2022年のお盆は天候不順。直前までは不順な感じではなかったのに、急に変な台風できてしまったもんで、お盆の間中パッとしない天気が続いてしまいました。もともとの予定は北アルプスへ3泊4日。しかし、天気的に厳しそう。…ということで、ちょっとでもマシそうな南アルプス、荒れても被害の少なそうな北沢峠キャンプと相成ったのであります。ま、予報通りといえば予報通り、3日間ともにパッとしない天気で経過したのでした。しょうがないよね、天気ばっかりは…
- 日程: 2022年8月14日(日)~16日(火)
- 天気: 14日:くもり時々晴れのち 15日:くもり時々霧 16日:くもり時々霧
- メンバー: T世
- 温泉: 瑞祥 なぎさライフサイト(750円) 物味湯産手形利用
- 食事: 餃子の王将 島内店
- 登山口情報: 仙流荘からバスで北沢峠 10:05便に乗車 往復(荷物込み)2740円
詳しくは 2022年南アルプス林道バス
1日目 栗沢山
- 北沢峠テン場(11:45)
- 仙水小屋(12:10)
- 仙水峠(12:40~45)
- 栗沢山(13:40~14:15)
- 北沢峠テン場(15:20)
2日目 甲斐駒ヶ岳
- 北沢峠テン場(6:05)
- 北沢峠(6:15~20)
- 双児山(7:48~55)
- 駒津峰(8:30~35)
- 甲斐駒ヶ岳(9:30~10:00)
- 駒津峰(10:50~55)
- 仙水峠(11:40~50)
- 北沢峠テン場(12:35)
お盆休みは11日から16日の6日間。13日に急に台風がやってくることに。真ん中で台風来られると身動きとれない…。3日間ずっと家でくすぶってたけど、これ以上いると身体が腐ってしまいそうです。半ば無理矢理に山に行った感じですね。
1日目 8月14日(日) 栗沢山
当日の朝になっても天気に弄ばれます。朝一のバスに乗るつもりが、長野県南部は午前中雨予報に。雨の中バスの行列に並ぶのヤダし、雨の中でテント張るのもヤダ。で、一か八か10時のバスに乗ることに。9時ごろに仙流荘に着くと、もう雨は上がってました。8時のバスに乗ればよかったかも…?ま、テントさえ張れればいいんですけどね。
10時のバスは2台出ました。席に余裕があったので、重~い荷物は抱えずに済みます。北沢峠のテン場までは10分くらいの歩きなので、食い物、飲み物(ビール)はしこたま入ってて重い。車窓からは鋸岳はずっと見えてて、仙丈ケ岳はずっと見えてませんでした。甲斐駒はその中間的な感じ。まあ、雨は上がって回復傾向なのは間違いのないところです。
北沢峠キャンプ場はなかなかの賑わい
テン場は小屋に近い段はほぼ満杯。2段目も8割がた埋まってました。遠くなる3段目はまだ空きアリ。2段目の真ん中あたりにボチボチのスペースをキープです。昨日は台風だったので、泊まった人は少ないと思われます。ですので、今あるテントの大半は今朝のバスで来た人たち。バスの係員が今日は予想よりも多いと言っていたことからも、予定を変更して北沢峠キャンプにした人が多いんじゃないかと思われます。ほとんどが無人のテントなので、甲斐駒か仙丈に行ってるんだろうな…
無事?テントも建てれ、天気のほうもまずまず回復基調。雨を降らすような雲はなくなり、ところどころ青空も見えています。甲斐駒や仙丈に登る時間も気力もないので、困ったときの栗沢山へ。栗沢山はあんまり有名ではないけど、仙水峠を挟んで甲斐駒と対峙しているので、甲斐駒の展望がとても素晴らしい山です。標高差が700mくらいと手ごろだし。
仙水峠経由で栗沢山へ
このあと天気が悪くなるかもしれないので、比較的展望の良い仙水峠経由で登ります。いつぞやの台風で北沢峠~仙水峠は登山道が流されてどうのこうの…という情報があったけど、とくに何もなさそうな雰囲気ですね。ところどころ荒れた感じだったけど、すでに復旧されたんだと思われます。北沢峠の賑わいと比べると、仙水小屋は静かなもんですね~。ここで泊まる人はマニアックな人に違いないです。
仙水峠から栗沢山へと登るにつれ雲が増えてきてしまった・・・
仙水峠からは鳳凰三山のひとつ地蔵ヶ岳のオベリスクが見えていました。甲斐駒も見えてます。仙丈ケ岳はずっとベッタリした雲に覆われてます。だいたい小仙丈から上くらいが雲の中。今日14日から16日の朝までいたわけですが、甲斐駒はわりと雲がかからない時間があったけど、仙丈ヶ岳の山頂は一度も見ることがなかったです。ずっと南からの風が強かったので、一番風下に当たる甲斐駒は影響受けづらかったのかも?
仙水峠から少しの間は針葉樹林帯ですが、案外早めに灌木帯、高山帯と推移します。振り返ると甲斐駒が見えるわけですが、なんだか山頂あたり雲がかかるように。さらに登るとさらに甲斐駒の雲が増えます。さらに登ると、さらに増える…。
栗沢山の山頂 甲斐駒に雲がかかってしまった
で、結局のところ山頂に登るころには、栗沢山にも雲がかかるようになってしまいました。それでも、時おり雲はなくなり、雲がかかった甲斐駒なんかが見えてくれましたね。もう少し早めに登れてたら、もっとマシな展望が得られたかもしれませんが、後の祭り。今日は仕方ないとしましょう。
下りは北沢峠キャンプ場へ直で下るルートにて
待っててもどんどん悪くなる方向なので、とっとと下山することに。風も強いし。長衛小屋に直で下る道は急坂の連続だったイメージ。5年前に登った時は急だった。酔ってたから急に感じたのか…?でも、今日下ってみると、程よい傾斜で歩きやすい道でした。そのかわり展望はほぼナシです。展望は仙水峠からの道が断然素晴らしい。下りに使うと、終始甲斐駒を見ながら下れるのでおススメ!今日は天気の都合で逆にしましたが…。
テントに戻りますと、出発時よりも密度が高くなってました。ここには張らないだろうなと思ってたとこにも1つ2つと張られていきます。川に近い場所に張っていたので、四方を囲まれることはなくてよかった。
今回は生ものやお酒が豊富です
今日はテン場まで徒歩10分なのでビール6本持参。肉やら野菜やらもたくさん持ってきて焼きます。水辺が近いのでビールも冷やし放題です。翌日分まで持ってこれて重宝します。肉や野菜がひと段落したあたりで、雨がパラパラっと降ってきます。本降りにはならなかったけど、テントの中に避難。悪天に備えて本も持ってきてたので、テントに入ってからは読書にいそしみました。そんなこんなで、気が付いたら既に外は暗くなってます。寝るとします。
2日目 8月15日(月) 甲斐駒ヶ岳
前日はたくさん飲んで食ったけど、夜中にトイレで起きることなく朝まで熟睡。そして、明るくなった外を見てみると、スッキリした空と甲斐駒が見えています。一応、今回のメインは甲斐駒。今日が晴れてたら甲斐駒に登るつもりにしていました。ただ、北沢峠のテン場は電波が通じないため、天気予報の最終確認は前日の仙水峠。予報は毎日コロコロ変わっているだけに、今の晴れがこのあとも続くのかは未知数であります。
北沢峠から双児山経由で甲斐駒ヶ岳を目指します
マルタイ棒ラーメンを食って出発。北沢峠までは車道歩き。双児山、駒津峰経由で甲斐駒に登ります。このコースはアップダウンが結構あるので、下りにもってくると精神的にキツそう。まだ、気力も体力も残ってる登りに持ってくるのが賢明でしょう。双児山までは針葉樹林帯をひたすら登る感じ。ずっと展望はないけど、それが逆に黙々と登れて良い。
双児山まで登ってきたが、どうも天気は良くない様子
双児山で初めて展望にありつけます。甲斐駒はなんとか見えてて、仙丈ケ岳は小仙丈から上は雲。朝起きた時の好天はもう過去の話だな。今日も南風が強い。湿った南風の影響で仙丈は雲が多いのかな?北岳しかり。こうなったら甲斐駒だけでも見えて欲しいな。せめて山頂に登るまでは。
双児山から甲斐駒本体基部まではアップダウンの連続
双児山からは結構下って、それ以上に登って駒津峰。帰りにこの双児山の登りはやっぱしんどそう。駒津峰の登りはハイマツ帯で開けてるんですが、だんだんと雲が増える傾向のようです。駒津峰で仙水峠からの道を合わさるので、この先賑やかになってきました。駒津峰からは岩場も出てきたりで楽しいんですが、如何せん天気がねぇ~。岩場には青空がよく似合う!
甲斐駒本体の登りは直登コースにて
甲斐駒山頂へは登りを直登コースとします。一般登山道にしては難所なのかな?厳しいところに新しい鎖が完備です。ややこしい岩とか、若いころに比べると身のこなしがぎこちなくなった実感がアリアリです。一眼をたすき掛けにして登ってるのもよろしくない。 GoPro片手に撮影しながら登ってるのもよろしくない。直登コースは上から下までずっとガスガスで真っ白けでした。
2004年には黄蓮谷を登ったんですが、その時もガスガスでした。奥千丈の滝あたり青空だったら素晴らしいロケーションだったはず。今日も水こそ流れてませんがガスガスで、状況が黄蓮谷の時とダブってしまいました。
甲斐駒ヶ岳山頂は真っ白けっけ
山頂に着いても相も変わらずのガスガス。真っ白けです。山頂にはそれなりの人。大半は迂回ルートで登ってきてるみたい。実際のところ、直登コースは数人に会っただけ。下ってくる人もいました。下りはどうかな…と思いますが。今回のメインディッシュは甲斐駒だったんですが、残念です。
すぐに雲が取れるとは思いませんが、雲がかかっているのは山頂部だけと思われます。もしかしたら取れるかもしれないと山頂でのんびり。しかし、状況は変わらず。下山。早く雲がなくなりそうな摩利支天に寄ることも考えたけど、雲はだいぶ下にまで増殖。とっとと帰ることにしました。
駒津峰から仙水峠経由で北沢峠テン場へ
下山はもちろん巻き道にて。学生の団体さんに捕まったりしましたが、途中で先に行かせてもらえました。駒津峰への登り返しはちょっとダルかった。きのう登った栗沢山とここ駒津峰は、仙水峠を挟んで対称な山。標高も似たり寄ったりの2700mちょい。きのうの栗沢山からの下山をイメージして下りました。
ついで感たっぷりですが、花の写真を。もともと花の多い山ではないですし、時期的にも季節外れな感じ。イワギキョウやコゴメグサ、トウヤクリンドウ以外にはアキノキリンソウや知らない花が咲いていた程度してた。
仙水峠まで下りると、なんだかさっきよりも雲が上がった気がする。ここが電波の通じる最後の場所なので、明日の天気予報をチェックです。明日もなんだか似たような予報だな~。湿った南風。登るなら仙丈ケ岳だけど、まあダメだろうな。
北沢峠のテン場でのんびりと過ごしました
さて、明日の天気がよくないとなると、今日ここで泊まる意味はありません。テントたたんでバスで帰った方が明日が楽。でもなあ…帰っても暇だし暑いし…、生ものも酒もまだ残ってるし。…ということで、午後はここでのんびり過ごし、明日の朝一番のバスで帰ることにしました。
ビールもまだ残ってたけど、時間がありすぎて2本追加購入。長衛小屋はビールが500円(350ml)と良心的なお値段。今は700円くらいが相場ですからね。生もの焼いて酒飲んで、普段はしない読書しながら時はゆったりと流れていきました。
3日目 8月16日(火) 下山
同じこと考えてる人が多かったのか、始発のバスは結構な混みようでした。盆休み最終日の人も多いと思われますし。食料やビールが減って軽くなったとはいえ、ザックを抱えて座るのは苦痛です。
仙流荘に着きますが、日帰り入浴はまだ始まる前。仕方ないので松本まで戻り、なぎさライフサイトにある瑞祥へ。ここは物味湯産手形の対象になって久しいけど、入るのは初めてであります。松本の渚なんて混むとこだから、なかなか近寄らんわな~。下山後ラーメンは餃子の王将へ。20年ぶりくらいかな~。昔よりだいぶ高くなったけど、それでも周りに比べると安いな。味はまずまず。ということで、消化不良なお盆休みが終わってしまいました。
コメント