ太陽は低くてほとんど日は差さないけど、たまに日が差す場所では紅葉が燃えるようです。
沢沿いの道はなかなか高度を上げなくてストレス
地獄谷の渡渉でちょっと苦労しました。飛び石がなくて木を使って渡りたかったんですが、その木が凍っててツルンツルン。足がまったく置けません。その先の木にギリギリ足が届いて事なきを得ました。しばらく地獄谷に沿うように進み、1500mを超えたところでやっと谷から離れました。林道歩きを含めて、ここまでの長く感じることと言ったら…。下りも捗らないだろうから、逆回りの場合このあたりストレス感じるだろうな。ただ、日当たりが良くなって紅葉がキレイだから、気持ちよく歩けたかもです。
富士見峠まで笹刈りバッチリ!
富士見峠までは黙々と登る感じです。適度な斜度のジグザグ道。道幅は広くて草刈りはバッチリ。1800mくらいを境に下は紅葉、上は既に落葉しています。紅葉はしてたけど、あまりスッキリ感はなかったです。地形とか植生によるのかな?富士見峠の直前にポコがあって、そのポコから下ったとこが富士見峠。少し余分に登らされた気分です。
富士見峠から泊岩
富士見峠で金山からの道と合流です。ここまでで、9年前のタイムと比べてほぼ同タイムです。なかなか健闘してますね~。富士見峠から5分ほどのところに焼山山頂と笹倉温泉への分岐があり、さらに5分ほどで泊岩。泊岩のとこで休憩します。泊岩の小屋を覗くと、わりとキレイでした。結構泊まる人がいるようなので、きれいな状態がキープされるんでしょうね。
焼山本体の登りです
ここから焼山までが第一の正念場。はじめは果樹園のような灌木のトンネルの中を進みます。灌木帯が終わると、火山らしい荒涼とした雰囲気に。そして、登り上げたところが火口の縁。火口を渡って対岸の縁に登り、そこからロープの架かる岩場。岩場周辺の灌木にはビッシリと樹氷が着いています。着いてるのは透明な氷。雨が凍ったのかなあ?岩にも透明な氷が張り付いてて、うっかり気付かずに足を置くと、ツンツルテンなので要注意でした。昨年は雪が着いてて苦労した記憶です。
焼山の山頂部は火口がたくさんあって複雑
この岩場を登り切ると焼山山頂の一角に。見えてる景色の範囲は変わらないけど、高度感が二段くらい増しました。三角点のある山頂はまだ先。いったん下って登り返さねばなりません。焼山は下界から見るときれいな三角錐の山。しかし、登ってみると山頂付近にはいくつもの火口があって複雑です。火口の縁を辿って登って三角点のある山頂です。
焼山山頂です!
山頂にはちょうど逆回りで歩いてる人がいらっしゃいました。もう焼山か…早いなあ!とか思ったら、3時に笹ヶ峰を出てきたそうです。明るくなる頃に高谷池あたりかなあ?今日は朝焼けしてたので、きっと素晴らしい夜明けと思われます。写真を撮りながらゆっくり歩いてこられたそうです。
焼山からの展望は最高です!1時間は余裕で居られるほどの山頂です。しかし、今日は風がちょっと強いので快適ではないです。そもそも、まだ先が長いのでのんびりできません。ラスボス火打山が控えています。山の高さはそんなに変わらないけど、胴抜キレットが落ち込み過ぎです。ちなみに、焼山着で前回よりも10分遅れました。
焼山の下りは激下りで足にダメージ
焼山の下りは急です。日帰りの荷物とはいえ、重力がのしかかってきます。若いころは下りを苦痛に感じることはなかったです。今はもうダメですね~。段差がヨッコイショ!になり、滑らかにヒョコヒョコと下れなくなりました。自分でも下りがぎこちないのがわかります。悲しいけど仕方ない…。
胴抜キレット
胴抜キレットに下り着きます。キレットと言うと大キレット、八峰、不帰…などなど、険し岩場なイメージ。ここ胴抜キレットは至ってのどかです。牧歌的です。地図上のキレットから丘のようなのを登って、さらにまた下ります。この下りを下り切ったところが最低コルでした。標高約2000mです。
火打山へは450mの激登り
さて、ラスボス火打山の登りです。いきなり太ももがキツイ!焼山の激下りで完全にやられました。火打山への登りは緩急を繰り返しながらの登り。緩のとこはまだいいとして、急なとこで太ももが…。痛痺れるというか、乳酸が溜まってるって状態なのかなあ…?とにかく一歩一歩がしんどかったです。今まで健闘していた9年前とのタイム差ですが、ここで一気に開いただろうなと実感できます。
影火打まで登ると急登は一段落
影火打の縁まで登ると急登はおしまい。この縁の手前で障害物なしの焼山は見納めです。しんどい登りだったけど、背後の焼山の景色がすっごく良くて励まされました。影火打周辺は二重山稜が発達してて、穏やかな地形が広がります。三角の火打山山頂はもう目の前。ラスボスを倒すというよりか、すでに倒されてしまった自分。もうヨレヨレです。
ラスボス火打山にたどり着きました
ハイマツのトンネルを抜けると火打山。山頂には5,6人かな。今日登ってきて、高谷池ヒュッテに荷物を置いて登りに来たという雰囲気の人が多かったです。火打山は焼山と違って平らな山頂です。周囲を灌木やハイマツに覆われてて、真上から見ると河童みたいな感じかも。そんな感じなので、灌木などに邪魔されて展望はいま一つといったところです。どうしても焼山と比較してしまうと劣っちゃいますね~。ちなみに前回とのタイム差は30分差。火打山の登りだけで20分差ですね~。えらいこっちゃ。
火打山は素通りして天狗の庭へ
風も強めで展望も…ってことになると、やっぱり天狗の庭でのんびり休むが正解か。火打山はほぼ素通りで通過。焼山から火打山の間も道はよかったけど、火打山から先はさらにワンランク整備具合いがアップします。皆無だった木道や階段が続きます。焼山の激下りでやられ、火打の登りで追い打ち喰らい、そのあとの天狗の庭へは優しい下りですが、すでに脚は終わってます。
天狗の庭は火打山の眺めがよいです
天狗の庭の湿原はいい感じですね~。池塘というより大きさ的には池?がたくさんあって風光明媚。今日は風があるので波立って、火打山の写り具合いはイマイチで残念でした。天狗の庭から火打山の間は背の高い灌木に両側の視界を奪われる部分が多く、あと何故かはわかりませんがスッキリ感に欠けます。下りは時々天狗の庭や妙高山を見下ろせるけど、登りはつまらんだろうな…と思いながら下っていました。
天狗の庭と高谷池の間の丘で休憩
天狗の庭の看板があるとこは風があったので、高谷池との間にある丘の途中のベンチで休みます。進行方向は木道の先に妙高山、逆方向は木道の先に火打山が見えます。初夏は花がたくさん咲きそうな感じのところです。ひと下りで高谷池。最後にヒュッテからの高谷池越しの火打山を見ておきましょう。
高谷池ヒュッテで火打山の見納めです
高谷池ヒュッテまで来て先が見えた感じです。ただ、黒沢岳のトラバースを終えるまでは、あとは下るのみ…という状況にはなりません。やっぱり黒沢岳のトラバースはだるかった…。富士見平の分岐前後は石をチョンチョン下っていきます。昔はこんなとこが大好きでしたが、もうダメですね…。多分疲れてなくても以前のように滑らかには下れません。
辛い下りも最後の紅葉で癒された
十二曲の手前くらいから紅葉が賑やかになってきます。このあたり色んな木が混ざって生えてて、しかもスッキリ感のある雰囲気。完全下りモードの足が止まっちゃいますね。たしか9年前もこのあたりキレイでした。前回は10月5日ですからね。前回の比べると2週間遅れってとこです。9月の残暑が厳しかっただけでなく、10月に入っても暖かい日が続きましたからね。
十二曲の上半分は相変わらず雑木林でキンキラキンの紅葉、下半分はブナ中心の植生となり、しっとりとした黄葉になります。黒沢橋を渡ってからは完全にブナ林。笹ヶ峰に近いところでは、まだ盛りとは言えない状態。笹ヶ峰までずっと素晴らしい紅葉の中でしたが、単調なので最後は飽きました…。
ヨレヨレで無事下山!
笹ヶ峰着のタイムは、前回より55分遅れでした。火打山からさらに25分差が付いた格好です。休憩時間もほぼ変わらないと思うし、前回も紅葉がキレイだったので足が止まってると思うし、やっぱ下りのスピードが落ちてますね。下りの滑らかさと耐久力と言うのが正解かな~。何はともあれ、周回できてよかったです。数年後はもう無理でしょうね~。
帰りは乙見山トンネル経由で帰りました
帰りは久しぶりに乙見山トンネル経由で。ひたすらダートって感じですが、前に通った時よりも悪路ではなくなってる気がしました。山田旅館まで50分。安曇野まで2時間ってとこでしょうか。高速使うのとたいして変わらないけど、林道区間がちょっと苦痛かな…。坂中トンネル経由の下道は渋滞するから却下ですね。平日夕方は。
コメント